2011年09月22日

成長戦略は正しいのか

ご無沙汰しております。
株価の低迷が続きなんだかイヤーな雰囲気が続いています。

「ワールドビジネスサテライト」という番組(テレビ東京系列)はご存知かと思いますが、この番組のFacebookページで少し前にアンケートをとっていました。

★アンケートの内容
「野田政権が「震災復興」とともに「優先して取り組みべき政策」は何だと思いますか?」
1.円高政策
2.財政再建
3.社会保障改革
4.成長戦略

アンケートの結果は「4.成長戦略」が最多得票でした。
たぶんまともに考えたら、成長戦略が一番必要ということになるでしょう。
これは正しいと思います。
成長戦略がうまく打ち出せれば、税収が増えて、財政も再建できる可能性が高まるだろうし。国民所得が増えて、また株価が上がれば社会保障問題も解決に大きく前進するだろうし。
成長戦略が取れれば、円高でも利益が出せる体質になるだろうし。
と全てが解決に向かいます。

しかし、これ本当に正解なのでしょうか?
成長戦略を打ち出したところで、日本は本当に成長できるのか?
成長のために公共事業を増やして、内需拡大?
成長のために規制緩和?

なんだかどれもうまく行く感じがしないんですよね。
なんでだろうか。


僕は、社会保障改革がキーになるんではないかと思い始めています。

成長戦略はハマれば、威力は高い。しかし、世界全体が低成長に入った今、ハマらない可能性が高い。
となれば、今できることを確実にクリアしていったほうが早いのではと思っています。

平成20年予算ベースで
一般会計
・歳入/歳出=83.1兆円
・一般歳出(歳出から、国債費と地方交付税交付金を除いたもの)=47.3兆円
・歳出のうち、社会保障関係費=21.8兆円

・社会保障の保険料収入 = 56.4兆円

社会保障の財源 = 保険料56.4+国庫負担22.4+地方負担8.6+α = 87.5兆円

ちょっとこのデータだとわかりにくいですが、税収と社会保障をガッチャンコして考えると、

収入: 税金 83兆 + 社会保障の収入(健康保険料など)56.4兆=139.4兆円
  あります。
支出: 社会保障関連 95.7兆円 です。

ざっくり言えば、僕らの税金+年金+健保などの差し引かれている部分のうち
 68.7%(=95.7/139.4) は、社会保障に使われているという計算です。



詳細は、この資料の4ページを見てください。(PDF)


僕が言いたいことは、少々成長戦略を打ったところで、社会保障費の問題をどうにかしないとこの閉塞感は抜け出せないんではないかということです。

一方で、社会保障問題をクリアにしても、株価(景気)は上がんないんじゃないの?
という意見もわかります。

しかし2003年。
多くの人が反対したりそな銀行への公的資金注入。
結果的に、国の本気度が伝わり株価はその後4年程度上昇を続けました。


大きな夢(成長戦略)も必要ですが、それ以上に手元の毒(社会保障費)を抜くことも必要だと考えています。


2011年04月12日

東日本大地震2

先日の東日本大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

(前回の続きです。)

さて、今回の大地震、マーケット的には3つの要素が複合的に絡んでいると感じている。

1.大地震および津波による直接的な被害
これはテレビ等で再三報道されている通り、相当な大きな被害になっている。街が全て津波で流されてしまっているなど、眼を覆わんばかりの惨状だ。
ただ、マーケット的に見れば、東北地区の被害が甚大であったが首都圏は大きな被害を免れており、将来的な復興需要まで考えれば、一時的な落ちこみはあっても、景気やマーケットに対するインパクトは長い眼で見ればイーブンではないだろうかと分析している。


2.原発事故と放射能汚染
今、マーケットで一番心配されている材料はこれなんじゃないだろうか。
地震によって、福島原発に被害が生じ、1号機、3号機は既に爆発で屋根が吹っ飛び、素人目に見ても危険な状況であることが想像できる。
1号機の爆発は白い雲だったので水蒸気爆発だという説明もまあ納得がいった。
が、3号機の爆発は黒い立ち上る煙だったし、その後の建屋の損壊ぶりもかなりひどいことになっており、深刻なのではないかと思えてしまう。
また、4号機から火災、2号機などへの放水作業など、危険な材料をあげればきりがない。

