2024年09月20日

「親の実家の相続」に関するアンケート

相続弁護士相談広場さんが、「親の実家の相続」に関するアンケートを
実施したようです。

対象は、実家が持ち家の30歳〜59歳男女300名。

性別・年代別による傾向は面白いですね。
女性は、実家を更地にして活用する意向がほぼゼロ・・・(^^;

記事によると、実家を相続したいと考える人は、
30代男性が75%、40代男性が54%、50代男性が51%。

で、相続した実家に「自分で住む」人は、
30代男性が38%、40代男性が64%、50代男性が47%。

意外に多い印象ですね。

住む理由は
・現在すでに住んでいる
・実家の環境や立地が良い
・思い入れや歴史がある
・家賃が浮く、家を借りずに住める ・・・などなど

逆に、実家を相続したくない理由は、
・既に持ち家がある
・維持や管理が面倒
・立地や環境が不便 ・・・などが並びます。

ま、ホントに半数の人たちが実家を相続して住むら、
空き家問題なんか発生しないはずなんですけどねぇ。

性別・年代別による傾向を参考にさせていただきながら、
空き家利活用の道を模索していきたいですね。


【実家の相続に関する30〜50代現役世代の意識調査報告<相続弁護士相談広場>】
過半数は親の実家を相続する意向も、自身の居住用にする方は半数程度

株式会社Agoora(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:阿部智生)が運営する弁護士相談ポータルサイト「相続弁護士相談広場」( https://agoora.co.jp/souzoku/ )では、自分の親(両親または父母どちらか)が持ち家(一戸建てまたはマンション)に住んでいる現在就業中の30〜59歳男女 300名を対象に「親の実家の相続」に関するアンケートを実施し、設問ごとに集計した結果がまとまりましたので、お知らせします。
詳細URL:https://agoora.co.jp/souzoku/souzoku/parent-house-inheritance.html

■調査概要
目的  :相続弁護士相談広場のサイト利用者に対して、より適切な対応が可能になるよう、将来実家の相続の発生が見込まれる方の意向・取り組みに関する情報源の抽出
実施  :相続弁護士相談広場 編集部
回答方法:Webアンケート調査
調査日時:2024年8月28日〜29日
調査対象:全国の現在就業中の30歳〜59歳男女(両親または父母どちらかが一軒家またはマンションを所有して住んでいる方)
回答者数:300人

■サマリー
親の実家を相続したいと考える現役世代は約半数
調査の結果、親の保有する実家を相続したいと考える人は、30〜50代の現役世代の約半数56.67%。

実家相続への意欲は世代が上がるごとに減少する
実家を相続する意欲は、30代で最も高く、50代で最も低い。男女問わず世代を経るごとに実家相続への意欲は減少。

最も実家の相続に意欲的なのは30代男性
今回の調査対象者のうち、30代男性は実家の相続に対して最も積極的な層で、30代男性の75.86%が「相続したい」と回答。

相続した実家「自分で住む」人は約半数
相続した実家の活用方法を問う質問では、全体の半数近い52.94%が「自分で住む」を選択。

女性の実家相続は居住目的が大半
特に、女性は「自分で住む」を選択した人が30〜50代の全世代で50%を越え、女性が実家を相続する場合、居住目的での相続が大半。

親と実家の相続について話し合い経験がある人は全体の1/3程度
親の住む実家の相続について親と話し合いをしたことがあるか経験の有無を伺ったところ、全体の66%は「ない」と回答。話し合いをしたことがあるのは34%と、約1/3程度。

■親の実家は相続したい?30代〜50代の意識
Q1.将来相続が発生した際、あなたはご実家を相続したいと思いますか?
相続が発生した際、あなたはご実家を相続したいと思いますか?

まずはじめに、親の実家を相続したいと思うか質問したところ「実家を相続したい」と考える人は全体の56.67%。残りの43.33%は「相続するつもりはない」と回答した。

実家を相続したいと考える人が比較的多い一方、相続しない意思を持つ人も4割以上と、相続したい人・相続する意思のない人ほぼ半々程度で拮抗する結果となった。

30代〜50代と世代が上がるごとに実家の相続意向は減少
実家を相続したいと考える人の割合

この質問で「相続したい」と回答した方を世代・男女別で分類したところ、年齢・性別により数値の差がみられた。

30代男性は、75.86%が「相続したい」と回答。今回の調査対象者のうち、この30代男性は実家の相続に対して最も積極的な層だった。

一方で、男女ともに共通して、世代が上がるごとに相続したい人の割合も減少していく傾向が確認された。

特に女性では57.14%と半数を越えた30代から、40代に44.83%、50代で42.11%と顕著に減少する方向に推移。
30代〜50代すべての世代で50%以上が相続したいと答えた男性と比べると女性の実家相続意向は全体に低いこともわかる。

■相続した実家・不動産はどう使う?現役世代のイメージする活用方法
Q2.ご実家を相続した場合、その家および不動産をどう活用しますか?
ご実家を相続した場合、その家および不動産をどう活用しますか?

