2009年06月
2009年06月27日
2009年06月26日
よくがんばりました。
子どもの方からもういらないとなりやめるのが「卒乳」、子どもは欲しがるけれど、親の都合や意志でやめるのが「断乳」。
1歳を目安にやめるといいと小児科などで指導されます。しかし産婦人科の助産婦さんに言わせれば、大切なコミュニケーションの一つだから、2−3歳までは続けるべきという人も。また、病気で食べ物や飲み物を何も受けつけなくても、乳なら飲むこともありそういう時のためにとっておくべきだとかも聞いたことがあります。
一度やめたら、もう一回出そうと思っても出ないので、自分の意志が固まるまで乳離れをさせる気にはなれずにいました。
最初の数ヶ月は私の乳だけですくすく成長したちびちょろ。ずいぶん大きく、しっかりしてきたちびちょろを見ると、私の乳もよくがんばったもんだ、と思います。最近のちびちょろを見ているともう食事もしっかり食べられるし、おっぱいの栄養分は必要ではありません。抱っこして目を合わせながらの授乳という密な関わりがなくなっても、その他のやり方で一緒に触れ合って遊べる方法も増えてきました。
私の中で、物理的にも精神的にも、もう乳をやめても大丈夫と納得がいったので、1歳半を機に断乳に挑戦しました。
明日から、あげるのをやめると決め、ちびちょろにも、これが最後のおっぱだよと説明してから最後の授乳をしました。産まれてから今まで毎日毎日やってきたこと、授乳という行為をもうこの子に対してすることはないんだと思うと感慨深くて涙がぽろぽろこぼれました。
産まれてすぐに私の乳に吸い付いて一生懸命飲んでいたちびちょろ、飲まれすぎて痛くてしょうがなくて最初の1ヶ月は歯を食いしばりながらの授乳でした。
痛みがなくなってからは、わが子を胸に抱きながらの授乳はすごくしあわせなひとときです(夜中に起こされての授乳はきつかったけど)。
つらいのは3日間だと、と経験者には言われますが、挑戦初日の号泣を見ると本当に3日で大丈夫になるのかかなり不安でした。私がいれば絶対に乳を求めてくるので、最初の2日は旦那に寝かしつけをお願いし、なんとかなりました。旦那の帰宅が遅かった3日目、どきどきしながらの寝かしつけでしたが、「おっぱはもうないんだよ」というと寂しそうな顔をするものの、納得してくれたようでした。
そして4日目以降はおっぱいをねだることもなくなったのです。無事乳離れができました。
乳離れは、赤ちゃんにとっての初めての我慢を覚える尊い儀式のようなものだとか。ちびちょろはそれを立派にやってくれたなぁと思います。
1歳を目安にやめるといいと小児科などで指導されます。しかし産婦人科の助産婦さんに言わせれば、大切なコミュニケーションの一つだから、2−3歳までは続けるべきという人も。また、病気で食べ物や飲み物を何も受けつけなくても、乳なら飲むこともありそういう時のためにとっておくべきだとかも聞いたことがあります。
一度やめたら、もう一回出そうと思っても出ないので、自分の意志が固まるまで乳離れをさせる気にはなれずにいました。
最初の数ヶ月は私の乳だけですくすく成長したちびちょろ。ずいぶん大きく、しっかりしてきたちびちょろを見ると、私の乳もよくがんばったもんだ、と思います。最近のちびちょろを見ているともう食事もしっかり食べられるし、おっぱいの栄養分は必要ではありません。抱っこして目を合わせながらの授乳という密な関わりがなくなっても、その他のやり方で一緒に触れ合って遊べる方法も増えてきました。
私の中で、物理的にも精神的にも、もう乳をやめても大丈夫と納得がいったので、1歳半を機に断乳に挑戦しました。
明日から、あげるのをやめると決め、ちびちょろにも、これが最後のおっぱだよと説明してから最後の授乳をしました。産まれてから今まで毎日毎日やってきたこと、授乳という行為をもうこの子に対してすることはないんだと思うと感慨深くて涙がぽろぽろこぼれました。
