●なぜ、こんなにカラコンでトラブルを起こす人が多いのか?

カラーコンタクトポイント

1)カラコンの酸素透過性の低さ (詳しくはこちら
カラコン製品別の酸素透過性はこちら

2)カラコンの色落ち 詳しくはこちら 、実際にカラコンからの色素が脱落して眼球に付着した症例はこちら
3)カラコンは医師の診察を受けなくても購入できる制度の問題 詳しくはこちら)
4)危険なカラコンは?安全なカラコンは?
●国民生活センターの調査はこちら)
●酸素透過性からみた違いはこちら

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(カラコンが原因で視力を落としてしまった方: この方はコンタクトをつけても視力は0.02)



2011年2月カラコンが高度管理医療機器に指定されました。


にもかかわらず、さらにカラコンで目に障害をおこし眼科を受診される方がその当時よりも増えています。


その理由は、高度管理医療機器に指定されると2011年2月以降未承認のコンタクトレンズが販売できなくなるため、未承認のほとんどのカラコンが安全性の臨床試験を行わずに、かけこみで認証を受けたためなのです。

そのためカラコンのトラブルは2012年から急激に増えてきています。
具体的な数字はこちら

しかし、ユーザーは厚生労働省が認可しているカラコンだから安全と思って医師の診察を受けずに使用し、宣伝で問題のないレンズと思い込み、実は酸素透過性が非常に悪いレンズであることを知らずに長時間使用しているのです
(カラコンの酸素透過性の低さの詳細はこちら )


カラコンの多くは韓国製、台湾製、シンガポール製で、それらの国は進化したコンタクトレンズを作る技術も特許もないため、カラコンで使われている多くの素材は日本の透明なレンズでは今や使われていない古い素材で作られているのです。 


それでは売れないため色を付けて付加価値を付けて販売されているのが実態のようです。


その認識と実態のギャップが多くのカラコン被害者を生んでいる原因となっているようです。


海外では多くの国は、コンタクトレンズの使用には処方箋が必要であったりインターネットでの販売を禁止しています。


にもかかわらず、我が国は世界的に見てもかなり規制の緩い国なのです。

(コンタクトレンズの購入方法:日本と世界各国の比較)


中には医師の診察を受けずに、取り扱い方の説明も受けずに使っている方も多いようです。



それではカラコンによる被害者はどれくらいいるのでしょうか?



●カラコン被害者の実態


どれくらいの方がカラコンでトラブルを起こしているかをみるため、2012年のある2か月間でカラコンが原因で来院された方を調べてみました。


(日本コンタクトレンズ学会が全国で調べたカラコン使用の実態調査についてはこちら)


★症例1)
14歳、女性
充血、目ヤニ、涙、痛みを訴え受診。
BlogPaint 矢印の方向に角膜浸潤が起こっている

それまでは通常の透明の使い捨てコンタクトレンズを使っていたが、カラコンを使いたくなり医師の処方を受けずにインターネットの通販にてカラコンを購入。

購入後、約1か月でトラブルに合う

・・・内面の着色した部分が当たりキズを作ったり、もともとカラコンの酸素透過性が悪いために少しの傷からひどくなりやすい傾向があります(カラコンの酸素透過性の低さについてはこちら




★症例2)
27歳、女性
充血と痛みを訴え受診。
BlogPaint矢印の方向に角膜の上皮障害を認める。


通販でカラコンを購入して使用していた。

・・・カラコンの色のついている部分はアルミニウムやチタンで作られていますが、これらが溶けると角膜上皮に障害を起こします

カラコンの色落ちによるトラブルはこちら














★症例3)
14歳女性
カラコンを入れると目が痛くなったと来院
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矢印のところに角膜の傷を認める。

2か月前にも同様のトラブルを起こしており、いったん治癒したが、通販でカラコンを購入しまたトラブルを起こす。

・・・やはりカラコンの酸素透過性が悪い。そこに色素を入れているためますます酸素欠乏が起こり、しかも一般的にカラコンユーザーは朝起きて夜寝るまでつけっぱなしの長時間ユーザーが多く、いったん治ってもまた障害が起こるのです。









★症例4)
23歳女性
カラコンを付けると充血と目やにが出てきて来院BlogPaint

矢印の部分の角膜と結膜の境界部分が腫れている。
さらにその付近の角膜にも傷を認める。

医師の診察を受けず、通販にてカラコンを購入

カラコンの購入方法についての問題はこちら









★症例5)
16歳女性
カラコンを付けて違和感を訴え受診
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矢印の先に角膜障害を認める。

医師の診察を受けずカラコンを購入。

その後も眼科の診察を受けずに使用









★症例6)
18歳女性
目の奥が痛いと受診
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角膜に傷を認める。

カラコンを医師の診察を受けずに購入。

その直後にトラブルを起こす。











★症例7)
19歳女性
充血と目やにを訴え受診
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矢印の方向に角膜浸潤を認める。

それまでは2weekディファインでまったくトラブルもなく使用していた。

医師の診察を受けずにカラコンを通販で購入し、使用してすぐにトラブルを起こす






★症例8)
16歳女性
カラコンを使うとゴロゴロすると受診。
眼球の周辺部にキズを認める。
(写真なし)


★症例9)
17歳女性
カラコン使用後目やにが多くなったと受診。
結膜に炎症を求める。
それまでは2weekディファインを使用。
その後、カラコンに変更した直後にトラブルを起こす。
(写真なし)

