架空のソフトウェア会社「丸坊主」と「ハゲボウズ」という似たような会社が2社あったとします。
これまで、両社ともパッケージ売上で順調に売上を伸ばしてきました。
両社とも売上50億円、経常利益10億円が安定的に計上できるという企業です。
しかし、需要一巡から業績は伸びも縮みもしない状況です。

ここで両社の経営陣は、レンタル事業に目をつけました。
ソフトウェアを賃貸しようという事業です。(ASPサービスなんて呼び方もありますね)

1.「丸坊主」社
丸坊主社はとても経営陣が正直な会社です。
ASPサービス初期段階の費用5億円をPLにて費用計上し、来期の決算が減益となりました。
しかし、来期以降1億円の安定売上、利益が計上されることになりました。

初年度:売上50億円、経常利益5億円
2年目以降:売上51億円、経常利益11億円
以降、顧客の増加が利益にストレートに繋がる体質になりました。
めでたしめでたし。


2.「ハゲボウズ」社
「ハゲボウズ」社は個人投資家に大変人気が有る企業で、時価総額経営を信条としています。経営陣が意味不明なIRや超強気な事業計画でもガンガン出すことで個人投資家には大人気です。
しかし、新規にスタートするASPサービスは、初期段階の費用が5億円かかることから、このままいくと来期の決算が減益となってしまいます。
ハゲボウズ社経営陣は、SPCを使った決算対策を考えます。

ハゲボウズ → ハゲボウズ1号SPC → ハゲボウズ2号SPC → 顧客への賃貸  とまあこんな流れです。

ハゲボウズ社は、ハゲボウズ1号SPCに10億円で売上げました。
ただ、5億円のものを10億円で売るというと粉飾決算くさいので、ASPサービスのために機能強化したバリューアップ商品だと謳っています。

これで、今期は当事業は5億円の黒字となり対前期比50%増益です。
初年度:売上60億円、経常利益15億円


さらに翌年(2年目)、ハゲボウズ1号SPC→ハゲボウズ2号SPCへの売却を実施しました。
ハゲボウズ1号SPCは、知人の企業家仲間に出資してもらい10%の利回りを約束してました。10%を超えた利益は、管理企業であるハゲボウズ社に成功報酬が入る仕組みです。
この時、1号→2号への売却価格は、来期以降年間1億円の売上・利益が見込めることから、キャップレート5%の設定で20億円にて売却することになりました。
とすると、1号の成功報酬は、9億円(=20−10−10*0.1)となりました。
2年目:売上59億円、経常利益19億円

3年目以降:
今後、ASP報酬が伸びても、2号SPCの投資家に取られてしまうため、新たな方法を考えなければなりません。
普通にいったら今期の決算は、売上 50億円、経常利益10億円で大減益です。
しょうがないので、SPC3号ファンドを作ってみました。

さて、このあとは、どんなストーリーになるんでしょうか。



(丸坊主、ハゲボウズともに架空の企業です。単利じゃねえだろ、とか細かいところはハショッてあります。)

投資判断については、さらに次回書きましょうかね。