コンタクトレンズユーザーは花粉症が悪化しやすいと言われています。

それは、コンタクトに付着した花粉が抗原性を持ち、結膜にアレルギー反応を生じるためです。




時々、外来で

「花粉症に強いコンタクトはどれですか?」  (患者さま)
と聞かれることがあります。

花粉症








「ワンデーのコンタクトがよいと思います。 毎日交換しますので花粉は付きにくいと思いますよ」  (医師)


「それはわかりますが、コンタクトの種類によって違いはあるのですか? コンタクトレンズを選ぶときの判断材料にしたいので」  (患者さま)



「それは・・・・。   わかりません」   (医師)



「コンタクトによって酸素の透過性や含水率など素材がさまざまですから、花粉がつきやすいコンタクトやつきにくいコンタクトもあるのではないですか?」  (患者さま)


「それはそうでしょう・・・   」  (医師)





そこで今回は、どのコンタクトに花粉がつきやすいかを調べるのに、
スギ花粉の抗原を各種使い捨てコンタクトにしみこませた後に洗浄し、どのコンタクトにスギ花粉抗原が多く残っているかを比較する実験を下関市の植田喜一先生たちのグループが行ってられますので紹介させていただきます。



比較をした使い捨てコンタクトは

ワンデーアキュビュー
●マンスウエア
●2ウィークピュア
●アキュビューアドバンス
●アキュビューオアシス
●O2オプティクス
●ボシュロムピュアビジョン
●2ウィークプレミオ



その結果、
●マンスウエアが多くスギ抗原が付着していた。
●2ウィークプレミオとボシュロム ピュアビジョンがスギ抗原は少なかった。
●それ以外のコンタクトレンズには差がなかったとのことです。



花粉抗原の付きやすさに差が出た原因には、コンタクト表面のすべらかさと表面処理の方法が影響したようです。


一方、同時に行った実験では、花粉だけを付けて洗浄すれば、ほとんどのスギ花粉はコンタクトには残らずきれいに取れたようです。



すなわち、コンタクトレンズユーザーがアレルギー症状が悪化するのは花粉そのものではなく、花粉から出てくる抗原に反応するのです。



それでは、どういうときに花粉から抗原が出てくるかというと、スギ花粉を器械的にこすったり、水分を含むと破れやすくなりますので洗浄液の水分でも出やすくなり、スギ花粉抗原がコンタクトにしみ込んでいくようです。



ということは、花粉の抗原をコンタクトに付着させないためには、こすり洗いをする前に、一度すすぎ洗いをしてコンタクトレンズ表面の花粉を洗い流してから、こすり洗いをしたほうがよいようです。


また、その点でも、洗浄液を使わずこすり洗いもしないワンデータイプがよいようです。


今回の結果を、花粉症で困っているコンタクトレンズユーザーの方も参考にされてみてはいかがでしょうか。


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(以上、植田喜一他:スギ花粉とスギ花粉抗原のソフトコンタクトレンズへの付着.日コレ誌52:127-130.2010 を参考に書きました)




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