退院の日をめがけてロックオンされてきたような若さまからのお見舞いが届いてびっくりしたおっさんずでした。
モノは小樽にある「LeTAO」のドゥーブルフロマージュ。まことに勉強不足でボクはまったく知らないスイーツでしたが関白さまはさすがにネット民。「コレは!!」と大騒ぎ。それを見てやっとボクもことの重大性、小樽の銘菓の価値や貴重さを知ったあんばいでした。
まずはチョコレートからと。これまで味わったことのない味とステキな食感にも驚きました。 もそっと高尚に頂かなきゃと妙に姿勢が良くなったりしたねと大笑いしました。
テレワークとたまの出社、最近は北関東に数回の出張まで加わったトリプルジョブの若さま。サラリーマンとしては当たり前のことではありますが。そんななかでもこんな心ばせを時間を見つけてはと思うと涙が出るくらいに嬉しかったです。サンキュー若さまでありました。おご馳走さまでした。
日々の暮らしから離れていろいろ思うことのできた今回の入院手術劇でありましたが、思うだけではなく強い気持ちで物事を対処できるような、またじっくりと見定めることができるような、老獪とまではいかなくても歳に見合ったシニアにならねばと、改めて認識をさせられた今回の入院でした。ひとえに入院中の同室の皆さんや別室のおばあちゃんたちの人生の来し方。家族のあり方、人との付き合い、押したり引いたりの加減、抑えどころや決めどころの要点などの体験談が非常に身に染みました。含蓄が有り有りで「まことに仰せごもっとも!!」と思うことが多くありました。
「しっかりしなさよ」と後押しも関白さま。そしていつも当たり前のような自然な態度を振る舞える若さまの優しい気持ち。親子であっても礼儀ある行動が何よりなことだと再確認のひとつになりました。老いるばかりの我が身です。反して思うことが深くなるばかりの内外の材料が増えて。やれやれやってられません。
退院して春のようなうららかな天気。ちょうどタイミングも良かっただしで、西大分の占いおばちゃんに立春の挨拶に行ってきました。四方山話を交えながら珍しく40分も話し込むことができました。
「今日あたり来るんじゃないかなと待ってたよ」
「実はこれこれしかじかで疲れきっております」
「だからいつも言ってるやろ。背負い込みなさんな。放っておけばいい」
いつもながらまことに聞き惚れるほどの一刀両断のお言葉ではありましたが、納得というか諦める境地に赴くまでこんな凡人はなかなか(涙)
■雨水のなかの沈丁花■
今日は雨水。朝には本当に雨が降って昔人が編んだ季節の表現、二十四節気ってすごいもんだなぁと感心してしまいました。我が家の玄関アプローチ脇にある小さな木のままの古くからの沈丁花。雨の重さのお陰で香りに気づきました。季節を寿ぐ雨水のお下がりかもしれませんね。
人も森羅万象も残念なことにちょっとずつ狂いが生じてはいますが、今ある季節や環境を大切にせねばますます荒むばかりだと改めて思っています。