産まれてすぐに私の乳に吸い付いて一生懸命飲んでいたちびちょろ、飲まれすぎて痛くてしょうがなくて最初の1ヶ月は歯を食いしばりながらの授乳でした。
痛みがなくなってからは、わが子を胸に抱きながらの授乳はすごくしあわせなひとときです(夜中に起こされての授乳はきつかったけど)。
つらいのは3日間だと、と経験者には言われますが、挑戦初日の号泣を見ると本当に3日で大丈夫になるのかかなり不安でした。私がいれば絶対に乳を求めてくるので、最初の2日は旦那に寝かしつけをお願いし、なんとかなりました。旦那の帰宅が遅かった3日目、どきどきしながらの寝かしつけでしたが、「おっぱはもうないんだよ」というと寂しそうな顔をするものの、納得してくれたようでした。
そして4日目以降はおっぱいをねだることもなくなったのです。無事乳離れができました。
乳離れは、赤ちゃんにとっての初めての我慢を覚える尊い儀式のようなものだとか。ちびちょろはそれを立派にやってくれたなぁと思います。
2009年06月21日
みそ途中経過報告
2月に味噌を仕込みました。
5月になったら一度中身を混ぜて、年末までまた寝かせます。やらなきゃと思いつつできていなくて、6月も末になってしまいましたがようやく混ぜました。
覚悟はしていましたが、言われていた通り表面はカビが生えます。表面だけなので、そこをすくって捨ててみると下はもうだいぶ味噌っぽくなっていました。
ちょこっと試食したところ、さっぱり目のおいしい味噌です!少しくすねてきゅうりにつけて食べたりしました。
残りはもう半年の間、じっくり熟成してもらって、年末に再会です。ゆっくりおいしくなってね。
5月になったら一度中身を混ぜて、年末までまた寝かせます。やらなきゃと思いつつできていなくて、6月も末になってしまいましたがようやく混ぜました。
覚悟はしていましたが、言われていた通り表面はカビが生えます。表面だけなので、そこをすくって捨ててみると下はもうだいぶ味噌っぽくなっていました。
ちょこっと試食したところ、さっぱり目のおいしい味噌です!少しくすねてきゅうりにつけて食べたりしました。
残りはもう半年の間、じっくり熟成してもらって、年末に再会です。ゆっくりおいしくなってね。
2009年06月17日
続々・にんじんたっぷり
成田のにんじん畑です。
にんじんの葉っぱがわっさわっさと生い茂っております。
2つがくっついたハート型にんじんがありました。
にんじんは油と相性がいいので、鶏もも肉を焼き、その肉汁でじっくりとにんじんを焼いてみました。
甘みが引き出されいい感じ。フライパン一つでできるので簡単です。
右の写真はタコライス。スナップえんどうの旬の頃だったので作ったのは1ヶ月くらい前かな。毎日やらなきゃいけない食事の支度だけど、こんな風にちょっと遊びを入れてやると気分転換になりますね。
タコライスは、ごはんの上にレタス、チーズ、ミートソースのようなものをのっけて食べますが、畑でレタスがとれないタイミングだったので、その日あったキャベツを千切りにして代用しました。
旦那が成田で有機農業研修を始めて以来、野菜は極力買いません。買うのはきのこくらいなもんで、あとはその時採れるもの、あるものを使って食事をつくります。
否が応でも旬の野菜ばかりを食べる生活。台所で、野菜を並べ、さて今日は何を作ろうと考える毎日です。
にんじんの葉っぱがわっさわっさと生い茂っております。
2つがくっついたハート型にんじんがありました。
にんじんは油と相性がいいので、鶏もも肉を焼き、その肉汁でじっくりとにんじんを焼いてみました。
甘みが引き出されいい感じ。フライパン一つでできるので簡単です。
右の写真はタコライス。スナップえんどうの旬の頃だったので作ったのは1ヶ月くらい前かな。毎日やらなきゃいけない食事の支度だけど、こんな風にちょっと遊びを入れてやると気分転換になりますね。
タコライスは、ごはんの上にレタス、チーズ、ミートソースのようなものをのっけて食べますが、畑でレタスがとれないタイミングだったので、その日あったキャベツを千切りにして代用しました。
