2012年09月10日

F1イタリアGPのレースレポート

以下は、英国BBC記事のまとめです。

モンツァで行われたシーズン第13戦イタリアGP決勝で、マクラーレンのルイス・ハミルトンが圧倒的な強さでレースを制し、それに次いで2位にザウバーのセルジオ・ペレス、3位にフェラーリのフェルナンド・アロンソという結果に終わった。

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ポールスタートのハミルトンは、ピットストップの間だけ一時的にリードを許す場面が見られたが、それ以外は全く危なげない走りだった。

予選12番手のペレスは戦略の違いを活かしてスタートでタイヤを自由に選び、ポジションを上げていき、残り7周というところでアロンソをパスしたのだった。

一方、マクラーレンのジェンソン・バトンとレッドブルのセバスチャン・ベッテルはリタイアに終わった。

10番グリッドからスタートしたアロンソは見事な走りでポジションを上げていき、ポイントリーダーとしての地位を守り、2位のハミルトンに対して37ポイントの差をつけている。ハミルトンはこの日の勝利を受けて、ドライバーズ・ランキングで5位から2位に大躍進した。

ハミルトンはこの日のレースについて、次のように語っている。

「今日は全く問題のないレースだった。チームがすばらしい働きをしてくれて、スタートから最高の走りをすることができたし、満足のいくレースだった。僕たちは1番手と2番手を独占していただけに、ジェンソンのリタイアはとても残念だった。あのまま1-2フィニッシュできていたら最高だっただろうね」

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一方、3位のアロンソは、次のように語っている。

「今日は僕たちにとっては完璧なレースになったと言える。10番グリッドからのスタートでは、勝利は無理だった。勝利が不可能となった場合、表彰台を獲得するのが次の目標だった。大方の予想では表彰台は無理だろうというものだっただけに、今日の結果は僕の予想も上回るものだった。ジェンソンとレッドブルの2人がリタイアに終わるという結果は、僕にとって何よりだった」

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ベッテルのリタイアは今シーズン2回目のオルタネータ(発電機)の故障によるものであり、このリタイアでベッテルはドライバーズ・ランキングで4位に転落した。それぞれ2位ハミルトンと3位ライコネンとの差が2ポイント、1ポイントという状況だ。

レッドブルのマーク・ウェバーもリタイアに終わり、ドライバーズ・ランキングで5位におり、トップのアロンソとの差が47ポイントと大きく引き離されている。6位のバトンはアロンソとの差が78ポイントであり、チャンピオン争いからは脱落したのも同然の状況だ。

この日のレースには激しい攻防とオーバーテイクシーンが多く見られた。タイトル争いを繰り広げているアロンソとベッテルが激しく絡むシーンも見られた。

ベッテルがアロンソをコース外に追いやる場面があり、ベッテルに対してドライブスルー・ペナルティが科されたのだった。昨年のモンツァでもアロンソとベッテルは同じような場面を演出している。

昨年のレースでは、ベッテルが時速290キロで駆け抜けるクルヴァ・グランデでアウトからアロンソをパスする場面があったが、その時ベッテルは2つのタイヤが芝生に乗り上げる形になり、アロンソが押されるようにしてオーバーテイクを許したのだった。

その時はアロンソに対してペナルティが科されることはなかった。しかし、今年は2人の立場が全く反対になり、26周目にアロンソがアウトからベッテルをパスしようと試みたのだった。すると、ベッテルはマシンを横に寄せ、アロンソに対して十分なスペースをあけなかったために、アロンソのマシン全体が芝生に乗り上げる形になったのだった。

アロンソはすかさずチームラジオで自分が脇に押されたことを訴え、スチュワードもその訴えを認め、ベッテルに対してドライブスルー・ペナルティを通告した。

アロンソはこの時の様子について、次のように語っている。

「何も言うことはないよ。あの場面があってからは、彼の後ろで10周も棒に振ることになったんだ。時速330キロでグラベルの上を跳ねたんだから、マシンにダメージを負ったのは言うまでもない。あれだけの衝撃を受けたんだから、フロアを含めてマシンのあらゆる部分にダメージを負ったと思う」


一方、7番手を走行していたベッテルは、チームメイトのウェバーを抜いて6番手に順位を上げたが、残り6周というところでリタイアに追い込まれた。同じくリタイアのバトンのリタイアの原因は燃料のピックアップ問題だった。

フェラーリのフェリペ・マッサは4位フィニッシュを果たした。ロータスのキミ・ライコネンは最後の周回でメルセデスのミハエル・シューマッハを押さえて5位フィニッシュだった。

シューマッハのチームメイトのニコ・ロズベルグは、シューマッハの1つ後で7位に終わった。メルセデス勢はタイヤの摩耗が激しかったため、2ストップを選択したのだった。

フォース・インディアのポール・ディ・レスタは8位フィニッシュで、続いてザウバーの小林可夢偉が9位、ウィリアムズのブルーノ・セナが10位という順で、獲得ポイント圏内を死守した。

この日のハミルトンは絶好調で、スタート時の1コーナーでマッサの追撃をかわし、リードを築き、最後までトップを守り抜いての勝利だった。しかし、2位ペレスと3位アロンソも力強いパフォーマンスを見せ、表彰台を獲得した。

ハードタイヤでスタートしたペレスは、ハミルトンの6周後でピットストップを行った。そのため、レース終盤でミディアムを履いていたため、スピードが乗りやすく、フレッシュなタイヤで速いペースを活かして、フェラーリの2人を難なく料理したのだった。

ペレスは、次のように語っている。

「予選では一発の速さを発揮できなかった。ストレートでのスピードが足りなかったんだ。予選では良いタイムを出せなかった。ブルーノ・セナのポジションに近すぎて、ダウンフォースを失ってしまった。それが原因で予選ではトップ10入りできなかったんだけど、それが戦略を変更するきっかけになった。スタートをプライムにするという戦略が大当たりした」

ペレスはハミルトンを追撃したが、ハミルトンを脅かすところまではいくことができなかった。ハミルトンはモンツァでの勝利で、アロンソと並んで今シーズン3勝目をあげたドライバーの仲間入りを果たした。

Source: BBC


Posted by f1fan_kaz at 12:14│Comments(0)TrackBack(0)

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