ある奈良県の眼科医が目について書いたブログ

眼科診療をしながら気がついたこと、最近気になったことを書いてみました

その他-一般

頭(おでこ)を打った、眼球は打っていないのにまぶたが腫れてきた。その理由は

下の写真は、頭(おでこ)を打った後、まぶたが腫れてきたといって受診された方のものです。


何度お聞きしても、眼球は打っていないとのことです。


瞼は内出血で赤くなり、腫れあがっていました。



眼瞼皮下出血2




一方、眼球はきれいで、充血すらしていませんでした。

眼瞼皮下出血



なぜこのようなことが起こったのか?



眼瞼皮下出血4


眼球は頭の骨が凹状にくぼんだ所に収まっています(このくぼんだ所を眼窩と言います)。


この眼球と骨の間のこのくぼんだところに、頭(おでこ)で生じた血液が下がってきて入り込むのです。


道路のくぼんだ所に水たまりがたまるのと同じ理由です。


このたまった血液によって、まぶたが腫れてしまうのです。


眼球とは離れたところを打っても、瞼が腫れてくるのはこのような理由からです。


当然、このような場合には眼球は打っていないわけですので治療の必要はありません。


眼球への悪影響もなく、何もしなくても通常は1週間くらいで自然に吸収します。


しかし、たまに血をサラサラにするような抗凝固剤を服用中の方では、異常に腫れてしまいますので、程度が強い場合には眼科を受診され、視力や眼圧などをチェックされることをお勧めいたします。



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みんなが知っている目の病気は? 1位 老眼、2位 白内障、3位 緑内障だそうです

yahooニュースが40歳以上の男女312名に調査した結果、



聞いたことのある目の病気


1位:老眼 89.1%

老眼は調節力の低下とともに出現してきて、40歳くらいからそろそろピントが合いにくくなり、45歳を過ぎるとほぼ全員が、近くのものの見えにくさにこまっていると思われます。

40歳以上のアンケート調査では、最も話題になることのある目の病気なのでしょう。



2位:白内障 73.7%

40歳代でも白内障の発症率が40%があると言われており、年齢とともに

50歳代:65%

60歳代:75%

70歳代:85%

80歳代以上:100%

と、発症率が上がります。

当然、話題になることの多い病気でしょう



3位:緑内障 67.3% 

失明原因の第一位です。

40歳代2.3%、50歳代3.0%、60歳代7.9%、70歳代13.1%と年齢とともに増加し、最終的には失明に至る病気ですので、話題になることが多いのでしょう。



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網膜剥離の原因と網膜剥離になりやすい人:近視が強い。高齢者。 アトピーの方。 格闘技選手。 それ以外にも日光に当たることもその原因に

●網膜剥離になる原因?


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網膜剥離の原因は眼球の中に入っている硝子体というゼリー状の物質にあります。




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それが縮んでくるときにおこります。




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そのときに網膜が弱いと網膜に穴が開いてしまいます。 



その穴から色素や血液がでてくると、飛蚊症を感じてしまうのです。

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飛蚊症についてはこちら







この段階でレーザーで凝固すれば網膜剥離は予防できるのですが・・・

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さらに進行すると網膜が剥離してしまうのです。



 






●網膜剥離になりやすい人は?



網膜が弱い方がなりやすい・・・



◎近視の強い方

近視の強い方は眼球の長さが長いため、網膜に薄いところができやすくなります。

これを網膜格子状変性と言います。

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(網膜格子状変性の中にあいた網膜円孔)


強い近視の方で眼球の軸の長さが30mm以上の方では15%以上にこの網膜の薄い網膜格子状変性があると言われています。 

詳しくはこちら





◎加齢

年齢とともに網膜も弱くなってきます

(ただし硝子体が縮み始めてくる20代の若い世代にも多いと言われてます)





常に目に強い衝撃を受けている方がなりやすい・・・


格闘技選手、アトピーの方


花粉症


いつも目をこすっていたり、ボクサーのような強く目に衝撃が加わると網膜剥離を起こしやすくなります。








太陽の光・・・


◎日に当たる時間が長い人


日差しが強いときに屋外にいると、その間、瞳が縮み周辺の網膜が引っ張られやすくなります。


総合病院国保旭中央病院眼科の竹渓友佳子先生たちのグループは、季節ごとの網膜剥離の発症数を調べ、日照時間の長い季節に網膜剥離が発生する傾向があることを発表しています。