★症例10)
19歳女性

充血と痛みを訴え受診
眼球の周辺部に傷を認める。
(写真なし)



わずか2か月の間に、10名の方がカラコン使用による目のトラブルを起こして来院されてます。
しかも10名中8名が未成年の方です。
コンタクトレンズは医師の診察を受けて医師の処方で買うというのが常識となっていますが、ハイティーンになると親と相談するよりも、お友達同士の情報でカラコンは眼科に行かなくても通販で購入できるとの誤った認識が常識になっているのかもしれません。


○子ちゃんは通販でカラコンを買ったので、かわいらしいので自分も通販で購入したという感じでしょうか。


しかもその後も医師の診察を受けていないので、知らない間にこのようなトラブルを起こしてしまうのでしょう。





●どのカラコンが危険? どのカラコンが安全?

2014年5月国民生活センターがカラコン各銘柄別の安全度調査を行いました

詳しくはこちらを



●どうしてもカラコンを使いたい方へ

上の症例7と症例9は、それまでは2weekディファインを調子よく使っていてカラコンに変えたとたんにトラブルを起こしてます。


トラブルを起こしたレンズのすべてが、2011年2月の規制直前に認可をとるために臨床試験も行わずに販売された認可かけこみのカラコンです。


それ以前に販売されていたカラコンは臨床試験もきっちり行っており安全性が確立されているレンズです。


●1dayディファイン (ジョンソン・エンド・ジョンソン)

●2weekディファイン  (ジョンソン・エンド・ジョンソン)

●フレッシュルックディリーズ、イルミネート  (チバビジョン)


この3ブランドのみです。

これらのレンズでトラブルを起こした方はあまりいません。





●それ以外の、カラコンでトラブルを起こした方の写真からみるトラブルの実態


「最近、目がしょぼしょぼする。とくにコンタクトレンズをはずしたあとに痛みが強い」

と言って来院された方の写真です。

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赤い矢印の先、白く染まっているのが眼球の表面、角膜の傷です。


さらにその方の使っていたコンタクトレンズの表面の写真です。


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カラコンの中心部、透明の部分の写真ですが、このようにかなり汚れが付着しているのがおわかりかと思います。


コンタクトにすると誰でも角膜表面に酸素が届かなくなり酸素透過性の高いレンズでも酸素濃度は21%に低下しますが、カラコンに多いHEMAという素材は古い素材で酸素透過性が悪いため8%までに角膜の酸素濃度が低下します
(⇒カラコンの酸素透過性から見た危険性はこちらを参考に )。

この時、角膜はエベレストの頂上にいるときのような低酸素状態になっているようです。

この上、レンズの着色により透過性はさらに低下し、さらにレンズの表面が汚れてくると角膜はかなりの酸素欠乏状態になるのです。


また国民生活センターが2006年に公表したテスト結果によると対象10製品のうち4製品でカラコンからの色素の溶出を確認、2製品で細胞毒性を認めたとのことです。

さらに色落ちしたコンタクトを調べるとその部分は凹凸になっており、その部分が眼球をこすり汚れや細菌が付着しやすくなりさらに目の障害を強くしているようです。


その結果、この方の角膜は広範囲に損傷が広がり多くの傷がついたものと思われます。

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これは別の方の写真ですが、

「急に痛くて目が開けてられなくなった」

と言ってハンカチで目を押さえながら来院されました。

矢印の先、白くなっている部分に感染が起こっていました。

「1日の装用時間は何時間くらいですか?」

「朝起きてから寝るまで、時間のないときにはつけたまま寝ることもあります」

「お手入れはしていましたか?」

「忙しいのでときどきさぼっていました」

「決められて期間でコンタクトは交換していましたか?」

「コンタクトがなくなったので最後のコンタクトをそのままずっと使っていました」

「それまで定期検査を眼科で受けていましたか?」

「インターネットの通販で購入していましたので調子がよかったので受けていません」

このような使い方では感染は起こるべくして起こったという感じです。

とくにカラーコンタクトは酸素の透過性が悪いのでルーズな扱いをすると感染の起こる危険性が高のです。

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この写真は

「ごろごろして充血が治らない」

と言って来院された方のものです。

矢印の先に赤い斑点がありますが、これは結膜の出血です。

カラーコンタクトの中には内面にプリントしたものがありそれが眼球の表面にあたることもあり、さらには品質の悪いものには周辺部の厚みが不均一なものもあるため、このように結膜に出血を生じさせることあるのです。

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この方は

「コンタクトの調子がいいんですけど最近眼科の検診を受けていないし、カラコンでのトラブルが増えているというニュースを見て心配でやってきました」

と言って来院されました。


矢印の先に血管が侵入してきています。

この角膜血管侵入は、慢性的な酸素欠乏が原因で酸素の透過性の低いコンタクトを装用することで生じやすくなります。

すでにこの方のようにたとえ無症状であってもじわじわとカラコンの影響が出てきていることもあります。


先述したように、多くのカラコンユーザーはインターネットの通販で購入されている方が多いと聞きます。

眼科での定期検査を受けていないのもカラコンでのトラブルが多い要因と思われます。

とくにカラコンを使っている方は品質的に落ちるレンズですから、定期的な眼科での検診をお願いいたします。


(2010.10.10の共同通信の記事を参考に書きました)



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