もし仮に、原発を冷やすことに失敗し、メルトダウンや大爆発のようなことが生じれば、福島の原発近辺はもちろん首都圏/日本全体への放射能の被害が生じることが予想される。
仮にそうなった場合、日本復興どころではないし、日本国の消滅につながってしまう。
投資家として、このリスクがある日本企業への投資からいったん退却しようというという動きになるのもわかる。

しかし、個人的には原発問題はやや楽観視している。
原発には幾重もの安全装置がセットされているし、専門家の皆さんが懸命の対策を打っている。
個人的には、放射能の影響がよくわからない点で恐怖心はあるが、日本は過去に広島・長崎での原爆被爆体験もあった。必ずいつかは立て直せるのではないかと思っている。

ある程度の放射能漏れや被害は出る可能性はあるが、これが全国/首都圏に広がる可能性は低いと考えている。
専門家の皆さんの解決力に大いに期待したいと思う。


3.電力需給問題
原発が被災したことで東京電力の電力供給量が大幅に不足しており、停電等が発生している。
3月下旬の東京電力の供給力3350万KWに対して、ピーク時4000万KWという話だ。
今は計画停電とやらでなんとか乗り切っているが、震災直後で経済活動が本格的に動いていない状態でこれだ。本格的に経済を動かそうとすると、あっという間に電力不足に陥る可能性がある。

また、夏のピーク時は6000万KW以上といわれている。夏のピーク時を原子力発電なしで乗り切れるのだろうか。


節電はまあこういう状況なのでしょうがない。というか節電は積極的にやるべきだろう。看板とか無駄な電気使用が多すぎるので、これを減らすのはむしろ望ましいことだろう。

そうなると足りない電力を、計画停電だとか、営業時間の短縮、工場の生産時間短縮、電車の短縮営業などで補おうとするのだろう。
なんとか電力不足を乗り切れたとしても、この問題で日本全体の生産性が下がるのは必至である。

またサプライチェーンマネジメントが世界中に張り巡らされている現代ではこの問題は日本だけに留まらない。
下手をすれば日本の電力問題で世界中の生産が遅延し、世界中の生産性が落ちることも考えられる。
実際に自動車業界ではこの現象が起きているし、IPADあたりも生産に支障が出始めているといううわさがある。

この問題は日本経済にとって大きなマイナス要因であると思う。
しかも少なくとも夏までは片付かないことが確実であると考えると根が深い問題。


4.そして日本の財政への影響
日本政府は震災復興という名目で今後補正予算を組むだろう。
どういう形になるかはわからないが、大幅な支出超過となることが予想される。
結果、赤字国債の発行残高はまた一段と加速することになる。

実はこれが一番怖いのではないかと思う。
これまでも日本国債の発行残高は来年1000兆円を超えると言われている。年利2%だとしても利払いだけで20兆円だ。一方で日本の税収は37兆円(2009年度予想)である。税収の半分は利払いで持っていかれてしまっているのだ。
超単純計算で乱暴な言い方をすれば、金利が4%を超えれば税収でまかなえるのは利払いだけでその他の支出は全て追加での国債発行ということになる。

現時点でも日本の財政は危ないと言われている。
もちろん消費税の税率が他国に比べて低いなどまだ税収をアップさせる余地はあるし、公務員改革や特殊法人改革で支出を削る余地はある。
とはいえ、日本の財政は、ギリギリの状態まできているのだ。

今回の震災復興資金として、赤字国債を増発した結果、何が起きるか。
日本の財政破綻やむなしのムードが出てしまうのではないか。
普通に(何の要素もなく)、財政を破綻させれば誰かの責任問題になるだろうし、時の政権は、下手に非常事態宣言をして責任を取らされるくらいならうまく逃げることを考えるだろう。

しかし、震災復興資金で財政が破綻したとなれば、話はちょっとちがう。(実際には震災復興資金で国債増発する部分なんて全体から見れば微々たるものだが。。)

世界的に見ても、あれだけの大震災が起こって財政が一気に悪化したのだから、日本はアンラッキーだよね。的な感じで、むしろ同情的に見られる余地が出てきてしまう。

日本政府や日銀としてもIMF等を入れて、破綻的な処理をすることに対する心理的なハードルは大幅に下がるだろう。

これが僕がもっとも恐れているシナリオだ。
震災復興の名目で財政破綻やむなしのムードが出て、本当に日本の財政が破綻してしまうというシナリオだ。
今回の震災によって、このシナリオの可能性が大幅に高まったと思っている。