旦那が成田で有機農業研修を始めて以来、野菜は極力買いません。買うのはきのこくらいなもんで、あとはその時採れるもの、あるものを使って食事をつくります。
否が応でも旬の野菜ばかりを食べる生活。台所で、野菜を並べ、さて今日は何を作ろうと考える毎日です。
2009年06月14日
どの品種がニョッキにあうか
旦那が成田の有機畑で収穫してきたじゃがいもで自らニョッキつくりに挑戦しました。
インカパープル、キタアカリ、ワセシロの3種類があったので、ニョッキにはどの品種があうのか実験です。どこぞやで見つけてきたレシピはどう見てもパルメザンチーズの分量が多く見えましたが、初めてだからレシピに忠実にやりいとのことでちょっとこってり目ニョッキになりました。
実験の結果、この3品種の中で一番ニョッキにあったのがワセシロでした。キタアカリがあうだろうと予測してたので意外な結果でしたが。
まいたけのクリームソースをつくり、合わせて食べました。ニョッキをこんなに大量に食べたのは初めて!翌日のお弁当にも入りました。
インカパープル、キタアカリ、ワセシロの3種類があったので、ニョッキにはどの品種があうのか実験です。どこぞやで見つけてきたレシピはどう見てもパルメザンチーズの分量が多く見えましたが、初めてだからレシピに忠実にやりいとのことでちょっとこってり目ニョッキになりました。
実験の結果、この3品種の中で一番ニョッキにあったのがワセシロでした。キタアカリがあうだろうと予測してたので意外な結果でしたが。
まいたけのクリームソースをつくり、合わせて食べました。ニョッキをこんなに大量に食べたのは初めて!翌日のお弁当にも入りました。
2009年06月11日
ある雨の日
通常、起床するとちびちょろが起きる前に自分の身支度や洗濯をします。ちびちょろが起きてからは彼の食事、保育園の連絡ノートの記入(体温や昨夜・今朝食べたもの、睡眠時間など記入)などを済ませ、保育園にちびちょろを送り届けます。
自転車を置きに一度帰宅し、食器洗いなど雑用をしてようやく自分が出勤という流れで一日がスタートします。
例外は雨の日。雨の日は保育園に送り届けるのに時間が余計にかかるのでさらにドタバタです。少しの雨なら二人ともカッパを着て自転車で行くし、大雨ならおんぶして傘をさして行きます。
そして、ある雨の日、自転車で保育園を目指したのですが、家と保育園の真ん中あたりで荷物カバーのネットがタイヤに絡まってしまい、気づくのが遅かったのでタイヤが全く動かなくなるところまでこんがらがってしまいました。自転車本体まで一部折れるという重症に。。。
仕方がないのでそこから、ちびちょろをだっこして、荷物を持って雨の中ダッシュ!保育園に預け、放置しておいた動かない自転車を持ち上げて家まで引っ張っていきました。
ママチャリって10kg以上あるしかなり扱いにくいから腕がプルプルしたんだけど、迷っている暇も休んでいる暇もありません。
なんとか家に着き、雨に濡れしまったので着替えていたら、何やら変な音がします。見に行けば居間にスズメが入ってきて大暴れ。もう笑うしかなかったです。普通に仕事に行かせてください…。
スズメを逃がし、ようやく出勤へとこぎつけました。朝9時前にデスクに着く頃にはもう1日分のエネルギーをつかっちゃった気分でした。
**********************************
後日談ですが、自転車屋さんに修理を頼むと取りにいくけどそれは別料金ですといわれました。私が雨の中引っ張ってきた距離より近いのに別料金とか言われてなんだかくやしくて、じゃぁ自分で持って行きますと言ってしまいました。
ちびちょろをおんぶし、自転車を引っ張って歩き出すと、隣のマンションに住む保育園の友達と、マンションの管理人さんが手をかしてくれて引っかかっていた網をはずしてくれたのです。。。タイヤが回るようになったので、自転車屋さんまですいすいと押していくことができました。ご近所さんの温かいサポートに感謝!!!
