近年、OCT(光干渉断層計)などの発展で、緑内障の早期発見が可能になりました。

しかし、OCTで異常が出ているにもかかわらず、視野検査には異常は出ていない緑内障があります。

それを前視野緑内障と言い、眼科医がその治療指針に沿って治療をする緑内障ガイドラインには「前視野緑内障は原則的には無治療で慎重に経過観察をする」と記載されています。


というのは、OCTには本来は異常はないのに異常と診断してしまうアーチファクトがあるからです。

特に近視の強い人に誤って異常としてしまう危険性があり、治療する必要のない人に一生涯、治療をすることになってしまい、その人の時間的経済的な損失は大きく、できるだけそのような不要な治療を避けなければなりません。

緑内障OCT



しかし、前視野緑内障の方の中には、将来緑内障へと発展する可能性も高く、その見極めが重要になります。


そこで推奨されるのが、通常の視野検査よりももっとより高感度に緑内障の視野変化を発見する方法です。

一つ目がFDT(フリッカー視野)。あるデータでは、人間ドックにて緑内障と診断された81%の方が、通常の視野検査では発見がされず、FDTでのみ発見されたと言われています。より検出力に優れている検査です(詳しくはこちら

fdt


もう一つが、従来の視野計でより中心の視野を見ることです。従来の視野検査では一般的に30°までを調べますが、10°までのプログラムで測定すると、より早期の緑内障変化を発見することができます。従来の30°の視野検査では6°間隔で測定点が配列されていますが、10°になると2°間隔で測定しますので、より高感度の検出がされます。

以上の2つの検査でも異常がなくても、眼圧が高い人と、20-30代の若い人には積極的に治療をする方が良いという意見もあります。

(以上、福地健郎:前視野緑内障をどう考える?.日本の眼科88:2017 を参考に書きました)


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