また、気温の上昇とともに目の中のゼリー状の物質である硝子体の液化が進行して網膜を引っ張り、さらに外にいると体も動かすことが多くなるために硝子体が網膜を引っ張りやすくなるのかもしれないと推測しています。


ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中東などの海外のデータでも網膜剥離は夏に発症しやすい報告があり、日に当たると網膜剥離になりやすいという結論を裏付けるものでありました。


(竹渓友佳子ほか:裂孔原性網膜剥離症例数の季節変動と関連する気候因子の検討.あたらしい眼科31:1403-1406.2014より)




◎男性

この発表でも男性の方が女性よりも1.85倍発症しやすいと言っています。

また他国でも男性に多い傾向があるようです。


それは、男性の方が屋外作業が長いため日に当たりやすく、活動量が多いため網膜剥離になりやすいと言われています。





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茶色い目を青い目に変えるレーザーがアメリカで開発されました。20秒の治療で目の色を変えることができるそうですが、まだ安全性は確立されていません。

海外からのニュースです。

レーザーで虹彩の茶色の色素を飛ばして青色を残すことで、青い目に変わることができるというものです。 


レーザーを受けた患者さんの 『before/after』  です。


リンク先ページ

(動画はこちら)

こんなにはっきりと茶色い目から青い目に変わるのですからびっくりです。



この治療を開発したDr.Gregg Homer はすべての茶色い目の患者さんを青い目に変えることができると言っています。  


虹彩の茶色い色素をつぶして除去することで青い目に変えることができるのです。

その手術の費用は$5000で、痛みはなく、患者さんは椅子に座っているだけで20秒で手術は終わります。


そして、2から4週間で徐々に虹彩の色が置き換わるとのことです。


しかし Dr.Gregg Homer に対してこの治療が危険であるという批判的な意見もあるのです。


カラコンでトラブルを起こしている方にとっては朗報かもしれませんが、より慎重に考えなければいけないでしょう。


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サングラスの選び方での注意点:色や透過率、透過性からいろいろな状況で適切なものを考えてみます。

サングラスの購入について相談を受けることがあります。

まぶしさの原因は?まぶしくなる病気は? 詳しくはこちら


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それはサングラスにはいろいろな色がついており、

その色によって全部の色のカットするのか、それとも特定の波長の色をカットするか?



また、どれくらいの光をカットするのか(視感透過性)?


紫外線をどれくらいカットするのか(紫外線透過率)?



など、さまざまな種類のレンズが販売されており、迷うのは無理のないことです。





そこで、そんなサングラスを選べばよいのか、いろいろな状況においてもっともふさわしいものを考えてみたいと思います。







●車の運転をするときのサングラス



外見上、赤、黄、茶色などの色のついているものは特定の波長の光を吸収し、信号の色が見えにくくなりお勧めできません。


さらに、視感透過性が75%以下のレンズでは、曇や雨の日、夕方などの薄暗いところの視力が低下します。



車の運転時にはグレーの色で視感透過率が80%以上のレンズがお勧めです。







●パソコン作業時のサングラス


パソコン画面がギラギラして見えにくくサングラスを希望されるかたがいらっしゃいます。


ちらつきの原因は短波長の青色系ですので、短波長を吸収する薄い黄色のレンズがお勧めです。


ただし、パソコンで色を扱うのであれば色の感覚がおかしくなりますので、全波長を均一に吸収するグレーの色がお勧めです。

(ブルーライトをカットするメガネについて詳しくはこちら)

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●ゴルフをするときのサングラス

直射日光がまぶしくて、しかも芝目をはっきり見えたいサングラスを希望されることがあります。


紫外線をカットして、しかも緑のコントラストを上げる茶色のレンズがお勧めです。









●釣りの時のサングラス

水面が反射して見えにくいという訴えを聞くことがあります。


水面からの光は偏光となっており、紫外線をカットして偏光機能のついたサングラスがお勧めです。








●白内障手術後のサングラス

白内障手術後には色が違って見えると訴える方がいらっしゃいます。

(その原因はこちら)


