2006年06月26日

北スペイン視察〜その6〜

巡礼者












キリスト教の三大聖地と言えば、エルサレム、ヴァチカン、
そしてサンティアゴ・デ・コンポステーラです。
中世の時代からこれらの聖地への巡礼は盛んに行われて
おりました。しかし、エルサレムはイスラム教徒の手に落ちて
久しく、十字軍が一時的に奪回したものの、間もなくして撤退を
余儀なくされ、エルサレムえの巡礼は中世を通じて、実際に行われる
ことはありませんでした。一方、ヴァチカンは今と変わらぬローマに
位置していたので、こちらは中世から今日まで多くの巡礼者を迎えた。
近年飛行機で飛んできて、サンピエトロ寺院よりもスペイン広場や
トレビの泉で時間を費やすにわか巡礼者を含めなくても、恐らく
ローマを訪れた巡礼者は、サンティアゴ・デ・コンポステーラを
訪れた巡礼者の数の比ではないだろう。
にも関わらず、サンティアゴ巡礼は今日になっても盛んなのにも
関わらず、今日に至ってヴァチカン巡礼が廃れつつあるのは何故
だろうか。
それは、恐らく地勢によるものだろう。
ローマは紀元前から栄えるイタリア半島の中心。人口も300万人に
及ぶ世界有数の大都市だ。「全ての道はローマに通ず」という格言が
あるが、それぐらい交通の要衝となっている町です。それが故に、
今日になってローマに通じる全ての道路が近代化されて、歩いてみても
巡礼気分とは程遠い。
それに比べると、サンティアゴ・デ・コンポステーラは、スペインの
端っこに位置する人口10万人の小都市。加えて、ヨーロッパの端っこに
も位置している為、今日になっても付近にも大きな町はできず、
昔ながらの自然や町がそのままに残っている。
サンティアゴ巡礼が急速に広まった11〜12世紀頃に巡礼路沿いに
建てられた各地のロマネスク様式の教会も未だ建てられた当時のまま、
健在である事が多い。
サンティアゴ巡礼は、中途の風景にも心洗われるような気分にさせて
くれるのである。それは今日も変わらない。だから人々はサンティアゴを
目指すのだろう。

今回ガウディの「エル・カプリッチョ」で有名なコミージャスという
町で一人の巡礼者と出会った。
フランスのル・ピュイ近郊(地図)からスタートしたらしいが、既に
サンティアゴに到達し、復路の途中であった。
全て徒歩。もちろんホテルになんか泊まらずに野宿を繰り返しながら、
歩いていく。そこには崇高なるオーラすら漂っていた。
いつか歩いていますか、サンティアゴへの遥かなる道。
せめて三十路の緩んだ体を引き締めてから・・・。

eurasia_sp at 23:48│Comments(0)TrackBack(0)clip!スペイン 

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