文部科学省所管の独立行政法人と公益法人が同省OB天下り先の民間企業を「丸抱え」していた問題で、独立行政法人「理化学研究所」(理研、埼玉県和光市)が平成20年度と21年度に実施した一般競争入札のうち、天下り企業2社が落札した委託業務は、いずれも入札参加企業が1社だけの「1社応札」だったことが4日、関係者への取材で分かった。

 この2社は以前から理研の委託業務を随意契約で請け負っており、身内同士によるずさんな契約手続きの実態がまた浮き彫りになった。

 問題の天下り企業はいずれも人材派遣会社で、東京都中央区に本社がある「サイエンス・サービス」と兵庫県上郡町の「スプリングエイトサービス」(SES)。

 関係者によると、理研が20年度と21年度に一般競争入札で発注した業務のうち、サイエンス社が落札したのは、図書館の管理運営業務や研究資材の管理業務など5件。

 4件の入札は1社応札で、もう1件は別の会社も入札に参加したが、2社が提示した応札価格が予定価格を上回り、入札は不調。再入札ではサイエンス社だけが参加し、最終的に同社が落札した。落札総額は約1億9千万円。

 一方、SESが落札したのは、兵庫県佐用町の大型放射光施設「スプリング8」の日常点検業務やビームライン調整業務、制御機器の整備業務など4件。落札額は約2億3600万円で、いずれの入札もSESしか参加しなかった。

 理研側は「特定の企業に限定した契約はしていない」としているが、22年度からすべての委託業務について競争入札による契約に切り替えた。

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