2020年02月12日

土地が「資産」との前提が崩れている・・・

所有者不明土地に関する京都新聞の社説。

引用されているのが、国交省による「土地問題に関する国民の意識調査」

土地は有利な資産か?の問いに、「そう思う」が32.6%。
平成5年の時は61.8%だったのにね・・・_| ̄|○

で、土地を保有することの負担は?の回答は、
 1位:税金や管理費用の金銭的な負担・・・80.2%
 2位:草刈り等の管理作業・・・41.8%
 3位:遠方にあり、わざわざ行くこと・・・11.8%(複数回答)

結局、「使っていない」ことがすべての原因なんでしょ?

記事が指摘しているように、過疎化や人口減少を背景に、
土地が「資産」であるという前提が崩れています。

乱暴な言い方をすると、土地の使い道は3つ。
ー分で使う、他人に貸す、G笋

空き家・空き地には,無いんだから、△を決断しないと、
永久に解決しませんよ。


【社説:所有者不明地 「資産」前提にせぬ対策を】

 全国に計410万ヘクタール。九州の面積を超えているという。

 登記簿を見ても持ち主が分からなかったり、連絡がつかなかったりする宅地や農地、山林などの2016年時点の推計である。40年には北海道とほぼ同じ面積になるとの試算もある。

 こうした「所有者不明」の土地問題への対策を議論している国の法制審議会が、民法や不動産登記法の改正に向けて中間試案をまとめた。

 相続に伴う登記を義務化するほか、一定の要件を満たせば土地の「放棄」も認めることが主な内容で、土地所有制度の明治期以来の大変革とも言われる。

 所有者が分からない土地は、固定資産税の徴収や公共事業用地としての買収を難しくするだけでなく、土地への不法投棄を招いたり、朽ちた建物や庭木の倒壊などで近隣に危険を及ぼしたりと、さまざまな弊害を生んでいる。

 制度改正で所有者の責任を明確化させる方向性は評価できよう。ただ、なぜ所有者不明地が増えているのか、その理由から根本的な対策を考えていくことが重要だろう。

 土地の所有者が不明となるのは、大半が相続の場面だ。

 現行制度では登記をすることで初めて、第三者に土地の所有権を主張することができる。相続登記をするかしないかは、所有者の判断に委ねられてきた。

 近年、土地に対する人々の意識が変化している。

 国土交通省の「土地問題に関する国民の意識調査」(18年度)によると、土地が預貯金や株式に比べて有利な資産かについて「そう思わない」が39・4%に上り、調査開始時の1993年度より18・1ポイントも高まった。

 特に、地価が下落する地方圏では、43・1%に達している。土地に登記の手間やコストをかけるほどの魅力が薄らいでいる現状を示していよう。

 中間試案は一定期間登記をしないと過料を科すなど、罰則を設ける方針も打ち出した。だが、土地の相続にメリットが見いだしづらい中での義務化には限界があるのではないか。

 試案は一方で、使い道がなく、手放したくても売却できずに放置される土地を念頭に、個人の土地所有権放棄を認める案も示した。

 所有者以外に占有者がいない、売る努力を尽くしても売れなかった、など一定の要件を満たした場合に限り、国が所有権を持つとしたが、土地の放棄は所有者の安易な責任回避にもつながりかねず、土地管理費用に税金が投入されることにもなる。慎重な議論が必要だろう。

 日本の土地制度は所有者の権利を守るとともに、無秩序な開発や利用の制限に重点が置かれてきた。所有者不明地の問題は、過疎化や人口減少を背景に、土地が「資産」との前提が崩れている社会の現状を浮き彫りにしたといえる。

 地価の高騰が続く都市部と、土地の担い手が見つかりにくい地方では課題は異なる。地域の実情にあった制度とすることが必要ではないか。
(2月11日 京都新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200211-00258119-kyt-soci


土地家屋調査士 和田清人
esouzoku at 07:00│Comments(0)空き家 

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