Nov.4の記事でボラドロップが予想されるとき、他のGreeksの値を変えずにVegaの値だけをマイナスに振るにはどうすればよいかを考えたいということを書いた。

1つ考えられるのは、スプレッドを用いること。これは他の値とのバランスを考えなくてはならない。もっと容易な方法はないものか?そこで、考えてみたいのがVIXだ。


VIXは、俗に恐怖指数と呼ばれる指数。S&P500のオプションのIVを指数化したものだ。つまり、ポジションのVegaをヘッジできるということ。指数自体は取引ができないのだが、このVIXには先物がしっかり存在している。さすが金融先進国アメリカ。


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Name     CBOE VOLATILITY INDEX
TWS Symbol VIX
Contract Type FUT
Currency USD
Multiplier 1000
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1000倍・・・。証拠金は120万ほどかかるようだ。
40をヘッジするために1000を充てるとかありえん!



ならば、Optionは?
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Name     CBOE VOLATILITY INDEX
TWS Symbol VIX
Contract Type OPT
Currency USD
Multiplier 100
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商品自体がもうわけわからん。S&P500のオプションのIVを指数化して、先物として扱えるようにして、さらにそのオプションか!




分かりやすく、さらにスケールの小さいバージョンはないものか・・・。ETFはどうだ!?



こんな記事があった。
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過去3年でETF(上場投資信託)の世界は爆発的に広がった。今やヘッジファンド並みの投資戦略を用いるETFも登場している。しかし、こうしたETFによる分散投資の可能性が広がる中でも、本当に求められている商品ラインナップに現状はまだ追いついていない状況と言えるだろう。

(中略)

最後は「ボラティリティ型」ETFだ。投資家の不安心理を示すシカゴオプション取引所のVIX指数と呼ばれるものがある。下落相場では不安心理の高まりを背景にVIX指数が上昇する傾向がある。このため、VIX指数の上昇に連動して高いリターンが期待できるETFが存在すれば、下落相場での効果的なヘッジ手段として機能するとみられる。(2008年9月8日付コラムを抄訳)

http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=19472
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つまり、現状ではないということかしら。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン



■さて、どうしたものか

現在のスマイルは、右肩下がりの一直線である。つまり、暴騰でもない限り、S&Pが上げれば、IVは下がっていくイメージだ。

VIX先物が使えるぐらいに取引規模が大きくなったら、これは便利だ、活用しない手はない。それまでは、S&P500のじり上げを予測するなら、素直に短期間のShort-Strangleで良いのではないだろうかという気がしてきた。そこで利益を上げようとせず、ボラドロップでの被害を縮小できればいいやぐらいの感じでね。

問題点はそんな簡単にボラドラが予想できんのかよってとこにつきるネ!
ウキャキャキャ

Short-Strangle=ガンマショートだが、ボラドロップ=予想される価格変動幅の縮小なのだから、これはこれで理にかなっているよね。