2006年07月27日

ストレイリトルデビル、IGN書評



ストレイリトルデビル (3)

ひさしぶりにIGNの漫画書評を訳してみました。特に好きな作品でもないのでちょっと省略しつついってみます。

If only the real apocalypse could be this cute.
(本当の黙示録がこんなふうに可愛ければ・・・)
私たちは子供のときに学んだことを歳をとるにつれ忘れてゆく。ときにはそれらを思い出すことが必要だ。この本が私に思い出させたのは、本を見た目で判断するなということだ。可愛い悪魔系少女が表紙を飾っているのをみたとき、私はこの本の中身を悲観的に判断した。可愛い悪魔少女が地球にやってきて主人公とあれこれしながらロマンスを語る毎度おなじみのパターンを連想したのだ(それ、なんてりりむキッス?>訳者)。このパターンを腐るほど経験しており、もはや別の話を期待してさえいなかった。この作品は違った。
この本の主人公、阿久町(あくまち)ぱむはうっかり召喚中の事故で異世界に飛ばされてしまい、元の世界に戻るためいろんな人物と知り合ってあれこれする。この世界には天使や悪魔、その他の精霊みたいなものがいるが、天使と悪魔は互いの世界を許可なく行き来できず、お互いを好いていないらしい。この世界観もお決まりのパターンとはちょっと違う。恒例のパターンでは、醜い悪魔と両性具有みたいな美形の天使が聖戦を繰り広げているはずだ(それ、なんてバスタード?>訳者)。しかもこの作品にはお決まりの哲学的セリフはなく、代わりに誰もがふと考えてしまうような言葉を投げかける。絵も実に見事なシーンがいくつかあり、可愛い魔法使い、軽いファンサービス、アクションシーンなどちゃんと揃えている。異世界の生物や建築物もなかなかこっている。残酷な描写は少なめだ。
さて、この本を見て感じたことはこうだ。期待してない映画を見に行ったらとんでもなく面白かった。ただし、表紙にある可愛い美少女がどうしてもだめという人はどうしようもないだろう。いっておくが、私もそういうのが趣味なわけではない。にもかかわらず、この作品は面白かったのだ。「予想外」それはこの、似たような話ばかりのタイトルが並ぶ漫画市場では良いことなのかもしれない。
評価 Must Read

というわけで好評みたいです。指摘されてる通り、漫画には似たような世界観や設定が腐るほどあり、ファンタジーでは特に顕著です。「美少女悪魔が地球に来る」みたいな「異世界キャラ→現実世界」は古くは「うる星やつら」から最近の「Toloveる」までよくみられる設定です。未来から来たドラえもんや死神界から来たデスノート(とリューク)もこの系統に入るでしょうか。このパターンでは、異世界の設定をあまり考えないでよいというメリットがあります。別世界の文明や社会を構築するのは本当に難しく、大抵は中世ヨーロッパか江戸時代を丸写ししたみたいな世界観にしかなりません(それくらいしか「世界」の情報がないので当然なんですけど)。異世界キャラを現実世界へ持ってくれば、そのキャラの言葉や回想でしか異世界が語られないのでそこそこ誤魔化しが効きます。その方式が一般的な中、この漫画が好評価なのは異世界の設定に充分な練りこみをしたからではないかと思います。
まあ、世界観で面白さが決まるわけじゃないのですが・・・。

fairypot at 21:05│Comments(0)

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
with Ajax Amazon