実際マーケットを見ていると、銀行株には買いが入らず売りがじわじわと増えているように見える。
これは財政破綻→銀行の大幅業績悪化(場合によっては破綻)というシナリオを予想して、一部ヘッジファンドが売り玉を貯め始めているのではないかと疑っている。


日本は意外な形で引き金を引いてしまったのだろうか。。


2011年03月22日

東日本大地震

先日の東日本大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。


とんでもない天災が発生したものだ。

2011年3月11日(金)東日本大地震が発生した。
M8.8という史上最大規模のもので最終的な死者は阪神淡路大震災を超えるのはほぼ確実な状況だ。当然被害総額も史上最大級であるのは間違いない。


僕自身には、被害と呼べるような被害はなく、また知りうる範囲の親族にもけが人等も発生しなかったので、ほとんど被害がなかったと言っても良い。

金融資産的にはもちろん大きな被害を受けているが、まあこんなことを嘆いても仕方がない。命があっただけでも幸せなことだ。

多くの被害者が出ている中で分析を行うのは少し不謹慎ではあるが、今回の大地震に関連して、今後のマーケットがどうなるか自分なりの分析を加えてみたいと思う。


まず、マーケットの結果を記しておく。

地震の発生時刻は、午後2時45分前後。
この地震の揺れは東京でもかなり大きな揺れを感じており、大きな揺れを感じたことでヘッジの売りを出したトレーダーが多くいたという話だ。
ただ、3時までの東証のマーケットがしまるまでの間は、被害の大きさ等は情報として全くなかったため、この日にすばやく反応して売りを出せた人はそれほど多くはなかったのではないだろうか。

結果、地震発生まで底堅い展開を見せていた東証マーケットは引けにかけて急落して終了している。

そして、土日を挟んで、地震/津波の被害が報告されるにつれて、投資家の不安心理は拡大していく。

そして翌月曜日。事態が安定するまでマーケットを閉鎖すべきではとの声もある中、東証はマーケットを開始。
(ちなみに911テロの時は、アメリカマーケットは3日間閉鎖だった。)

結果、日経平均は634円安と大きく下げたが、全銘柄ストップ安みたいな恐ろしい状況にはならず、売ろうと思えば売れる状態で一日が終わった。

さて、問題の火曜日。このあたりから事態が不安定になる。
原発問題が勃発したのだ。

正確には、日曜日月曜日から原発の問題は発生していたのだが、火曜日のお昼休み中に発生した福島原発3号機の爆発によって、メルトダウン/放射能汚染が現実のものとなった。
この結果、多くの投資家がパニックに陥る。
午前中日経平均で9000円以上で推移していたのに、昼休み中の大証先物は8000円を割るところまで行ってしまう。当然後場スタート直後も大幅な売り気配でスタートし、多くの銘柄がとんでもない安値で寄り付いた。

その後、さすがに行き過ぎと判断したのか、火曜日の午後は買い戻しが中心の値動きでじりじりと戻す展開。
水曜日以降は、真新しい話題がなかったこと、そしてNY市場が比較的堅調に推移したこともあって、戻り歩調を進めた。(水曜日夜のNYは大幅な下げだったが日本市場は朝下げたあと、堅調だった)

とまあ、今日現在まではこんな展開。



さて、今回の大地震、マーケット的には3つの要素が複合的に絡んでいると感じている。

1.大地震および津波による直接的な被害
これはテレビ等で再三報道されている通り、相当な大きな被害になっている。街が全て津波で流されてしまっているなど、眼を覆わんばかりの惨状だ。
ただ、マーケット的に見れば、東北地区の被害が甚大であったが首都圏は大きな被害を免れており、将来的な復興需要まで考えれば、一時的な落ちこみはあっても、景気に対するインパクトはイーブンではないだろうかと分析している。


(すいません。ちょっと長くなったので、続きは明日以降に書きます。)



2011年01月27日

SONYがうちにやってきた

めずらしくソニーの話。
ちょっと前にエコポイントに乗っかってテレビを地デジに買い換えた話を書いた。
(ちなみに買ったのはSONYのこのテレビ) 

で、次はハードディスクDVDを地デジ対応に買い換えようかなと思い始めている。
というのも、やっぱりテレビを地デジ対応の新しいものにしてみるとアナログ画質で録画したハードディスクの映像が見劣りするのだ。
これまでテレビの画質にはこだわらないと思っていたのだが、実際に画質を上げてみると結構気になるものだ。
諸先輩が「一度デジタルに移行すると、もうアナログ画質には戻れない」といっていたのだが、実際に自分で体験してみてようやく理解できた。

