日本では、住宅の省エネ性能に関して義務化された基準がありません。これは、先進国では珍しく、だから断熱材の入ってない住宅でも建てることが可能です。

実際、建築基準法には断熱材に関する記述はありません。

そのかわり、任意基準である「次世代省エネルギー基準」があります。しかし、これは20年くらい?前に制定された基準で、多くの先進国はこれよりはるかに高い基準を義務化しています。

そして遅ればせながら、2020年にすべての新築住宅について一定の省エネ基準が義務付けられることになっています。その基準はまだ決まってませんが、世界の流れはエネルギーを極力使わない「省エネ」でありますので、日本もこの流れに追随していくことになると思われます。

他の先進国での例をご紹介します。

例えば、ドイツでは、持ち家でも賃貸でも、日中の室温が19度以下になる住宅は認められません。また、中古住宅を売り出す際には、住宅が消費する年間エネルギー量を表示しないと売ることはできません。

また、EUでは「エネルギーパス」が義務化されています。エネルギーパスとは、いわば「建物の燃費」を表示する証明書のことで、どんな構造の建物でも一目でエネルギー消費量が比較できる制度です。

自動車の燃費が表示されているのと同じで、買う際や借りる際に、住宅にいくらの光熱費がかかるかわかるようになっています。

エネルギーパスは、1年間を通して快適な室内温度を保つために必要な、床面積1平方メートルあたりのエネルギーを数値化して表示します。

2008年、ドイツにおいては、年間エネルギー消費量とCO2の排出量の表示を義務づける制度がスタートしました。

2009年度以降はEU各国でも採用され始めました。日本でも、「一般社団法人日本エネルギーパス協会」が2012年4月から日本版の認証制度を開始しました。

省エネ性能で遅れをとっていた日本の住宅も、性能が良くなることが期待されます。