2008年06月18日

レ・ブルーvsアッズーリ

ワールドカップ優勝国と準優勝国がユーロ2008では共にリーグ敗退の崖っぷちに立たされている。死のグループといわれた組み合わせにはこういったことも起こり得るが、イタリアとフランスがグループリーグで否応なく死力を尽くさねばならなくなった。強豪国となれば第3節は主力温存ということも考えるわけだが、名誉にかけてもベスト8は最低目標といえる。それが成し得ないとき、代表監督の座は危険視される。



ロベルト・ドナドーニとレイモン・ドメネクの両監督は必ずしも進退問題を抱えてこの一戦に臨むわけではなく、周囲が騒いでいるだけともいえる。しかし欧州きっての伝統国ともなれば勝利へのプレッシャーは並大抵のものではないだろう。すべてが予想どおりとまではいかなかったが、前日の様子からイタリアはトーニとカッサーノ、フランスはアンリとベンゼマのコンビで臨むことは想像できた。一番難しかったのはフランスのディフェンス陣であり、結果的にテュラムを外してアビダルとギャラス、両サイドにエブラとクレルクという布陣で臨んだ。イタリアは前回の2004ではリーグで敗退している。酷評されたアッズーリだったがオフェンスプレーヤーで唯一評価されたのがアントニオ・カッサーノであり、奇しくもドナドーニ監督はまたカッサーノに託したといっていい。
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2008年06月17日

不運、そして

イタリア代表にとって、オランダ戦の完敗を受けて臨んだルーマニア戦は是が非でも勝ちたい試合だった。守りを固めてカウンターに徹するルーマニアに苦戦したイタリアだが、問題となるシーンがあった。カモラネージのコーナーキックを受けたザンブロッタ(だと思う)が前戦へフィードしたボールにルカ・トーニがヘッドで合わせてイタリア先制と思われたシーンである。
ところがアシスタントレフリーがオフサイドを示し、主審がこれを採用してゴールは取り消された。リプレイでも確認できたが、デルピエロがオフサイドポジションにいたのは事実だが、トーニはオフサイドとは無関係であった。



このゴールが順当に認められたからといってイタリアが勝ったとは言い切れないが大きく展開は変わったであろう。主審も後に正当なゴールであったと述べている。後半にはザンブロッタのミスからムトゥが先制ゴールを挙げ、反撃したイタリアがパヌッチのゴールで追いついた。
さらに幸運なジャッジからPKを得たルーマニアだがキッカーはムトゥ。この選手は技術も高くイタリアで活躍する選手だが、メンタリティに難があるように思え、ブッフォンの立ちはだかるゴールに決めることはできなかった。

今回の視点はこの後である。続きを読む
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2008年06月10日

ユーロ2008 イタリアvsオランダ

ワールドカップチャンピオンのイタリアが死のグループに属し、強豪オランダと対戦する。オランダとイタリアのここまでの対戦はイタリアに分があるのだが、欧州選手権(ユーロ)に関して言えばイタリアの成績はそれほど良好ではなく、むしろオランダの方が好成績を収めているといっていい。トータルフットボールを標榜して攻撃的なサッカーを展開するオランダと強力FWを擁しつつもカテナチオといわれる堅固な守備が売りといわれるイタリア。リーグ初戦から好カードが組まれた。



個人的にはイタリアはもはやカテナチオではないと思う。戦術重視とは言われながらもルカ・トーニを中心にディナターレやカモラネージを両翼に置くスタイルで臨むイタリアは中盤にはガットゥーゾとアンブロジーニというミランのハードマーカーが守備を支えるが、控えにデルピエロやボリエッロといった得点力のあるアタッカーを入れてトーニと3人でシーズン60得点以上を叩き出している。しかしイタリア代表そしてミラニスタである私はこの日のアッズーリの布陣に一抹の不安を感じた。
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2008年05月25日

コートジボアール戦 露呈した課題

FIFAランキング22位のコートジボワールは日本より上位にランクされる強豪国であり、フレンドリーマッチとしてはいい相手である。コートジボワールといわれてピンと来なければプレミアリーグのチェルシーのドログバやカルー、アーセナルのエブエがいる。さらにティエヌはフランスリーグアンのサンテティエンヌに所属する選手であり来シーズンからは松井大輔が共にプレーする予定の選手である。松井といえばル・マンの主将で攻守の要だったロマリッチもコートジボワール国籍である。長谷部はブンデスリーガでプレーしているが、コートジボワールのFWサノゴはブレーメンのFWであり、欧州におけるコートジボワールの選手の活躍ぶりは評価されている。



コートジボワールはアフリカの国であり、フランスリーグアンに多数の選手を送り込んでいることもあるためだろうが、松井大輔のことは知っているという。岡田監督はFWに大久保と玉田を入れ、中盤に松井、遠藤、長谷部、今野という布陣。ディフェンスに駒野を本来の右サイドバック、闘莉王、中澤(Cap)に若い長友、GKに楢崎を入れた。川口に関してはハイボール対策への難点とイージーミスが気になるため楢崎の起用というのは刺激としても有効であろう。そして高原だが、どうもフランクフルトを退団後、浦和に所属しているわけだがこの移籍の持つ意味と高原の調子というのが無関係ではない気がしてならない。大久保、玉田共に代表への生き残りにかける気迫は強いものが見え、この試合でも結果を出していきたいところである。
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2008年05月23日

U23トゥーロン国際 フランス戦

トゥーロン国際大会は第2節を迎え、日本は地元フランスと対戦する。過去4大会連続優勝を果たしているフランスだが、初戦のチリ戦で逆転負けを喫しているため、決勝トーナメント進出のためには是が非でも勝利しなければならない。反町監督はGK西川以外を初戦から総変えで臨んだ。ただアタッカーにはオランダ戦で途中出場した森本貴幸を岡崎と共に先発に起用した。オランダ戦とどちらが主力かといえばややオランダ戦の方だが、チームのレベルアップを考えれば連れてきた選手に経験を積ますのが重要であり、メンバー入れ替えはいい試みである。


(満を持して先発の森本貴幸)

フランスもベストではないという声がある。例えばリーグアン最優秀選手に選ばれたカリム・ベンゼマは20歳であり出場資格を満たしているが、さすがにトップチームでも通用する選手ばかりを選出してるわけではない。しかしピエール・デュカスは今シーズン2位で終えたボルドーの中盤で先発出場をしているし、15試合で2ゴールを挙げている。最終節のランスとの一戦でもダヴィド・ベリオンと交代するまでプレーしていた。GKに入っているベノワ・コスティユはカーンの正GKであるし、サムエル・ブウールはル・マンで松井大輔と共に出場している。その中でも注目はオセールのケルシアであろう。ケルシアはオセールでは途中出場も多いが、31試合に出場してゴールも挙げているし、攻守においていい働きを見せていた。
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FIFA WorldCup 2006 Germany
【現地観戦レポート】
日本 - クロアチア
イタリア - USA
アルゼンチン - SGM
アルゼンチン - SGM(画像)
 ※SGM=セルビア・モンテネグロ
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