で、テレビをソニーにした関係もあって、地デジ対応のブルーレイHDDもまたSONYにしようかなと思い始めている。
候補はこれ。

とまあ、ここまでは前文。
今日の本題は、身近になったソニーと業績に対する考え方。

これまで僕のソニーの商品戦略に対するイメージは、
「先端的な付加価値の高い商品を高く売ることで、先端的な高いブランドイメージを維持する」だった。
まあ、そんなに外れていないと思う。
”先端的な高いブランドイメージ”を維持することで、ミドルクラスの商品も高く売れ、しっかり利益が確保できる。
これによって、高い収益性を確保して、世界トップメーカーの座を維持するという感じだろう。

僕はAV商品に関して、マニアではない。従ってハイエンド商品はあまり必要としてこなかったし、ミドルクラス商品は他社比較で価格が高く(コストパフォーマンスが悪くのほうが近いかな)、従ってソニーはあまり買わない。という循環となっており、あまりソニー商品を保有してこなかった。

ここ数年のソニーの凋落は、「先端的な付加価値の高い商品の提供ができなくなったこと」が最大の原因で、これによってブランドが維持できずミドルクラスの商品が高く売れなくなってきたという解釈をしていた。
付加価値の高い商品を提案できていないのは、ソニー自身のクリエイティビティが落ちてしまっていること(ソニーも普通の大企業になってしまったということか)に加えて、やはり本当の意味での革命的商品が減ってきているんだろう。

とはいえ、アップル社のように革命的商品が各業界を駆逐していくという事例も十分に散見しており、実際にはソニーそのものの開発力が落ちているのが一番大きな凋落原因なのだろう。


長くなったが、話を戻す。
今回僕が SONYのこのテレビを買ったのは、コストパフォーマンスが良かったから。
そうなのだ。簡単に言えば、テレビについて言えばソニー製品の価格が落ちてきて他社と同じくらいの価格になっているのだ。(ソニーが液晶パネルをサムソンから購入しているという話はもちろん認識しています)

この状況って、どう理解すべきなのか悩んでいる。
「ソニーも普通の会社になってしまった。もうブランドでは売れず価格で勝負する普通のメーカーに成り下がってしまったので、従来のような高い付加価値は望めない。」

となると ①付加価値の出ないソニーの業績低迷は続く。と考えるべきなのか。

それとも、 ②量販体制に乗り出したソニーは戦略を転換しており、利益率は下がるものの量でカバーしていくことで、利益は回復する。と考えるべきなのか。

さらに、こんなシナリオ ③テレビを安く販売することでネットワーク効果を狙い、PSP、ネットワークWM、ブルーレイ、VAIOなどの販売につなげていく。(両方ソニーを買うとこんなことができますよ的な売り方。僕はこれがあるからブルーレイもソニーにしようと思っている) も考えられる。


こんなことをいろいろと妄想しながら、IR資料を読み会社の戦略との整合性を探る。そんな作業も楽しい。


2011年01月12日

タクトホーム

 タクトホームは11日、2011年5月期の単独税引き利益が前期比27%増の39億円になりそうだと発表した。従来予想を5億円強上回り、過去最高益を更新する見通し。住宅ローン減税など政策効果を背景に、価格が3000万円程度の戸建て分譲住宅の販売数が伸びている。採算を重視した土地の仕入れなどコスト抑制策も寄与しそうだ。
 売上高は28%増の600億円の見通し。物件の引き渡しが集中する5月の動向が不透明なため、現時点では売上高の見通しは据え置いた。
 ただし、6~11月期で分譲住宅の販売数は950軒と期初計画を40軒上回っている。東京都心の物件よりも単価が低めな、千葉や埼玉など郊外での販売が好調。特に30代を中心に初めて住宅を取得する層の需要拡大が目立つ。
 主力の住宅分譲事業の好調を受け、年間配当も期初予想から500円増やし、3500円(前期は2700円)とする。
 同日発表した10年6~11月期の単独決算は売上高が前年同期比31%増の285億円、税引き利益は2・3倍の23億円だった。 (2011/1/12 日経新聞)



