8798de9b.jpgパレスチナ自治評議会選挙でハマスが圧勝し、世界に衝撃が走っている。
今後、ハマスがイスラエルに対して、武闘路線から対話路線に転換できるかどうかが、中東和平の鍵を握ることになる。

ハマスの動向と共に懸念されるのが、ユダヤ極右勢力の動きだ。

ヨルダン川西岸の入植地には、今も極右ユダヤ人が数多く暮らしている。
”ユダヤのヒトラー”と呼ばれたマイア・カハネのユダヤ選民思想を信奉するカハネ主義者たちはその代表だ。カハネはこれまでも数々のテロ事件を繰り返してきた。去年8月、イスラエルのガザ撤退に反対し、パレスチナのバス車内で自爆テロを起こした青年もカハネ主義者だった。

実は、カハネとハマスは奇妙な共存関係にある。両者とも和平を断固として拒否し、お互いが存在することで暴力の応酬を公然と正当化してきた。もしハマスが対話路線に舵を切れば、こうした共存関係が崩れることになる。カハネ主義者はハマスの政治参加をどのような思いで見ているのだろうか。かつての不良仲間に裏切られるかもしれないという恐怖だろうか。

こうしたユダヤ極右の焦りが、過激な行動に向かないことを願いたい。

(写真:嘆きの壁で祈るユダヤ右派の若者/去年8月、ガザ撤退反対集会にて)
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