2020年9月12日撮影

三重県の「五桂池ふるさと村」の「花と動物ふれあい広場」に行ってきました。

お目当て、目的は
オスのヒマラヤグマ 「ホクト」 年齢不明
1-200912hokuto

見てのとおりの旧来型の檻の放飼場、
観覧通路との距離も近いので鉄格子の外側に金属製の網が掛けられ
写真は全部こんな感じです。
2-200912hokuto
目の写っているもの、全体の雰囲気が分かるものをUPしますが
お顔からして明確に分かる写真は1枚もありません、悪しからず。
なんてことはない! 姫路市動物園や大牟田市動物園に比べたら!!
でも強がっても始まらないから、伝わり易さ優先で補正したので
コントラストなどが若干極端になっています。

去年の12月、知り合いのSNSでホクトくんの話題を見て存在を知りました。
ちょっと衝撃的でした。
だって、地方の小さなふれあい動物園に
まさかヒマラヤグマがいるなんて。
3-200912hokuto

最初は、熊がいると聞いても
きっとツキノワグマの保護個体だろう ぐらいにしか思わなかったんです。
SNSの方もそう思っていたそうで、驚かれたようです。
なにせ三重ですからね、地元の保護個体と思うのも当然でしょう。
4-200912hokuto

けれど、五桂池にいるのはニホンツキノワグマではなく、
本家本元のツキノワグマ、ヒマラヤグマ!! しかもオス!!
5-200912hokuto

五桂池ふるさと村のことを殆ど知らないのですが
地元の方々にとっては当たり前化している諸々が
私にとっては全て新鮮な、初めて行ったところ。
かつてはネコ科の希少動物なども居たそうです。
今もカラカルがますし、多分にぎわっていた歴史もある施設なのでしょう。

ですが、非常に古く、全体を通じて獣舎は旧来型の檻です。
昭和の時代には当たり前だった狭い檻に
もしかしたら昭和からホクトくんは此処にいたのかもしれないのか・・・。
6-200912hokuto

というのは、古い資料が持ち出されるなどして残っていないのだそうです。
その 「持ち出される」 というのも
古い時代の私立の施設では決して珍しい話ではなく
ホクトくんの出生や、五桂池に来た事情など、一切が不明。
7-200912hokuto

年齢もね・・・今年は30歳のお祝いをしているんですが
30歳とした根拠の資料にも、お祝い後に矛盾が見つかったとかで・・・
別の情報では35年前に飼育していた記述が見つかったという話もあるのですが
実際に逢った実感として、30歳なんて高齢じゃないと思うんですよね。
8-200912hokuto

ましてや35歳なんて有り得ないと思う。
9-200912hokuto
今の飼育さんがとてもホクトくんを大事に思ってくださっていて
ご自身で独自に情報収集なさっているようなのですが
決定的な情報に辿り着けていないのだそうです。


いろいろお話を伺いました。
その飼育さんが五桂池に来たよりも以前にはもう1頭熊がいたそうです。
帰ってきてからいろいろ考えたのですが
30歳と思われた資料や、35年前の記述などは
ホクトくんの隣りの空き檻にかつて居たという熊のことではなかろうか。
雌雄も分かりませんが、きっと・・・
多分ね、ペアとしてヒマラヤグマのメスがいたんだと思うんです。
・・・って、私の勝手な想像ですけど (;^_^A

分からないけど、せいぜい25歳ぐらいじゃないのかな。
だってヒマラヤグマの30歳って結構なお歳よりですよ。
ホクトくんの動きを見る限り、そんなに老熊ではないと思います。
10-200912hokuto

実は、名前の「ホクト」が気になって
今現在「ハヤト」「カイト」という名前のヒマラヤグマを飼育している、
カドリー・ドミニオンに問い合わせてみました。
ところが、カドリーでも古い資料が失われていて
30年前のことは分からないと。
私としては、名前の感じから血縁を想像したのですが
ご回答を見る限り、カドリーの個体との繋がりは無さそうでした。

ということは。
・国内の他の施設から移動してきた か
・中国から輸入した か。

国内の他の施設・・・以前は今よりも多くの園で飼育していたから
とべのハチくんが八木山生まれなことなど考えても
どこかの園の繁殖個体という可能性も無いではない。

輸入だとしたら、保護個体なのか繁殖個体なのか、謎が一段階深くなってしまう。

もう一つの可能性は、もしかしたら、かつて五桂池にペアがいて、その繁殖個体かも。
それだったら、35年前に飼育していたという記述や
今年30歳という根処となった資料はホクトくんの両親のことを指すわけで
ホクトくんが今20代に見えることとも合点がいくんだけど・・・。

とにかく分からない。
けれど、ホクトくんが五桂池で現に暮らしていることだけは確かです。
それは、それだけは、掛け替えのない大切なこと。

飼育さんによれば
一縷の望みになり得る手掛かりがあるかもしれない!
という、今そういう段階らしく
手掛かりを紐解く手続きを踏めれば・・・とお考えのようでした。


例によって一日中長居しまして (^^ゞ
客層は地元の家族連れが多い印象です。
みなさん ヒマラヤグマ が何なのか考えもしないようで
ニホンツキノワグマじゃないの? と言うヒトすらいませんでした。
近隣の大内山にいるシュウくんと比べて毛色が違うのは
単なる個体差と思っているような会話も聞こえてきて
ヒグマとツキノワの区別をする思考自体が無いのか・・・と悶々。

そんな客層の園で暮らしているホクトくんを見ながら
改めて振り出しに戻りたい、なぜ此処にヒマラヤグマがいるのか?!
せめて、興味を抱くマニアたちだけでもいいから
三重県の小さな施設に(単に黒い熊さん、ではなく)
ホクトという名のヒマラヤグマが生きて暮していることを
知っていてあげたい!!と強く思いました。


