2016年02月

2016年02月14日

METALLICA/Kill 'Em AllのUSオリジナルCDの紹介

METALLICAの1st ”Kill' Em All”のUSオリジナルCDを紹介します。

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アーティスト:METALLICA
アルバム:Kill' Em All
プレス年:1987
プレス国:US
レーベル:MEGAFORCE
規格番号:MRI CD 069
Matrix:CI05500 MRICD069 10001 MANUFACTURED IN U.S.A. BY LASERVIDEO INC.
仕様:ノーバーコード




生産国や年数を考えるとかなりの規格がある、Kill 'Em All。その中でも極めて初期に近い時期にプレスされたのがこちらのCDです。


まず、ジャケは現行盤と何ら変わりはないですね。
裏ジャケに関しては、よく見かける盤は黒色ですが、こちらの盤は何と白色。この時点で珍しいですね。インレイまで白いので、METALLICAのCDがラックに並べられていたら明らか浮く仕様となっております。ブックレットに関しては、歌詞の記載は一切なく、1枚のみのペラペラなものとなってます。
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肝心の音源の方ですが、
恐らく大半の人が持っているであろう規格の、SONYから出た日本盤(SRCS 5777/92年プレス)と比べると、やはりUSオリジナルの方が縮こまったような音ですね。後から発売された日本盤の方は全体的にレンジが広めの音で、小さめの音量でもドラムのキックのローエンドまてしっかり聴こえる感じ。

しかしオーディオ機器で音量を心地良い音まで上げると違いが出てきますね。
日本盤の方は、元々マスターが持っている音が少し大きめなので、心地良い音まで上げようとすると音が割れてしまいます。
しかしUSオリジナルは、元々マスターが持ってある音が小さいため、心地良い音量まで上げると本来の彼らの演奏の迫力がダイレクトに伝わってくる感じがします。
CDの方でレベルを上げ過ぎてしまうと、オーディオ側で音量を上げた時に必ず音が淀むので。

残念ながらレコードのオリジナル盤は所持しておらず、肝心なそことの聴き比べが出来ずに説得力もなく薄っぺらい記事になってしまいましたが、結果的にレベルが違うだけの話です。
日本盤の方がリマスターされていると公に表記があるわけでもないし、ただの近い規格での聴き比べです。

でも、87年プレス(US)と92年プレス(JPN)でも音が違うんだ、ということがおもしろいんですよね。


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2016年02月13日

MALEVOLENT CREATION/Dead Man's Path

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MALEVOLENT CREATION/Dead Man's Path

1.Dead Man's Path
2.Soul Razer
3.Imperium(Kill Force Rising)
4.Corporate Weaponry
5.Blood Of The Fallen
6.Resistance Is Victory
7.12th Prophecy
8.Extinction Personified
9.Flagmental Sanity
10.Face Your Fear
11.Carnivorous Misgivings*
12.Dominated Resurgency*

*日本盤ボーナストラック


US古参デスメタルの老舗、MALEVOLENT CREATIONの12th。

95年の4thより実に20年ぶりに日本盤が何故かこのタイミングでリリースされました。ボーナストラックは輸入盤と同じなので、正直わざわざ日本盤がリリースされるメリットはないんですがね。売れても来日には繋がらないだろうし…。
MALEVOLENT CREATIONは、91年のデビューから全く変わることなく金太郎飴オールドスクールデスをコンスタントに提供してくれている数少ないバンドです。無機質に只々刻むギターリフ、ボドムをひたすら支えるベース/バスドラ、ブラスト主体でひたすら乱打し続けるドラム、そしてBrett Hoffman(Vo)の深すぎないクラシックデスVo…これがMALEVOLENT CREATIONです。91年以来、これ以上でもこれ以下でもありません。

そんなMALEVOLENT CREATION、本作から”The Will To Kill”の頃に在籍していたJustin DiPinto(Dr)が出戻っております。プロダクションが過去最高に良いのもあるけど、2000年以降では最高のドラマーと個人的に思っている彼のパフフルなドラムが大きな起爆剤となっているようにも感じます。
また前作では若干篭り気味だったギターを含め全体的にクリアになったことで、持ち味の歯切れの良さや迫力や勢いが余すことなく表現出来ています。逆に言うと、このバンドは度々プロダクションで損をしているなとも感じました。

冒頭#1は5分弱ある長めのイントロダクション。ワウをかましたギターにナレーションがジワジワ続きます。
そこからなだれ込む#2はMALEVOLENT CREATION印全開のデス/スラッシュ。1つのリフでグイグイ引っ張り続けるようなストレート過ぎる単純明快な楽曲は、相変わらず安心の幕開けどころか、過去最高のパワフルさを感じます。
ウネるベースから始まる#3はズブズブ刻みまくる単音リフに、ブラストだったり手数の多さだったり強力な乱打を聴かせるドラムが聴きどころの1曲。復帰したJustin DiPintoの力量が特に発揮されてる曲だと思います。
#4は隙間がないほど強烈なブラストとスラッシュリフで攻め立てつつも、サビ辺りでリズムを落として少々キャッチーになる歌いやすめの曲。間奏部でMETALLICAっぽくなるのもポイント。
先行で公開された#5はFozzyという人物(どなたか存じませんが…)に向けた曲。これまでの流れのMALEVOLENT CREATION節全開ながら、どこかリードトラックっぽさを感じるお気に入りの1曲。#4から歌いやすい部分を抜いた、徹頭徹尾デス/スラッシュな感じです。
NAPALM DEATHのようなグラインドコア風のブラストで始まる#6はMALEVOLENT CREATIONにとっては入り方が珍しい1曲。
本作の中で一際キャッチーなリフで終始引っ張り続ける#7。
本作で唯一スローな#8は、ワウを効果的に使ってジワジワと攻め立てつつ、中盤から徐々にスピードアップしていく曲。スピードが上がり切ったところで出てくる素早いハンマリングを入れたリフは、ENTOMBEDの”Left Hand Path”のギターソロを彷彿とさせる部分があり、細かい所だけど個人的になかなか好きです。
本編ラストの#10は、他の曲のようなアグレッションやスピードもなければ特にスローでもない、半端でイマイチ煮えたぎらない駄曲。

海外の限定盤と同様の日本盤ボーナストラック#11,#12は3rdの楽曲のリレコver。
デスメタルに限らず、活動歴の長いバンドが過去の楽曲をリレコすると大概微妙な感じになるけど、これはなかなか良いですね。デビュー以来同じことをやってきてるから正直リレコしても大して変わらないんですが、現代の技術/音になって迫力が150%くらい増しています。
もちろん初期デスの名盤である3rdの粗削りな部分や突進力には勝てないけど、図太いギターや円熟味を増したBrett HoffmanのデスVo、そして何よりJustin DiPintoの強烈なドラムは、楽曲に新しい命を吹き込んでいるかのように活きが良くなっています。
またこのタイミングでなぜリレコを入れたのかも興味深いですね。

全曲ほぼ同じなので途中でダレるけど、近作では楽曲の良さ、音質、技術含めて最高傑作だと思うので、”MALEVOLENT CREATION気になるけどどれから聴いていいのかわからない!”という人は間違いなく本作から手に取ってみることをお勧めします。もちろん初期の楽曲にも触れられるボーナストラック付きのものを。


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