先に言っておきます。僕はこの会社全くノーマークでした。ほぼ知らないに近いかな。

住宅/不動産はどの会社も業績メタメタだと思い込んでいました。が、一方で過去最高益を更新する不動産会社が出てきているとはビックリです。

本社は東京都西東京市で、社員数314人。
あー。財務戦略がなかなか良いんですね。
株価が高値だった2004年11月に約17億円調達しています。
この資金が苦しい時にものを言った可能性があります。

株価も戻ってきていますね。2008年10月のリーマンショックのころには、10910円なんて安値がありますが、本日の株価は10万円を超えています。
時系列で見ても、上場直後の2004年12月の25万円はともかくとして、株価がこなれてきている2006年ごろの株価とほぼ肩を並べるくらいまで戻っています。
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内需企業で不動産業、なんて典型的な不況業種です。
ただ、不動産業については一通りの淘汰が進んだ感もあり、残っている企業については残存者メリットが出始めているようにも見えます。

不動産業の中で財務的に比較的痛んでいない企業は、ここから盛り返す可能性があると思っています。
一時期個人投資家の間で大変人気があったフージャースコーポレーションあたりも株価がだいぶ戻ってきました。(とはいえピークの5分の1以下ではあります。)

こういった弱いと思われている業種に過去最高益企業が出てくるということは何か期待ができる予兆みたいなものかなあ。
こういった局面だからこそ、業種やいろんな既成概念を頭から振り払って、いま一度銘柄選別を行うのも面白いかもしれないな。




2010年12月26日

iPadがもたらす電子書籍元年

Ipadのヒットを見て、各社からタブレット型PCが続々と発売されている。
代表的なのは、サムソンGALAXY TABや、シャープガラパゴスといったあたりだろうか。

また、携帯電話でもIphoneを中心に、スマートフォンが続々発売されている。
僕自身も、Iphoneを入手して使い始めている。

さて、ここから生じる変化はなんだろうか。

多くの人が電子書籍元年になるんじゃないかと言い始めている。
しかし一方で、日本国内で電子書籍のマーケットはほとんど立ち上がっておらずいくつかの出版社がお付き合い程度にやっている程度だ。
日本では出版社とか取次ぎ(トーハンとかニッパンとか)の利権とかしがらみとか何かがあって電子書籍になかなか移行できないのだろう。


米国の電子書籍事情は日本とはだいぶ異なっている。
米国は本屋までの距離が物理的に遠い/本の価格がそもそも高い ということもあって、電子書籍が一大マーケットになっている。
先日、アマゾンのKINDLEを電車で使っている人がいたが、なかなか読みやすそうだったなあ。本の値段も普通に買うよりもKINDLE経由のほうが安いみたいだし、あれなら普及しそうだ。



日本での普及の鍵は、やはりコンテンツの充実と価格ということになるだろう。

また今年のヒット商品では、以下の本がベストセラーとなった上に、電子書籍でもAPPストアの上位を守ったのは記憶に新しい。


例えば、今人気のこの本なんかは、定価1470円。
こういった新刊が例えば電子書籍なら980円なら電子書籍で買おうという層が相当増えるだろう。
もし500円で電子書籍で買えるとなれば、あまり興味がない僕でも買うかも知れない。

ここまで価格が下がるのには時間がかかるかも知れないね。

一方、通称”自炊”と呼ばれ自分で本を電子ブックにしてしまうなんていう事をやりはじめている人が増えているらしい。実際に下記の裁断機がバカ売れしているという情報もある。
僕の中の良い知人も裁断機を購入して自炊に励んでいると言っていた。


さて、電子書籍元年。
おそらく電子書籍は伸びると思う。時代の流れだと思う。

MP3プレイヤーが登場した時、音質が悪いとか、使い勝手が悪いとか批評し、既存のメディア(CD,MDなど)の優位性を多くの人が説いていた。
しかし、結果を見ればCDはPCとの親和性から息を吹き返し、MDとカセットは衰退の方向に向かっている。
僕自身を考えても、iPODを持ち始めてから、音楽に接する時間が明らかに増えた。僕はそれほど音楽好きというわけではないのだが、Ipodであれば気軽に音楽が聴けるといった単純な理由で音楽を聴く時間が増えたのだ。

これと同様の減少が起きるのではないだろうか。
すなわち、これまで活字離れが言われていた層が、書籍マーケットに戻ってくることで、書籍マーケットが大幅に拡大するというシナリオだ。
単価の下落を吹き飛ばすくらいのパワーはあるだろう。