それを解消するため、400nm以下の光をカットして人の水晶体に近づける専用のサングラスがあります。

東海光学のCC400、HOYAのRETINEX SOFTという専用のレンズが販売されています。

水晶体老若











●網膜色素変性症の方のサングラス

網膜色素変性症では明るいとことから暗いところへ入った時に見えにくいという訴えがあります。


そこで暗いところで働く網膜の視細胞の杆体の機能を明るいところでカットすることで、暗いところに入った時に見えにくくなる症状を緩和させようというレンズがあります。


東海光学のCCP,CCG, HOYAのRETINEX、 ニコンのビーダハード5という専用の遮光レンズが販売されています。




(以上、平井宏明:サングラスの色は何色が適切か?.眼のサイエンス、眼疾患の謎、根木昭ほか編、文光堂、東京、240-243、2010  を参考にしました)


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外傷性散瞳は眼球打撲後の瞳孔異常。しかし、待っているうちに症状が自然に治ることも

眼球に強い打撲があった後、ものがまぶしく見えると訴える方がいらっしゃいます。



その原因のひとつに

『外傷性散瞳』

というものがあります。




下の写真は野球のボールが目に当たったと受診された方のものです。


眼球の表面の傷と炎症があり治療を行い、

それらは改善したものの、瞳が開いた状態が残ってしまいました。



視力には問題はありませんでしたが、まぶしさが気になるとのことです。


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このように眼球に強い衝撃が加わると、瞳孔が開いた状態が治らなくなってしまうことを外傷性散瞳と言います。



それは、瞳を動かす筋肉の損傷で、


強い力が加わったための筋肉への機械的な損傷と、


急激な眼圧が上がったための筋肉内の血管障害によるものが


主な原因と言われています。




残念ながら、一度、筋肉が損傷すると治す方法がないのが現状です。




しかし、時間が経過すると徐々に回復してくることがあるのです。



たまたまこの方は2年後に別の症状で当院を受診されましたが、受傷時の写真と比べてみます。

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このように明らかに瞳孔が小さくなっています。


お聞きしてもまぶしさは気にならないとのことです。





同様に、外傷性散瞳の方のその後を当院のデータベースで検索してみたところ、


受傷して時間が経過した後の写真が残っている方がもう一人見つかりました。

当院のデータベースについてはこちら




この方はバトミントンのシャトルが当たったと受診された学生さんで、後日コンタクトレンズをつくりに来院されました。(目に当たって怖い球技のスポーツはこちら


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受傷直後には左目に比べ右目の瞳孔が明らかに大きくなっていますが、4か月後には少し小さくなっているように思われます。



このように外傷性散瞳は、しばらくはまぶしく感じたりかすみがあったり見え方に異常がでることがありますが、


時間が経過すれば少し改善される傾向にあるようです。



外傷性散瞳で受傷後まぶしさがつらくてもしばらくは待ってみられてはいかがでしょうか。


野球のボールでの眼球打撲について


サッカーやラグビーをやっているかた要注意。頭を打ってからものが二重に見える。 滑車神経麻痺について




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怖い飛蚊症:「網膜はく離」「ぶどう膜炎」 と 怖くない飛蚊症:「後部硝子体剥離」

「視界に黒い点が見える」 「視界に髪の毛が見える」 「視界にわたぐものようなものが見える」  「視界にアメーバー状のものが見える」

など視界に浮遊物が見える症状を飛蚊症と言います。



この飛蚊症の原因を「怖い飛蚊症」と、「怖くない飛蚊症」 にわけてまとめてみたいと思います。





●(怖い飛蚊症 その 〔嵋貲輓ァ




「ある日、急に黒いものが見えその後徐々に見えにくくなった」 といって来院された患者さまがいらっしゃいました。


眼底にはこのように網膜剥離が見つかり、視力も低下していました。












(どうしてこの方は飛蚊症から網膜剥離が生じたのか) について説明させていただきます。

(←若いうちの硝子体)


眼球の中には透明な硝子体というゼリー状の物質がつまっています。


この硝子体はヒアルロン酸とコラーゲンでできている物質で、加齢とともに硝子体の変性が起こり縮み始めてきます。



(← 後部硝子体剥離)