前の設問で「実家を相続したい」と回答した方に、相続した実家の家および不動産をどう活用するか、現在のイメージを4つの選択肢の中から選択してもらった。

最も多かった回答は「自分で住む」で、全体の52.94%を占めた。
次いで、「売却する」20.59%、「賃貸物件として貸し出す」14.12%、「更地にして土地活用する」11.76%という結果となった。

過半数が相続した実家を自身の居住用として活用する意向を持ち、実家の家と土地を引き継ぐ意思を示した。

相続した実家の活用 性別・年代別による傾向
相続した実家の活用意向

相続した実家の活用意向に関する回答を性別・年代別に見たところ、特に30代の女性は66.67%が「自分で住む」と回答し、男性と比べても高い割合を示した。
女性は30代・40代で60%越え、50代でも50% 半数以上が「自分で住む」を選択しており、女性が実家を相続する場合、大半が自分の居住目的で相続することがわかった。

■相続した実家の活用方法を選んだ理由
前の質問「相続した実家の活用方法」の回答者に対し、なぜその活用方法を選んだか、理由を自由回答形式で質問した。
「自分で住む」「売却する」「賃貸物件として貸し出す」「更地にして土地活用する」それぞれの活用方法で多く集まった理由は以下の通り。

<自分で住む>を選んだ理由
・現在すでに住んでいる
・実家の環境や立地が良い
・思い入れや歴史がある
・家賃が浮く、家を借りずに住める
・家の状態の良さ
・家族のため、将来のため

<売却する>を選んだ理由
・資金化、現金化したい
・活用方法がない
・維持や管理が大変
・土地や家の価値がない
・跡継ぎがいない

<賃貸物件として貸し出す>を選んだ理由
・不動産収入を得たい
・賃貸需要の高い立地にある
・自分の生活には不向き
・手間をかけたくないが活用したい

<更地にして土地活用する>を選んだ理由
・誰も住んでいない、住む予定がない
・具体的な活用プランがある
・無駄にしたくない

■実家を相続したくない理由は?
また、最初の質問「Q1.将来相続が発生した際、あなたはご実家を相続したいと思いますか?」に対して「相続するつもりはない」と回答した方に、なぜ相続するつもりがないか、理由を自由回答形式で質問した。
実家を相続したくない理由として、多く集まった意見は以下の通り。

・既に持ち家がある
・家族、兄弟が相続するから
・維持や管理が面倒
・立地や環境が不便
・古い家だから
・金銭的負担が大きい

■現役世代の実家の相続、親との話し合い状況は?
Q5.実際にご実家の相続、相続した後の家の取り扱いについて、ご両親(あるいはお父様・お母様どちらか)と話し合いをしたことはありますか?
実際にご実家の相続、相続した後の家の取り扱いについて、ご両親と話し合いをしたことがありますか?

最後に、すべての回答者に対し、親の住む実家の相続について親と話し合いをしたことがあるか経験の有無を伺ったところ、全体の66%は「ない」と回答。
30〜50代あたりの世代であっても、3分の2近くの家族は実家の相続に関する具体的な話し合いは行っていないことがわかった。

またこの質問に対して「話し合いを行ったことがある」と回答した方について、世代別・性別でまとめると以下のような結果となった。

実家の相続の話し合い、女性が特に行わない傾向
実家の相続について親との話し合い経験のある人の推移

このグラフの結果からは、世代が進むにつれて親と相続に関する話し合いの割合が全体的に減少する様子が読み取れる。
特に30代男性では比較的高い割合で話し合いが行われ、40代で一時的に話し合いの割合が減少、50代で再び増加する動きを見せた。

一方、女性は全体的に話し合いをした方の割合が低く、特に50代では20%台へと顕著に減少した。

■アンケート結果をふまえた、現役世代の実家相続の捉え方と傾向
ライフステージの変化が実家の相続意向の推移に影響
実家を相続したい意向の世代間での違い・推移には、加齢に伴うライフステージの変化が影響しているものと考えられる。

30代など若い頃は、自分が育った愛着のある場所であること、将来の資産形成につながる可能性があることなどの理由から、実家を継ぐ意欲が高く、相続に積極的である。

一方、実家を離れて年を重ねていくと、親元から独立して家庭や仕事のある暮らしに入る。自分の生活を優先する気持ちが高まり、自ずと実家を相続することのデメリットも目についていく。

年を経るにつれ、実家の相続についてのより現実的な可能性を検討するようになることが、年長世代での相続意向の低下につながっているものと考えられる。

女性より男性の方が経済的活用に高い関心
相続した実家の活用方法として、女性は世代問わず「自分で住む」を選択する人が多かった一方、男性の「自分で住む」を選択する人は、30代の38.64%から40代で64.10%と一度上昇、50代ではふたたび47.62%へと低下と、世代ごとに大きく乱高下した。

こうした動きからは、男性の「自分で住むか」、「経済的な活用を図るか」時期・状況ごとにさまざまな方向性を検討する様子が読み取れる。

相続人が30代のうちの話し合いが有効
相続に関する話し合いは、親の健康状態やライフステージの変化の影響を強く受ける。

まず実家を相続するのか、手放すのか。大枠の方向性を定める上で、男女問わず将来の相続に対して意欲・関心の高い30代のうちから親子で話し合いの機会を持つのはひとつの手である。特に30代男性は、回答者の75%が「相続したい」を選択する、実家相続への意欲の強い積極層である。

相続した実家に住むのか、売却して手放すのか、それとも相続しないのか、最終的にどの方法を選ぶにしても、早めから相続の発生を意識しておくことは将来の相続時に取れる手を増やしておくことにもつながる。
(9月19日 共同通信PRワイヤー)


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 09:13│Comments(0)空き家 

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