大きなビジネスチャンスが潜んでいるのは間違いない。

個人的には、大手新聞社のうちひとつくらいが、紙の印刷をやめて電子新聞に移行するなんていう大胆な改革があったら面白いかもなあと思っている。
日経や読売は難しいと思うが、その他の新聞社(毎日、朝日、産経あたり)ならひょっとして。。


2010年12月23日

インスペック株のインサイダー取引

先週は面白いニュースが飛び込んできましたね。

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証取委、相場操縦で課徴金勧告 京都の医師に

証券取引等監視委員会は21日、
株価を意図的につり上げる相場操縦をしたとして、
京都市の男性医師に対し、金融商品取引法に基づき、
1864万円の課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告した。
証取委によると、相場操縦の課徴金としては過去最高額。

 男性は昨年7月、東証マザーズ上場の半導体検査装置メーカー「インスペック」
(秋田県仙北市)の株について、高値の買い注文を連続して出すなどし、
株価を2万8千円から3万6800円までつり上げたとされる。


 男性はインスペックの大株主。同社は当時、時価総額の低下で上場廃止となる恐れがあった。
廃止になると保有する株が売れなくなるため、株価をつり上げたという。 
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この方持ってますねえ。
2010/10末現在で見事に筆頭株主です。

インスペック(6656)は今日時点で時価総額443百万円なので、相変わらず上場廃止のピンチです。
2006年上場時は60万円くらいあった株価は大きく下げていて、一番低いところでは2009年2月には6400円なんて株価を記録しています。
この最安値だとなんと時価総額6824万円です。
ちょっと都内のちょっと高級なマンションの値段で会社買えちゃいますね。


この筆頭株主の保有株数を時系列に追ってみました。

     2008/4  2009/4  2010/4  2010/10  現在 
株数   490株  1042株   1581株  1669株
保有比率 4.59%  9.77%   14.83% 15.65%
株主順位  4位    筆頭   筆頭   筆頭
株価   61200円  12100円  39900円  23000円  41500円

しかし、マーケットでここまで集めたのに、株価は上がらないってことは。誰だ、売っているのは。
問題の2009年7月ごろは、この筆頭株主の方が買い集めた甲斐があってか株価は約3倍になっています。

しかし、どんな買い方したのか良く知りませんが、上値を追って買い集めると相場操縦で捕まっちゃうんだなあ。
気をつけないと。

こうやって上値を追う投資家を逮捕するってことは、証券監視委員会は株価を上げてはいけないと思っているんでしょうか。
純粋なインサイダーが未公表情報を元に売買するのは厳重に処罰すべきだと思いますが、こういうのは黙認で良いのではと思ってしまいます。





2010年11月03日

ポジティブ/ネガティブ-法人税減税

法人税の減税が話題になっている。

現在の状況だと、
・法人税の税率は下げる。
・その財源を何とか確保しないといけない。
・その財源として、欠損金の繰延控除の金額を減額する。または所得税の最高税率に近い人からむしりとる。

まあそんな事を考えているようだ。

この政策の是非はいったん置いておいて、この政策が株式市場に与えるインパクトについて考えてみたいと思う。

いったん話を銀行株に絞ってみる。

現状のマーケットでは法人税の減税は銀行株にネガティブと捕らえられているようだ。
大手銀行(メガバンク)は、不良債権処理の過程で多額の欠損金を計上しており、ここ数年ほとんど法人税を支払っていない。
従って、銀行においては法人税率の税率下げの恩恵は受けられずむしろ欠損金の繰延控除の金額が減額されることによる将来的な税金負担のアップを懸念されている。

