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「ハウルの動く城」を観ました。
18歳のソフィーは亡き父が残した帽子店で帽子を作る毎日。ある日男達にからまれたソフィーは美しい青年に救われる、彼の名はハウル。ハウルは美女の心臓を食らうと言われた魔法使いで、「動く城」を持つ。その夜ソフィーは荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老婆へと姿を変えられてしまった。このままの姿で暮らしてはいけないソフィーは家を出た・・・
時をかける婆さん、か・・・それも恋する。これは原作ありきのストーリーなんだろうか、私は原作を読んでいない人間なのでその辺は不明なんだけど。でも原作読んでないとわかりませんよ、っていうのはズルイと思うしあくまでもこの2時間でわかる範囲でしかストーリーは語れないんだけども。余りにも主人公2人の人となりがわからなくて困惑気味(笑)そういうのを言葉で説明するのは野暮ですよってか?観る人の想像力で補えと?じゃあ想像の範囲で楽しめばいいって事で良し、なのね?ね?
この話の背景にある戦争云々というのも魔女の意志が働いていたらしいという事以外に抽象的で動機が不明瞭だし、荒地の魔女の存在意義もわからないことだらけ、そもそもマルクルって何物?メッセージ性も強いのか、それとも単に原作をまとめきれなかったのかさえもわからない、わからな過ぎな私(笑)だからこそ、彼らの言動が唐突で不自然極まりない事は「わからない故に」それほど気にならず、ソフィーの恋物語として楽しんだ(と言っていいんだろうか)、チューも一杯してたしね。恋してるときは脳内麻薬が出てるから支離滅裂でもいいの、言ってる事なんて2人にしかわからないものなんだ。
最初からおかしかったんだ、ソフィー。あんな婆さんになってるのに妙に落ち着いてて、自分の行くべき場所を最初から悟っているようだった。あれは後々わかることだけど、パラレルワールドの中でハウルに会う運命だったからなんだね。ソフィー単体で観ていけば面白いことは面白い、話の冒頭で出てきた時はそれこそ陰気で婆さんみたいだったソフィーが、一旦見た目がほんとの婆さんになった瞬間からそれを隠れ蓑に好き放題言いたい放題。このぶっちゃけ加減が実に小気味良いし愛らしい。そして真実に近づくにつれてまた若さを取り戻してゆく、そして恋も成就する・・・こんなシンデレラストーリーはアニメならでは。あ、やっぱり私の見方って相当間違えてる?
ハウルの城がまるっきり彼の虚栄心の固まりみたいで、それがガラガラと壊れて心臓を貰って目覚めて個の確立・・・とか色々こねくり回したい気もするけど、やっぱり私にはよくわかりません。でもテーマを探らずに恋物語として観てしまうと今までの宮崎作品の中では一番わかりやすいような気もしないでもない。でも多分違うんだろうね、そうやって観てゆくと観やすいけど結局は物足りないのよ(笑)。
皆さんも間違いなく好きだろう「飛翔」のシーンは本当にいつ観ても心が浮き立つ。自分がそこへ行けるはずがないとわかっているからこそ、ついついその映像に身を委ねる。そして毎度毎度のどの時代のどの国なのかわかりそうでわからないその舞台、知らないけれどどこか郷愁を誘うその町並みにも恋する。
そして肝心要のハウル・・・これって主要キャラクターは声優を予めイメージしてたって感じだよねぇ。善し悪しではなく、まんま彼でしたね。合っていたと思うよ、声優として上手いかどうかは別にして。ただどうしてもあのドラマで喋ってるお得意のポーズがちらつくの(笑)でもそれも想定内で配役は決まっているのだろうし、あながちそうやって生の彼を想像しながら観るのも間違いではないのかもね。私は勝手に松田洋治に脳内変換しながら観てた、こればっかりは好みの問題なのでどうしようもありまへん。