●舌下免疫療法とは?


これまでの花粉症治療は症状を抑える対症療法でした。

それが花粉症体質を改善させることで完治を目指す舌下免疫療法が眼科でも2014年10月8日より処方できるようになりました。

2015年10月に発表された治療開始1年目の治療結果についてはこちら


一度花粉症になると治らない?

と誰もが思っていますが、その医学的常識を打ち破り、根治治療を目指すのが舌下免疫療法なのです。

花粉症



●その仕組みは? 

子供の時の三種混合ワクチン、大人になってからのインフルエンザや子宮頸がんのワクチンなどは、

病気のもととなっている成分を少量注射することで、その病気に対しての体質を強くして病気にならないようにしてくれます。


それと同様で、この舌下免疫療法も花粉の成分を少量舌の下に含ませ、それを毎日継続することで花粉に負けない体質を作るのが目的なのです。





●治療法は?

治療開始は花粉の飛び始める最低数か月以上前から

免疫が過敏に働いていない状態から治療を開始し、その状態を維持させていく治療なので、症状の出ていないときから始めなくてはならないのです。


(少なくとも花粉症のシーズンはできません。体が過剰に反応する危険性があります)

zekka

薬剤を舌下に垂らして投与

舌下に薬剤を入れた後、5分間は飲食、うがいはできません。
また舌下後2時間は、激しい運動や入浴も控えていただきます。



徐々に量を増やしていく

2週間目にかけて徐々に量を増やしていきます
(その時に口の中がかゆい、腫れるという症状が出る方がいらっしゃいますが、それらは一時的な症状であることがほとんどです)

2週間目以降は、その量を維持して2年間継続していただきます。






●その効果は?
(二重盲検法)(治療開始後2年目での問診)


★症状
(自覚症状を点数で比較:数字が小さいほど症状が軽い)

・・・すべての花粉症症状が改善しています

花粉症

目のかゆみ

舌下免疫療法グループ・・・0.90
未治療グループ・・・1.20





namida

涙目

舌下免疫療法グループ・・・0.52
未治療グループ・・・0.69





kusyami

くしゃみ
舌下免疫療法グループ・・・1.44
未治療グループ・・・1.83





bien

鼻水
舌下免疫療法グループ・・・1.45
未治療グループ・・・2.00

鼻づまり
舌下免疫療法グループ・・・0.89
未治療グループ・・・1.30






★治療薬の軽減効果

点眼使用回数

舌下免疫療法グループ・・・4.61回
未治療グループ・・・7.95回


内服薬使用回数
舌下免疫療法グループ・・・2.61回
未治療グループ・・・5.08回






★総合評価

○通常は治療開始後2シーズン目から効果が出ますが・・・

治療開始後1年半での評価


完治した・・・10%
症状が半分になった・・・50%
症状が軽くなった・・・20%
変化なし、改善が見られなかった・・・20%



○通常は3〜5年治療を続けますが・・・

1年目に効果のあった方のさらに治療継続した時の評価

さらに症状が改善した・・・70-80%
症状が全くでなくなった・・・30-40%






●適応は?

12歳から65歳ならできます。

スギ花粉に対して過敏性を持っている方
(当分はスギ花粉だけですが、他の花粉にも効果があったと報告されています)



妊婦さん

一部の高血圧治療薬を服用中の方

はできません





●気になる副作用は?

(全身症状)

アナフィラキシーショック
アレルギーの過剰反応により、血圧が下がるなどの全身状態に影響する状態で、アレルギー反応で最も危険な状態です。

1億回の投与で・・・ 1回だけ(ほとんど心配はないようです)

死亡例・・・ 0例です(心配はありません)



その他全身症状が出現したもの・・・0.056%
主に喘息


(その他の全身症状)

口腔内のかゆみ(46%)
頭痛(12%)
結膜炎、鼻炎(ほぼ全員)、





●費用は?

保険適応になっています

薬剤費・・・約1万円 (3割負担)(年間)





●通院は?

2週間ごとに通院が必要になります




●診察費は?

(松本眼科の場合)

1回目 : 約2400円(ただし、すでに他の医療機関も含め、スギ花粉症であることが特定できていない時には、スギ花粉症であることを診断するため抗体検査2800円余分にかかかります)(3割負担)

2回目以降 : 約580円(3割負担)(ただし、症状のあるときには治療費が余分にかかります)


NHK「ためしてガッテン」でスギ花粉症の舌下免疫療法について放送していました(詳しくはこちら)





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