イギリスでガーデナーとして働き始めて、早11年になるガーデナーのはるみです。

現在は、オックスフォードシャーにある7.5エーカー(3ヘクタール) の

貴族のロード & レイディーのプライベートガーデンで働いています。

なぜ、おとぎの国のガーデナーというブログ名になったかというと、クイーンの庭、

ウインザーグレートパークのガーデンで働いていた時、お城があって、馬車が走っていたり、

クイーンにあったり、まるでおとぎの国に住んでいるようだったからです。

私が働いているガーデンの紹介をする前に、私がガーデナーになったきっかけをお話ししましょう。
 

  ガーデナーになる原点は、カナダのバンクーバーにあるヴァン デューセン ガーデンに

訪れたことでした。その頃の私は、人やものに溢れる都会の暮らしに疲れ果てていました。

毎日、着飾って、オフィスで仕事をして、買い物をする。幸せではないのに、他の人と比較することで、

幸せだとおもうようにしている自分がいました。自分が何者なのか、何をしたいのがわからない。

生きる意味を探していました。本屋さんで、偶然出会った「生きがいの創造」(飯田史彦 著)という本を

読んで、私にも生きる意味があるんだと励まされました。


  そんな時に友達を訪ねて、バンクーバーへ行きました。素敵なガーデンがあるから行ってみれば?

と友達に勧められるままに行って見ることにしました。友達の家から歩いてすぐの

ヴァンデューセン ガーデンは、ショナシーという高台の瀟洒な住宅街にありました。
 入り口で渡された地図によると、3つのお勧めコースがありました。メープルリーフの赤い葉のマークは、

1時間コース。葉っぱの緑のマークは30分。お花の黄色いマークは、20分のコースでした。

今日は、のんびり一人きりで考えことをしたい気分だったので、迷わず1時間のメープルリーフの

コースを選びました。


vandusen
 

 とてもよく晴れた日で風が肌に心地よく、私はゆったりとした気持ちで歩き始めました。

うっとりするほど美しいガーデンでした。あんなに美しいガーデンを見たのは初めてでした。

日本では見たことのないガーデンでした。夏の白い花々が何種類も咲き乱れるホワイトガーデン。

ホスタ、ファーン、ユーフォルビアなどのさまざまな緑と形の葉物中心でデザインされたグリーンベッド。

思わず微笑まずにいられないガーデンです。花の咲くガーデンベッドで働くガーデナーを見かけました。

こんな素敵なところで働けたら、どんなに幸せだろうと、ふとその時思いました。
 

  でも、他に人影もないウッドランドを歩いていると、いつの間にか涙があふれてきました。

そんなことが前にもありました。田舎育ちの私は、自然の中に身をおくと素直な自分にもどれるのか、

今まで封印していた自分の気持ちがどっと押し寄せてきました。


  私は、孤独でした。生きる目標がなく、途方にくれていました。ガーデンや自然は、

自分の気持ちに素直になれる空間だと、改めて確認しました。失っていた自分自信を取り戻す旅が

始まりました。今までの仕事、生活とさよならして、新たな人生を始める決心をしました。

翌年、バンクーバーのUBC(University of British Columbia) が主催するガーデンデザインコース

(大卒者向けのパートタイムコース)に申し込みました。