**********************************
自転車を置きに一度帰宅し、食器洗いなど雑用をしてようやく自分が出勤という流れで一日がスタートします。
例外は雨の日。雨の日は保育園に送り届けるのに時間が余計にかかるのでさらにドタバタです。少しの雨なら二人ともカッパを着て自転車で行くし、大雨ならおんぶして傘をさして行きます。
そして、ある雨の日、自転車で保育園を目指したのですが、家と保育園の真ん中あたりで荷物カバーのネットがタイヤに絡まってしまい、気づくのが遅かったのでタイヤが全く動かなくなるところまでこんがらがってしまいました。自転車本体まで一部折れるという重症に。。。
仕方がないのでそこから、ちびちょろをだっこして、荷物を持って雨の中ダッシュ!保育園に預け、放置しておいた動かない自転車を持ち上げて家まで引っ張っていきました。
ママチャリって10kg以上あるしかなり扱いにくいから腕がプルプルしたんだけど、迷っている暇も休んでいる暇もありません。
なんとか家に着き、雨に濡れしまったので着替えていたら、何やら変な音がします。見に行けば居間にスズメが入ってきて大暴れ。もう笑うしかなかったです。普通に仕事に行かせてください…。
スズメを逃がし、ようやく出勤へとこぎつけました。朝9時前にデスクに着く頃にはもう1日分のエネルギーをつかっちゃった気分でした。
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後日談ですが、自転車屋さんに修理を頼むと取りにいくけどそれは別料金ですといわれました。私が雨の中引っ張ってきた距離より近いのに別料金とか言われてなんだかくやしくて、じゃぁ自分で持って行きますと言ってしまいました。
ちびちょろをおんぶし、自転車を引っ張って歩き出すと、隣のマンションに住む保育園の友達と、マンションの管理人さんが手をかしてくれて引っかかっていた網をはずしてくれたのです。。。タイヤが回るようになったので、自転車屋さんまですいすいと押していくことができました。ご近所さんの温かいサポートに感謝!!!
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2009年06月07日
続・にんじんたっぷり
にんじんを使う料理というとなぜかカレーや肉じゃがなどワンパターンなものになりがちです。あまり作ったことのないもので、にんじんがメインになるようなものはないかなぁと調べて作ったのがこちら。
にんじんのガレットとにんじん(葉)ふりかけです。
ガレットは普通ジャガイモを千切りにして作りますが、今回はそれをにんじんでやってみました。
千切りにしたにんじんに片栗粉と塩コショウをまぶし、オリーブオイルを多めに入れたフライパンでじっくり焼きます。油とあわせて加熱することでにんじんの甘みも引き出すし、ベータカロチンなどの栄養も吸収しやすい形になるのでオススメの調理法です。
ふりかけの方は細かく切った葉っぱを油揚げと一緒に炒めみりんとしょうゆで味付けしたシンプルなもの。子どもも喜ぶ味です。
にんじんのガレットとにんじん(葉)ふりかけです。
ガレットは普通ジャガイモを千切りにして作りますが、今回はそれをにんじんでやってみました。
千切りにしたにんじんに片栗粉と塩コショウをまぶし、オリーブオイルを多めに入れたフライパンでじっくり焼きます。油とあわせて加熱することでにんじんの甘みも引き出すし、ベータカロチンなどの栄養も吸収しやすい形になるのでオススメの調理法です。
ふりかけの方は細かく切った葉っぱを油揚げと一緒に炒めみりんとしょうゆで味付けしたシンプルなもの。子どもも喜ぶ味です。
2009年06月05日
故郷の味
ちょうど実家に遊びに行っている時、宅急便が届きました。今年も笹団子が届いたのです。毎年蓬(ヨモギ)の芽がやわらかいこの時期に蓬を採り、笹団子をこしらえて送ってくれる親戚がいます。
笹団子はもともとはこの地方の節句、6月5日の祝い菓子だったそうですが、田植えが無事終わったことを祝ったり、作業した人たちの労をねぎらったりという、ことでも昔から作られている甘味です。
私は笹団子が大好きで、とても思い入れがあります。小さな頃から毎年おばあちゃんが送ってくれたものを食べていたし、大学生の頃おばあちゃんに作り方を教えてもらったりしました。一昔前ならどの家庭でも作られていたのに最近は環境や生活スタイルの変化からか、その風習も薄れてきているようです。こんな素晴らしいものが、自分たちの代で途切れ後世に継いでいけないなんて情けなすぎる、と思ったのが作り方を習いに行ったきっかけです。