その間の部分には液体に置き換わり、このように眼球の中は硝子体と透明な液体が混在しているような状況になってきます。



しかし、硝子体が縮んでくる過程で網膜が弱いと縮んできた硝子体が網膜を引きちぎってしまうことがあるのです。


(← ちぎれた網膜から色素や出血が液体の部分に)





そのときに引きちぎられた網膜から色素や出血が液体の中に濁りを作り、それらが液体の中を浮遊をして「急激に発症した飛蚊症」の原因となっています。



網膜に穴があいているだけであればこのようにレーザーで穴の周囲に瘢痕を作ることで網膜剥離を予防できます。







しかし、さらに進行して穴から液体が後ろに回ると網膜剥離を発症してしまいやがて見えなくなってしまいます。


いったん剥離するとレーザーで癒着をさせることはできません。






網膜に穴があいたときに、すなわち飛蚊症を感じたときにすぐに来院していただきレーザー治療を行っていれば網膜剥離が予防できたかもしれません。


網膜剥離の後発年齢は20代と50代と言われていますので、若いからと言って安心はできません。


とくに近視の強い方は他の方よりも網膜剥離が起こりやすいといわれていますので要注意です。

(近視と網膜剥離の関係についてはこちら)

(網膜剥離になりやすい人についてはこちら)





●(怖い飛蚊症 その◆,屬匹λ豈蝓


この方も


「飛蚊症が出てきて急に見えなくなった」と言って来院されました。

そのほか、充血や痛み、まぶしさなども訴えてられます。





みてみるとこのように瞳孔の形はこのようにひずんだ形になっており視力も低下していました。




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病名は「ぶどう膜炎」。


上の図の茶色い部分のぶどう膜の炎症です。

このぶどう膜の炎症が眼球の中に濁りを作ったのが飛蚊症を発症した原因です。


これもしっかり治しておかないと将来視力低下の後遺症を残す怖い病気です。





●(怖くない飛蚊症 後部硝子体剥離)


実際に頻度の多いのはこちら。


やはり硝子体が変性してくるときにできた隙間の液体の部分に、変性してきたコラーゲンの繊維が浮遊するケースです。







液体に出来た繊維が浮遊するため、眼球の動きと一緒に見えてしまうのです。

本質は網膜に出来た影なので、明るいものを見た時や白いものを見たときなどにはっきりと感じてしまいます。


人によっては疲れた時に見えやすいという方もいらっしゃいます。





いずれにしても、飛蚊症が出た時には散瞳検査を行い「怖い飛蚊症ではない」ことを確認されることをお勧めいたします。


子供に起こる飛蚊症の原因についてはこちら


なお散瞳検査を行った後は目がかすみます。そのため飛蚊症で来院される場合は、お車の運転での来院はお控えいただけるようにお願いいたします(散瞳検査の詳しい説明はこちら)。

飛蚊症のレーザー治療がやがては日本でも


松本眼科の飛蚊症の治療計画についてはこちら(PCのみ)



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災害に遭われた眼科の患者さまへ。 医療関係者として、東日本大震災で避難されている患者さまに少しでもお役に立ちたいと思い、眼科的に注意していただきたいことを書いてみました。

このたびの東日本大震災により被災された方々に、心からお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々にお悔やみ申し上げます。

被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。


現在も避難所で過ごされている方の中には、お薬が無くなってしまったり、あるいはかかりつけの眼科に通院できない、さらには目の状態が変化してきているなどの不安をお持ちの方もおられるかと思います。


そんな中、このブログを通して少しでもお役にたちたいと思い

『災害に遭った眼科の患者さまへ』

というタイトルで、思いつくままに書いてみたいと思います。


●冷所保存の点眼について

白内障の代表的な目薬:カタリン

緑内障の代表的な目薬:キサラタン


は冷所保存と記されていますが、室内であれば常温で保存してもかまいませんので心配はありません。 そのまま継続して使っていただいて結構です。

詳しくはこちらを参考に




●現在常用のお薬(点眼)について

緑内障のお薬: 緑内障の進行具合にもよりますが、緑内障はいったん進行すると元に戻らない病気のため、できるだけ切らさずに継続されたほうがよいと思います(日本緑内障学会も避難所の方へ注意する点を書いています PDFファイル)。


