ほとんどの方がよく見えて喜んでられますが、中には近くの見えにくさの不満を訴える方もいらっしゃいます。
現役世代の方は、パソコンや書類、スマホなどまだまだ近くを見て頑張らなければなりませんが、急に近くが見えにくくなるのは困ります。
その理由は、白内障の手術を受けたあとの人工水晶体には調節力が無いからです。
正常の目:透明な水晶体できれいに見える
白内障の目:水晶体が濁って見えにくくなる
白内障手術後:人工水晶体できれいに見えるが、調節する力がない
すでに老眼が進行したご高齢の方には違和感はないのですが、60歳以下の若くして手術を受けられた方には、手術をした後に一気に70歳代の老眼なりますので、近くの見え方に不満を持つ方が多いようです。
ほとんどは老眼鏡の度数を上げて解決するのですが、普段からコンタクトレンズを使用していた方は、眼鏡には抵抗があるようです。
そのような方にお勧めなのが、遠近両用コンタクトです。
すでに、老眼のある中高年の方に使ってもらっているコンタクトレンズですが、同じく調節力のなくなった白内障手術後の方にもお勧めなのです。
(遠近両用コンタクトレンズについてはこちら)
●多焦点眼内レンズとの違い
新しい治療として遠方、近方の2か所に焦点を合わせる多焦点眼内レンズを人工水晶体として挿入する先端医療がされています。
安全性や有効性も確立され、先端医療からの除外が決定されたばかりですが、挿入後に夜間のまぶしさやにじみを訴え、そのうちの数%が再手術になったと報告されています。
値段も健康保険の対象外で、30~40万円の費用がかかります。
遠近両用コンタクトでは、患者さんが満足されるまでの度数調整、やり直しができ、安全性が確立されています。
●遠近両用コンタクトレンズはこんな方にお勧め
コンタクトレンズの経験のある方
乱視の程度が軽度の方
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(眼科犬、アニーからのもうひとこと:何度か度数の調節が必要なことがあるワン!!)