笹団子はおいしくて、身体に優しいというだけではなく、すべて身近にある素材で作れるところがすてき。団子を包むのは笹、それを縛るのはイグサ。そのまま道端に捨てたって土に還る素材です。限りある石油自然を使ってプラスチックの袋を作ったり、木を伐採して包装紙を作ったり、ものを包むものを作るためにも自然に負荷をかけている人間ですが、笹を山から採ってくるのは、むしろ自然の有効活用。間伐の役割を果たすくらいです。しかも笹には天然の殺菌効果もあり、よけいな添加物を入れなくとも団子が長持ちするわけ。そんなわけで総合的によくできた食べ物だと思うのです。
今回笹団子を送ってくれた親戚もまた、笹団子作りの名人のようなおばあちゃん。一口に笹団子と言っても家庭ごとに工夫があって味も様々だし包み方だって色々。産休が明ける直前、このおばあちゃんの笹団子も習いに行くことができました。
秘伝のレシピを伝授してもらったのですが、新鮮だったのは、分量の単位が「カップ」や「グラム」ではなく、「1升」、「茶碗1杯」、「茶のみ1杯」、「カレースプーン1さじ」などだったことです。
多少分量が違っても変なものができてしまうわけでもないので、このくらいのおおらかさで問題ないのです。このおばあちゃんのやり方ならすべて家にある食器などで軽量できます。「カップ(200cc)」や「グラム」を知るための軽量カップや繊細な秤はなければなくてもいいものなのかもしれません。今じゃどの家の台所にも当たり前のようにあると思うけれど…。
幕府や天皇に献上するような格式高い和菓子職人の名は記録に残っているでしょう。そしてその子孫も誇りを持ち、商売を継いでいるかもしれません。
農民が日々の糧として食べていた和菓子、笹団子を作れるおばあちゃんの名は後世に伝えられることなどなかったでしょうが、尊い存在であることを本人にも、世の中の人にも伝えて行きたいです。そして私も誇りをもってその味を引き継いでいきたいものです。
笹団子はもともとはこの地方の節句、6月5日の祝い菓子だったそうですが、田植えが無事終わったことを祝ったり、作業した人たちの労をねぎらったりという、ことでも昔から作られている甘味です。
私は笹団子が大好きで、とても思い入れがあります。小さな頃から毎年おばあちゃんが送ってくれたものを食べていたし、大学生の頃おばあちゃんに作り方を教えてもらったりしました。一昔前ならどの家庭でも作られていたのに最近は環境や生活スタイルの変化からか、その風習も薄れてきているようです。こんな素晴らしいものが、自分たちの代で途切れ後世に継いでいけないなんて情けなすぎる、と思ったのが作り方を習いに行ったきっかけです。
笹団子はおいしくて、身体に優しいというだけではなく、すべて身近にある素材で作れるところがすてき。団子を包むのは笹、それを縛るのはイグサ。そのまま道端に捨てたって土に還る素材です。限りある石油自然を使ってプラスチックの袋を作ったり、木を伐採して包装紙を作ったり、ものを包むものを作るためにも自然に負荷をかけている人間ですが、笹を山から採ってくるのは、むしろ自然の有効活用。間伐の役割を果たすくらいです。しかも笹には天然の殺菌効果もあり、よけいな添加物を入れなくとも団子が長持ちするわけ。そんなわけで総合的によくできた食べ物だと思うのです。
今回笹団子を送ってくれた親戚もまた、笹団子作りの名人のようなおばあちゃん。一口に笹団子と言っても家庭ごとに工夫があって味も様々だし包み方だって色々。産休が明ける直前、このおばあちゃんの笹団子も習いに行くことができました。
秘伝のレシピを伝授してもらったのですが、新鮮だったのは、分量の単位が「カップ」や「グラム」ではなく、「1升」、「茶碗1杯」、「茶のみ1杯」、「カレースプーン1さじ」などだったことです。
多少分量が違っても変なものができてしまうわけでもないので、このくらいのおおらかさで問題ないのです。このおばあちゃんのやり方ならすべて家にある食器などで軽量できます。「カップ(200cc)」や「グラム」を知るための軽量カップや繊細な秤はなければなくてもいいものなのかもしれません。今じゃどの家の台所にも当たり前のようにあると思うけれど…。
幕府や天皇に献上するような格式高い和菓子職人の名は記録に残っているでしょう。そしてその子孫も誇りを持ち、商売を継いでいるかもしれません。
農民が日々の糧として食べていた和菓子、笹団子を作れるおばあちゃんの名は後世に伝えられることなどなかったでしょうが、尊い存在であることを本人にも、世の中の人にも伝えて行きたいです。そして私も誇りをもってその味を引き継いでいきたいものです。