23日 弥山登山
宿を7:30に出発し大聖院ルートを登ります、妻はロ-プウエイ利用が良かった様ですが。大聖院仁王門前から白糸川に沿って登って行きます、良く整備されていますが石段が多いのには閉口します。このル-トには一丁・二丁と丁石があり山頂は二四丁だそうです。途中にあずま屋があり中々の展望でした、眼下には厳島神社と大鳥居などの街並みが見降ろせ、対岸の眺望も素晴らしく絶好の休憩ポイントです。稜線上の鞍部に乗るとルートの分岐点です、直進すれば奥ノ院コ-スで右へは下山予定の大元コ-スです、左に進み仁王門をくぐって行くと弥山に直登するル-トと弥山本堂を経由するル-トに分かれます。まあどっちを選んでもぐるっと廻って来るので同じなのですが、右の本堂を経由するル-トを進んでみます。先ずは御山神社、そして弥山本堂と向かいにある霊火堂に続きます、ここは「消えずの霊火堂」と言われ1,200年途絶えることなく燃え続ける火があり、平和公園の「平和のともしび」に合火されているそうです。
そして弥山三鬼大権現の横を登って行きます、観音堂・文珠堂・毘沙門堂を通過し「くぐり岩」の下をくぐれば山頂に飛び出します。
頂上は360度の展望で瀬戸内海の島々と四国が眺められます。下山は西に下り大日堂を経由し来た道に戻ります、途中に「干満岩」と言う岩に穴がありそこに溜まっている水が満潮時には溢れ干潮時には乾くと言う、穴の水は海水の味だと言うので舐めてみましたが「・・・?」でした、弥山七不思議の一つだそうです。
仁王門に下り今度は分岐を直進します、登り返して厳島合戦の古戦場跡「駒ヶ林」へのピストンです、ここは大岩のピークで弥山と同じように素敵な眺望が開けます。大元コ-スは石段が少なく自然たっぷりな登山道です、こちらの丁石は「町石」です、何故か一町・二町の表記に変わります。島の山からは見渡せば海です、海無し県民には不思議な魅力を感じました。
午後は岩国へ移動、妻のリクエストで錦帯橋に向かいます。錦帯橋とロ-プウエイと岩国城のセットチケットを買って散策です。日本三奇橋の錦帯橋を渡りますが、我が県にも「猿橋」があります、ちょっと対抗意識が芽生え妻に力説しますが妻をそこに連れて行った事がありませんでした。春になったら周辺の山登りと併せて行って見る事にしましょう。
24日連休最終日、実は今日が一番と心ときめく日です。それは高橋邦弘師の蕎麦です、彼は片倉康雄師に入門し一茶庵で修業、長坂の「翁」などを開業した後『納得できる蕎麦を打つために自分で蕎麦を栽培したい』と旧豊平町に移住し「達磨雪花山房」を開業ました。
岩国は朝から小雪が舞っています、念のために1時間早く出発です。北広島は雪に埋もれていて吹雪も止みそうにありません。師の「達磨雪花山房」は民家もまばらな山の中、4WDにシフトしカーナビを頼りに辿り着きました。そこは看板も暖簾も出ていません。気後れしますが取り敢えず店へ、気配を感じて店員さんが迎えてくれました。店の中心にドンとある大きな8席あるテ-ブルの隅っこに落ち着きます。店内は極めてシンプルで美しく無駄な飾りは一切なく、その中に「達磨」の額が目を引きました。客席はこのテ-ブルとカウンタ-に7席のみで、厨房は廊下の奥にあるので店内は静かです。
ガラス張りの向うにしんしんと舞い降りるモノト-ンの風景に幻想的な雰囲気すら感じます。
メニュ-が見当たらないので戸惑っている所に店員さんが「何枚になさいますか」と、つまり笊蕎麦しかないのでした。取り敢えず1枚づつ注文です、量はちょっと少なめで枚数を聞かれた意味が了解出来ました。しかし味は上々です、麺は細く綺麗で口に含むと程良く腰があり、香りがファ-っと鼻に抜けました、噛んでいるとちゃんと蕎麦の味がして甘みもある、頑固っぽい感じなのに優しさが舌を包み込む感じのうれしい蕎麦です。蕎麦つゆは醤油を抑え気味にちょっと甘めで、複雑な出汁と良い具合にまとまった様な感じで蕎麦の優しさを上手く引き出しています、笑顔3つ(星ではありません)の蕎麦でした。あと1枚づつ注文して引上げです。そして再び高速道路をひた走ります。師が元気なうちにいつか機会をつくってまた来るでしょう。「所詮は蕎麦されど蕎麦」です。