以前からこのブログでも触れていますように、加齢性黄斑変性症は日本人の失明原因では第3位(詳しくはこちら)。さらに、最近は生活習慣の欧米化とともにこの病気で視力を落とす方が増えつつある病気です。
また、いったん発症すると完治させる治療法はなく、それだけに発症させないように予防する。あるいは、いったん発症してもさらに進行していかないような注意が必要なのです。
このブログでもルテインが発症予防に効果があると触れました(詳しくはこちら)。
今回は、それ以外の予防の方法として、必須ミネラルである亜鉛と加齢性黄斑変性症の関係について触れてみたいと思います。
アメリカで行われた無作為他施設研究で平均6.3年の経過観察の結果、亜鉛の摂取は加齢性黄斑変性症の進行予防効果あることがわかったのです。
また、亜鉛の摂取方法ですが、金属として摂取することは有害で、蒸気から亜鉛を吸引してしまった方は痙攣や呼吸困難を起こすことが知られており、亜鉛は食事から摂取することが一般的なのです。
亜鉛を含む食品には、含有量(可食部100gあたりの亜鉛含有mg)上位のものには
- カキ(13.2)
- にぼし(7.2)
- ブタレバー(6.9)
- 牛肉(約5)
- ゴマ(5.5)
- 玄米(1.8)
などがあります。
ただし、大量摂取を継続すると貧血進行や前立腺がんの発症頻度が上がるとの報告があり、現在はどれくらいの摂取量が適当かが検討されている段階ようです。
また、比較的軽いものには予防効果は大きくはなく、ある程度進行しているものほど、発症予防や重症への進行を予防したということです。
亜鉛は偏ったダイエットをしていなければ通常は不足するミネラルではありませんので、現在、加齢性黄斑変性症の可能性がないのであれば、それほど意識して摂取しなけばいけないミネラルではないようです。
しかし、ある程度進行されている方や片眼が既に加齢性黄斑変性症が進行している方については、食事の時に少し意識されてみてもよいでしょう。
(寺田佳子:サプリメントサイエンスセミナー 8.亜鉛と微量ミネラル.あたらしい眼科26(1):75-76.2009 を参考にいたしました )