また、資産サイドに繰延税金資産を計上しており、これが一部取り崩しになることによる純資産の目減り → 将来的な増資懸念 もネガティブに取られている。

とまあ、この辺りまでが現在のマーケットの見方であろう。


では、本当にネガティブなのか。

ポジティブな見方を考えれば、
法人税の減税 
→ 日本国内の景気浮揚効果 
→ 資金需要の拡大 
→ 銀行の収益アップ
という構図もありえるのではないか。

マーケットの環境が良くなれば、こういうポジティブな見方が浮上してくるはず。

ただ今のマーケット環境は非常に悪くこういうポジティブな見方をしている関係者は非常に少ないのが実状だ。

早くポジティブな見方が進むようなマーケット環境に戻るといいんだけど。


↓ 結局テレビはブラビアを買いました。40インチで実質5万円を切る価格とはずいぶんと安くなったものです。



2010年10月19日

エコポイントと地デジ

エコポイントが2010年12月から半減するという。
これを聞いて11月末までにテレビやエアコンを買おうと思っている人も多いだろう。
僕もそのひとりだ。

実は僕はいまだにテレビがアナログのブラウン管テレビ(っていうのかな?厚いやつ)を使っていて、薄型の地デジテレビを持っていない。

移行してない理由はいくつかあるのだが、
・普段あんまりテレビを見ないので地デジ化の必要性を感じない。別にアナログでも何も不便ないし。
・壊れたら買い換えようとおもっていたけどいまだに壊れていない。
・どうもあのB−CASカードが不便そう。
・親が持っている地デジ対応のテレビ、ビデオの動作が鈍く移行する気が起きない。
・アナログWOWOW→Iphoneに落として、Iphoneで映画を見ているのだが、デジタル化するとできないらしい。(これホントに方法無いのかな??)


デジタル化を気に思い切ってテレビをやめようか迷っていたくらいだ。

ただ、そうは言ってもいろいろと事情があり、やはりこのエコポイントの間に液晶テレビを買おうと思い、いろいろと調べ始めた。

(と調べているうちに Pletsさんやら、AKIさんやらもいろいろと調べていたりしたのでとても参考になってしまったりしています。)

で、気になっているのは
・東芝REGZAの外付けHDD録画機能
・SONYのソニールームリンク機能
の二つ。

特にソニールームリンク機能が気になっている。改めてソニーのことを調べると、僕がやりたかったことはだいたいこのソニールームリンク機能で実現できそうだ。
音楽データの共有、写真データの共有、HDDビデオをほかのテレビでも共有してみるなど。。
だれか実際に使っている人の感想を聞きたいな。誰かいますか?

*ちなみに今の購入候補は SONY ブラビア40インチEX500 と 東芝レグザ 37インチ 37Z1 です。


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2010年09月23日

バンクとバンク

ソフトバンクの株価が好調に推移している。
一方でメガバンクの代表格である三井住友FGの株価は不調にあえいでいる。

そしてついに先週両社の株価が逆転した。
三井住友 2609円、 ソフトバンク 2650円です。

*株価の絶対金額を比較することに意味がないことは認識していますが、あえて絶対的な株価で比較しています。


リーマンショック直前の2008年9月末と2010年9月22日現在を比較すると以下のような感じ。
       08/9    10/9
ソフトバンク 1343円 → 2650円(約2倍)
三井住友FG 6300円 → 2608円(マイナス59%)

リーマンショック後、アイフォンの好調もあって順調に株価を上げてきたソフトバンク。一方、業績は好調なものの新BIS規制等をにらんだ資本増強問題が重石となって株価が下げ続けた三井住友FG。

会社としての勢いの差がそのまま株価に現れている典型になっている。
確かにアイフォンは好調だし業績は伸びている。
一方で銀行株は増資問題だけでなく、景気の先行き不安からも売られているのだろう。

しかし銘柄選択でここまで差がつくとは驚きだ。


ちなみに時価総額ベースでも接近してきていて、
三井住友 3.8兆円に対して、ソフトバンク 2.8兆円です。





以下はデータ分析:
時価総額:三井住友 3.8兆円、ソフトバンク 2.8兆円
売上:       3.1兆円、       2.7兆円
営業利益:     5580億円、      4658億円
自己資本:     4.9兆円、       0.47兆円


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2010年09月04日

長期投資家のいない市場

久しぶりの登場です。
ここのところ投資はほぼ塩づけ状態で何もしていません。
特にブログをやめたつもりもなかったのですが、どうも書くモチベーションが下がっているのと、時間がなかなか取れないことで、3ヶ月近く間があいてしまいました。

というわけで久しぶりに思い立ったので書きます。

日本の市場は大きく低迷しているのは見ていれば誰もが感じるでしょう。
市場参加者の中に腰のすわった長期投資家らしい人の気配が感じられず、なんとなくプログラム売買のような上げ下げだけが目立つ市場です。

特にひどいのがジャスダックなどの新興市場ですね。
ジャスダックなどの新興市場は一部の銘柄を除いて非常に流動性が低いので、プログラム売買すら入ってこないため、大半の銘柄は異常な安値に放置された状態が続いています。
そんな中でしびれを切らした一部の投資家が安値で投げていくためじりじりと安値を更新していくような状態です。