カタリン、カリーユニなどの白内障のお薬: いったん止めても白内障が急に進行することはありません。お薬がなくなっても心配する必要はありません。


クラビット、ベガモックス、ガチフロなどの術後の抗生物質のお薬: 術後2カ月以上が経過し、それまで術後の経過に問題がないと担当医から言われ、自覚的にも調子が良ければ、お薬が無くなってもあわてなくてもよいでしょう。ただし、手術後からの日数が浅ければ目の周囲はできるだけ清潔に保っておいてください。


ニフラン(プロラノン)、ブロナックなどの非ステロイド系抗炎症薬: 一時的にやめても大きな影響はないと思われます。


ぶどう膜炎の治療として使っているリンデロン、DMゾロン、ビジュアリン、フルメトロン、オドメールなどのステロイドのお薬: 急にやめると再発や悪化する可能性がありますのでできるだけ継続されたほうがよいでしょう。




●早急な治療の必要な状態

眼外傷:

災害で眼球を打撲されている方も多いと思います。

まず左右の眼球を手で覆い左右の見え方を確認して見てください。両目で見ていると片方の目の異常を感じずにすごしていることがあります。 打撲する前と比べて明らかに片方の目の見え方が低下している場合はすぐに眼科受診を依頼されたほうがよいでしょう。

両目で上下左右方向を見て二重に見える、さらに片方の目を隠して二重に見えるのが改善する場合には眼球周囲の眼窩が骨折している可能性があります(眼窩底骨折について書いたブログはこちら)。


化学薬品や薬物が入った場合、それがアルカリや酸であれば早急に治療する必要があります (眼化学外傷について書いたブログはこちら



固体の異物: 時間の経過とともに痛みが強くなってくる時には眼球に刺さっていたり上まぶたの裏側に挟まっている可能性があります。その場合には時間の経過とともにさらにひどくなってきますので処置を急がれたほうがよいでしょう 

角膜異物について書いたブログはこちら

結膜下異物について書いたブログはこちら) 



急性緑内障(緑内障発作):

眼球の中に流れている房水の流れが止まり急激に眼圧が上がっている状態です。片目だけのかすみ、眼痛、眼痛のある側の頭痛、吐き気、嘔吐などが伴うときには急性緑内障の可能性があります。

早急に眼圧を下げないと、視神経が傷み視力障害や視野障害を生じてしまいます。

急いで眼科での診察を受けられたほうがよいと思います。

緑内障発作について書いたブログはこちら


心配








 災害時のコンタクトレンズの取扱い

水道水が使えない状態では手指についた雑菌がコンタクトレンズを介して眼球へ感染が生じる可能性が強くなります。

水道水が使えるまでは、コンタクトレンズの使用は控えられたほうがよいと思います。

また被災地では水道水の放射能汚染が問題となっております。日本コンタクトレンズ学会のホームページによると、ハードコンタクトレンズをすすぐ際の水は、摂取可能な300ベクレル/L以下であれば、そのまま使用していただいても、健康に影響を及ぼす可能性はきわめて低いということです。
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● 視覚障害者の誘導


避難所では視覚障害者の介護も必要になるかもしれません。

誘導には、半歩前に出て誘導してあげる、腕や肘などの体の一部を持たせて歩いてあげるとなおよいと思います。

段差や階段などは「ここに段差があります」 「ここから階段になります」 など声をかけて誘導してあげるのがよいでしょう。


いつも慣れている自宅や施設と違い、慣れない避難所では誘導を誤ると大きな事故になりかねませんので注意してあげてください。



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日本緑内障学会(避難所での緑内障治療について)PDFファイル

冷所保存の目薬は旅行の時に持ち歩いてよいのか?

