2023年05月

2023年の永代経法要の初日の夜は大雨になった。
本堂を巻いている法要用の大幕を、夜中に慌てて取り入れた。
「本堂には大屋根もあるし、大幕は濡れないから放っておいたら?」とカミサンに言われたのだが、
この幕はとても値段が高いし、またこの大幕を寄付してくれた、極楽に帰ったM宮さんの「ボン頑張れ!ボン頑張れ!」という無言の声援を、この大幕を見るにつけて思い出してならないのである(幽霊とかそんな類いではない)。だから居ても立ってもいれなかった。
思えば14年前、私は離婚となり子供も生き別れとなり、
同時期にくも膜下動脈瘤になり、絶望して毎日「死にたい」と泣いていた。
あの頃の私を支えてくれた、沢山のお檀家のおばあちゃんやおじいちゃん達が、
無言で「ボン頑張れ、ボン頑張れ」と大幕や五条袈裟を寄進してくださったのだ。そう思えてならない。
何故なら、毎月の法話会とか、私が始めたつたない写経会とかバスツアーとかの無料イベントに、
雨の日も雪の日も笑顔で毎月来てくださったからだ。
あの方々の無言の「ボン頑張れ」という声に「今の私が支えられて、ここに生かされているのだな」と、
永代経の大幕を取り入れながら噛み締めた。
讃仏偈の最後に阿弥陀如来は
「 たとえこの身が、苦難という名の毒のようなきつい修行に身を浸すとも、万民を南無阿弥陀仏で救う願いを成就する日まで、忍び励んで悔いはない(忍終不悔)」と願い成就して下さった。
阿弥陀さんは「どないしても」我々を極楽に救いたかったのだ。
今、阿弥陀さんに救われて極楽に居られる、
あの懐かしい方々も、ご生前にどうしようもない私を「どないしても生きてエエボンサンになって欲しい」と願って黙って必死で支えて下さったのである。
あの方々の「ご恩」を思い出す度に胸が熱くなる。

いつの日か極楽で、あの大好きなおじいちゃんやおばあちゃん達に
お礼を言えるその日まで、頂いたご恩を周りに返しながら
お念仏振興に命を燃やそう。
南無阿弥陀仏
住職

~絶対に見捨てない親心~ 住職
佛心円満無背相 十方来入皆対面 (阿弥陀様の体は悟りに満ち満ちて、決して我らに背を向けることはない。全ての世界より、浄土に来る全ての方々に、まっすぐに向き合ってくださっている。「善導大師・般舟讃」)
恥ずかしながら、私は22歳の時に下宿で自死しかけました。その時に17歳の修行所で頂いた言葉で「例え、友達が!恋人が!親が!子が!友人が!社会が!いやお前の健康や命さえも、お前を見捨てても!阿弥陀様だけは絶対に見捨てない!」を思い出して自殺を止めて、「この世界も良いな」と思い直し、浄土真宗の世界に進むきっかけとなりました。
今、世界情勢やコロナの影響で日本経済も先行き不安ですね。人心もSNS等の悪影響で、どんどんすさんで行ってる感じですね。生きにくさから、ストレスを抱えている方も沢山居られる事でしょう。
そんな我々を阿弥陀様だけは、「絶対に背を向けずに、ずっといつも見つめて、必ず念仏一つで極楽に救う」と願ってくれています。次世は極楽が約束されていますので、それを心の支えに共々にこの苦楽の人生を乗り越えて参りましょう。私は阿弥陀様の「絶対見捨てない親心」に救われました。
南無阿弥陀仏
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