さて。
一見してニホンツキノワグマではないと分かる風貌のホクトくん、
ヒマラヤグマ独特の大きな月の輪を見せて欲しかったのだけど
立ち上がってくれることはありませんでした _| ̄|○
11-200912hokuto

だけど、あごの白斑は見せてくれましたよ。
12-200912hokuto

あまりにも写真がままならないので、短い動画を何本も撮りました。
動画でもお手上げでしたけど、マシなものを繋げてみました。
どんなお顔の子なのかだけでも伝わると良いのですが。

園内放送でJ-POPが流れていたので
youtubeにUPするにあたり無音にしました。
ホクトくんの息遣いや咀嚼音、爪の音など入っていたのに、残念すぎる。

朝のうち小一時間と、お昼過ぎは寝ていました。
14-200912hokuto
背中向けて寝ちゃって。
こちらを向いていてくれたら檻の隙間からお顔を少しマトモに撮れたのに
公式FBを拝見すると、いつも向こうを向いて寝ているみたい。

仕方がないので・・・否! チャンスなので、パーツ撮り!!
先ずは、ツキノワの端部分、白い毛
15-200912hokuto

斜め向こうを向いている口元
16-200912hokuto
お口の真ん中に見える薄茶色のものは下の牙

歯が見える、ならば少し寄ってみましょうということで
左側が下あご、右側が上あごです。
上の牙も写ってます。
17-200912hokuto
起きているときは上の牙が見えませんでした。
パーツ撮りしておいた甲斐があったわー!

これは上の牙だけが見えています。これのほうが分かり易い。
18-200912hokuto

閉じている口元
19-200912hokuto
イビキ掻いてたんですよね・・・それでお口をたくさん撮りました。
最初、お隣りのニホンイノシシがお鼻鳴らしているのかと思ったんですが
違う、違う、ホクトくんから音が出てました。
ゴロゴロしていたのじゃなく、本当に寝ていたのね。

はい、続き。これは左目を煽り見ている感じです。
写真左側があご、写真上側が鼻。
20-200912hokuto

引きで見るとこんな感じ。ね?目でしょ?(笑)
でも、これは目の説明じゃなくて、下あごの白斑の写真です。
21-200912hokuto
ちなみに、目は少し白濁しています。
白内障になる程度には年齢がいっているということですかね。

これ何だと思います?
22-200912hokuto
お鼻を額側から見ている状態なんです。

前脚の爪。コンクリートなので歩いて削れています。
23-200912hokuto
よく歩いている証拠です。(本当に歳を取ると歩かないので削れない。)

後脚の掌球と、指の間から伸びている被毛
24-200912hokuto
(左側のは一枚前の爪の前脚です。)

見づらい檻ですが、ふれあい動物園というだけあって、餌やりができます。
25-200912hokuto

とても簡易的な装置です。
26-200912hokuto
やり方も簡単、扱いも容易、壊れても修繕しやすい、むしろNice!

下の牙は立派なのが確認できるし、他の歯もあるのが分かります。
27-200912hokuto

この角度でお口開けていてくれたら上の牙も見えそうなのに・・・。
28-200912hokuto

前出の個体紹介パネルの写真を見ると
「歯が悪くてほっぺたに傷ができちゃった」 とあります。
右目の下に傷痕があるのが分かるでしょうか。
29-200912hokuto
炎症したのが治った痕だそうです。(治療は投薬をしたそうです。)

治ったら今度は左のほっぺが腫れているんだとか。
30-200912hokuto
腫れてます? どの写真・動画見ても分からないけど・・・。

熊は(も)虫歯治療は重要ですよね。
歯が痛い、っていう症状も熊にもあるみたいですし。
痛みのある歯を抜歯すると元気になる熊は結構多い。
抜かずに済むなら歯はあったほうが絶対良いんだけど(^^ゞ
31-200912hokuto
ま、痛そうには見えませんでした。
投薬していれば痛くはないか、そうか。

投薬と言えば。
ホクトくん、お薬入りをえさに混ぜても気にせず食べてくれるんですって!!
良い子だよねぇ (´▽`)
・・・やっぱり繁殖個体なんじゃ?

良い子と言えば。
大内山のシュウくんと同じで、飼育さんがごはんを口に入れてあげようとすると
ホクトくんのほうが頭を引いて、指を噛まないようにしてくれるんですって。
もちろん、飼育さんはお口の中に指が入らない距離感を以てお口に入れますが
シュウくんが舌を前に出して指を噛まないようにしてくれるように
ホクトくんは頭を引いてくれる・・・
・・・やっぱり五桂池で人工哺育された繁殖個体なんじゃ??

想像や推理が先走りしないようにせねばなりませんが・・・

ごはんと言えば。
数年前は痩せていたんだそうです。
給餌量を見直して、オスのヒマラヤグマらしい体格になったそうです。

こんな檻でもご機嫌良さそうなお顔も撮れたんですよ。
32-200912hokuto

ね? 33-200912hokuto

このお顔に惑わされて餌やりに散財するのでした (^_^;)
34-200912hokuto


今回初めて知り、初めて行った五桂池。
公共の交通機関では、なかなか行きづらいところで
どうしてもタクシーを使うことになり
拾えるような地域じゃないので配車を頼む必要がありますが
日帰りできる時刻表の組み立てはバッチリ。

松阪あたりに宿泊して大内山と2本立ても良いでしょう!

だって、また逢いに行きたいに決まってるじゃありませんか。
35-200912hokuto
また逢いに行きたい、ホクトくんだもの。