目に入った液体や粉末の異物。目に入って怖い異物は、薬品?石灰?セメント?洗剤?パーマ液?毛染め液?脱毛剤?バッテリー液?シャンプー? その理由は・・・ (眼化学外傷)

角膜に鉄粉がささっている。少しでも早くとらないとさびが角膜の深くまで浸潤し大変なことに

上まぶたの裏側に異物感 自分では異物が見えないために、気がつけば眼球の傷が拡がることも



 

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シンナーの常用で視力低下。 実際にあったケースです。

10年以上前のこと。

松本眼科を開業する前で、まだ勤務医としてある総合病院で勤務していた時のことです。



ある患者さんがお母さんと一緒に来院されました。


「どうされましたか? 近視や乱視などの屈折異常がなく、本当はもっと見えるはずなのに視力が0.2しか上がりません。全然、見えていません」

「そうなんです。見えないんです。運転免許を取ろうと思って自動車学校に行ったんですが、視力が悪いので取れないので困っています。 何とかなりませんか」

「いつから見えにくくなりましたか」

「1年くらい前からです」

「視神経の乳頭が両目とも白くなっています。視神経に傷みが出ているようですが何か常用しているお薬はありませんか」

「いいえ、特にありません」

「MRIを予約しますので後日、原因を調べてみましょう」


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(後日、その患者さまは一人で来院されました)



説明









「今日はMRIを撮りに来院いただいたんですね。結果をみてみましょう」

「あの〜。常用しているお薬はないと言ったんですが、少し前までシンナーを常用してました」

「え〜。そうですか。このMRIでも視神経が傷んでいる所見がありますが、一番考えられるのはシンナーが原因で神経が傷んでしまったものと思われます。 結論から言うと視力の回復は難しいと思います」

  

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


結局、その患者さまはシンナー中毒による視神経障害でした。


一般的には、シンナーの常用吸引を続けている経過中に徐々に視力低下が進行して眼科を受診することが多いようです。

現状ではシンナー中毒による視神経障害が進行してくれば有効な治療法がないといわれています。


視力障害が出てきたときにすぐにシンナーの使用を中止すれば進行を止めることができますが、この方のようにシンナーの濫用が発見されれば取り締まりの対象のため、だれにも相談できず、またその依存性のため止めることもできず視力がどんどん低下してしまって、運転免許が取得できないことが分かり初めて眼科に来院されたと思われます。


シンナーを使われている方でまだ見えているから、何も症状が出ていないと安心していても、急激に進行し、1日でほとんど見えなくなった方もいらっしゃるようです。


シンナーは視力障害だけではなく、一般的に、運動失調、歩行障害、構音障害、吐き気、嘔吐、頭痛、幻覚などが出現する頻度が多いようです。


この方はおそらく一生運転免許を取ることはできないと思います。それだけではなく今後、視覚障害で日常生活もかなり制限が生じた状態で過ごしていかなければなりません。


一時の快楽のため、一生つらい思いをしなければなりません。


もしもこのブログを見られている方でシンナーを使用している方、興味を持っている方はもう一度考えてみてください。


それ以外にもシンナーは塗料や接着剤の溶剤として使われており、仕事上、シンナーが暴露する機会のある方は時々見え方を気になさった方がよいでしょう。





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携帯電話をしながらの運転。前を見ているつもりでもしっかりと見られていないことがわかりました。 その理由と危険性について。

携帯電話をしながらの運転は法律で禁止されていますが、それでも運転をしながら携帯電話を片手に持って運転されている方を時々見ます。


携帯電話をしながらの運転は片手運転で危険なだけではなく、実は見え方にも支障がでておりそれⅡ期が付いていないため重大な事故にもつながることがあるのです。


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「携帯電話による会話が運転中の視認行動に及ぼす影響」について2010年9月に横浜で行われた日本眼光学学会総会にて(財)日本自動車研究所の内田信行先生が運転者の視認行動の変化や発生のメカニズムについて発表されました。


研究の結果、携帯電話の運転中にはまっすぐ見ているつもりになっていても左右の眼球の見ている映像を一致させる眼球の動きが欠落しており、見ている映像がわずかにずれているとのことです。


そのために目を向けていて見ているつもりになっているものの潜在的な危険事象を認知できていない状況、
すなわち『意識の脇見状態』になっているとのことです。



最近ではハンズフリーのシステムもできて普及しているようですが、会話の内容によっては脳の視覚に関する活動が低下しているため反応時間が遅れることがあるようです。



運転は一つ間違えば重大な加害者にも被害者にもなります。


携帯電話で運転中に会話しているときには 『意識の脇見状態』になっていることを理解し、十分に注意されたほうがよいでしょう。



(関連ブログ)

運転免許の取得、更新に必要な視力




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