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「キッチン・ストーリー」を観ました。
1950年頃のスウェーデンでヘンテコな調査を実施しようとしていた。それは「独身男性の台所での行動パターンを観察記録する」というもの。ノルウェーで実施されるその実験に老人・イザックは参加、調査員としてフォルケが派遣されてくる。当初約束していた「馬」を貰えないと知ったイザックはすこぶる機嫌が悪く、一向に台所に立とうとはしない。フォルケも一日中高いところに座ってイザックを観察する仕事に疑問を感じ始めている。次第に打ち解けてゆく2人の間には友情が芽生え始めていた、しかしこの実験には禁止事項があった「決して被験者と会話をしてはならない」と・・・
人生の先を感じている老人と、よそからやってきた調査員との間に理屈ではない人対人の交わりが生まれるこの話、「スローライフ」という言葉がまさにピッタリという気がしました。言葉ではなく察し、汲み取ってゆく事の大切さや難しさが優しく描かれていたように思います。ただ一つ、舞台がキッチンであるという点を除けば(笑)
一つ一つの行動に意味がある以上、観察するだけじゃわからないのが他人の生活様式。それを真面目に科学しちゃおうという発想が面白い。一応男性のデータを取ろうとしているところも。こういう調査を当時本当にやっていたんですって。
このラストを悲しんじゃいけないんだとわかってるけど、でもイザックの最期は寂しくてホロッとしました。
今日本でも大流行の北欧風スタイルですが、そういう視点で観ても楽しめるかもしれませんね。意図的ではなくてワンテンポずれてるような彼等の笑いって、きっとお国柄なんだろうなぁ。