ではこんな状況が解消されるトリガーはなんでしょうか。
過去を思い起こすと2002年の後半〜2003年前半くらいはこんな感じのマーケットだったように思います。2003年3月くらいにまず新興市場が底をうち、2003年5月にりそな銀行への公的資金注入などもあってマーケットは息を吹き返しました。
その後のマーケットの上げは皆さんも記憶にあるでしょう。
2003年ごろは、みずほやNKK(現:JFE)ですらつぶれると言われていたころです。

では現在2010年9月。当時に比べてどうでしょうか?
国内の景況感は2003年当時よりははるかに良いと感じます。当時はどの会社が潰れるかが話題の中心でしたが、現在メガバンクや大手鉄鋼会社がつぶれると思っている人は皆無でしょう。
国内で悪いと感じるのは政治の不安定さが最大の要因です。
政治の不安定さに起因して、国のソブリンリスクをみんなが感じており、年金不信等につながっているというのが最大のネガティブ要因だろうと認識しています。

一方、当時と大きく状況が違うのは米国の景気の悪化でしょう。
ただ、米国は自国の景気悪化に伴う株価下落をチャンスととらえる企業も増えており、M&Aの動きが加速しはじめているように思う。3PARのM&Aなんかは典型かな。
しばらくこの動きをはやしつつ、株価は上げるんじゃないかなと思ってみたりしています。
今後比較的名の知れた企業(たとえば、ヤフーとかRIMとかそのクラス)あたりが、サムソンに買われるとかそういう展開があればもう一段マーケットの上げは加速するかも。

欧州は2003年も2010年も景気がよくないので同じようなものかな。
アジアなど新興国は、2003年は見向きもされていなかったのが、2010年は重要なマーケットとして意識されており、当時とは明らかに状況が違います。(今のほうが良い)


となると、日本の株式マーケット復活の要素は、以下のあたりを予想しています。
・米国景気の回復(これは向こう1年くらいは厳しそう)
・日本の政治リーダーの交代(あってもおかしくない。個人的な希望はみんなの党渡辺党首の首相就任だがそうでなくてもマーケットに敏感な人が政治トップにくればそれで十分。)
・今、米国に来ている波(M&A合戦)が日本に上陸。理想的には誰もが知っているレベルの日本企業が中国の会社あたりに敵対的にTOBされると面白いと思っている。



日本のマーケットは今は重症だと思っています。
ただ一方で方向感が変わるのも一瞬だと思うので、そういう機微を見逃さないよにしたいと思っています。


ま、半分お遊び的な意見も入っていますがね。





2010年06月04日

シニアコミュニケーションズの粉飾決算

シニアコミュニケーションズ(2463)という会社の粉飾決算が話題になっています。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120100604027490.pdf

ちょっとした自慢ですが、2006年7月25日の当ブログで、問題を指摘しています。

http://blog.livedoor.jp/esu4499/archives/50671114.html

どうみても粉飾決算だと思っていたので、あんまり意外感はなかったのですが、案外長い間発覚しないものですね。
これくらい露骨な粉飾決算ならすぐに発覚しそうなもんだけど発覚まで4年もかかっているのが不思議なくらいです。


2010年05月22日

ZAI

先日、ちょっとしたひょんなことから、マネー雑誌のZAIを読んだ。
ずいぶんと久しぶりに読んだが、株式投資の話題はだいぶ減ってしまっていて、FXとかの話題がとても多い。

特に広告は、FXやCFDなどの新金融商品で埋め尽くされている。
これが今の個人投資家の実態なんだろうか。

言われて見ると今の株式マーケットに長期投資家がほとんど見当たらないような感じがする。大半が短期投資家であるため何か事件が起きるとマーケットが一方通行に動いていく。
マーケットの板はそれなりにあるのだが、みんながデイトレーダー見たいな投資家になってしまっているために、ひとたび動き始めるとみんなが同じような行動を取るため株価が一方的に動いていくことが多い。

もともとFXマーケットはそんな傾向があったが株式マーケットも似たような状況になりつつある。


また、ひどいなと思ったのは、FXで4億円脱税した主婦と、FXで4億円脱税した六本木ヒルズ族社長の対談。二人とも脱税と言う立派な法律違反をした犯罪者であるがあまりに堂々としていてあきれてしまった。
こんなところがアメリカ的になるのは何だか悲しい。