2015年12月17日

ラノベ「はたらく魔王さま」1巻の日本語版と英語版を読み比べてみた

hataraku1
hataraku2

英語の本を見るたびに思う事だが、でかい。でかいよ。文字の性質上仕方ないことだけど。そして14ドルと高い。やめてくれカカシその価格は俺に効く。

・推奨年齢
写真だと見にくくて申し訳ないけど裏表紙の下のほうに「13 & UP」と推奨年齢が書かれてるのが日本と大きく違うところ。むこうはTVや映画もはっきり推奨年齢が表示されてるけど、法的義務があるのか各企業の自主規制なのかは知らない。

・履歴書の欄は忠実に手書きを再現
キャラの自己紹介も兼ねてるあれは省略されてるかと思ったけど、きっちり再現している。原作ファンには嬉しい。

・臥薪嘗胆は訳せなかった
英語では「You have to start somewhere」という格言になってた。これだと千里の道も一歩から的な意味だけど、臥薪嘗胆にぴったりの言葉がなかったと思われる。

・箸で人を指すのはスルー
真奥が箸でエミリアを指した時に「行儀の悪い魔王ね」と言われるセリフが英語ではカット。アメリカでも人を指差すのはバッドマナーだと思ったけど、人によるのかな?

・マッグ、マグドの呼び方はRonald'sとMaggie
マグロナルドは英語版でもMgRonald。しかし呼称についてはそのまま英語化されたわけでなく、Ronald'sとMaggieに。じゃあ英語圏だとマクドナルドはドナルドとマッキーの2派に分かれてるのかといえば全然そういうわけではない。

・敬称はすべて消滅。
さん付け、くん付けは一切残らず。日本人的にはちーちゃんが真奥をMaouと呼び捨てにしてるのは不思議な光景だが仕方ない。ちなみに「ちーちゃん」という呼び方も「ちー(Chi)」になっている。店長が使う「まーくん」はMarko。魔王様という呼び方はYour Demonic HighnessなのだがHighnessって王族じゃなかったっけ?君主ならMajestyじゃないの?

・魔王サタンから真奥貞夫になったことは補足
日本語だと魔王と真奥をかけてるとわかるのだが、英語だとDevil Kingなのでそのままでは通じないのでかっこ書きで追加説明を入れている。これも仕方なし。
ちなみに日本語だと気付かなかったが、エミリアの名字ユスティーナのスペルはJustinaなのね(ジャスティスと同語源)。

・ユニシロではなくユニクロ
原作に出てくるアパレルメーカー「ユニシロ」は英語だとユニクロ。ただしスペルがUniqloではなくUniCloなのでセーフ。

・原作とは変更されたセリフ「そもそもどうして鯖なんでしょうね」
年齢を偽る表現への疑問だったが英語はそういう熟語がなかったので「年齢を上に偽るとしたらビールを買いたい時くらいでしょう」みたいなセリフに変わっている。

・原作にあったエミリアのつたない英語は綺麗に修正される
原作「Thank you for your calling. This is Emi Yusa Docodemo customer support room officer. How about your...」
英語版「Thank you for your patience! This is Emi Yusa from the Dokodemo cutomer support team. How can I―」
原作者は英語の専門家でもなんでもないし、それっぽく聞こえてれば日本で売るぶんには何の問題もない。しかし!英語圏ではそうはいかず、原作を尊重する翻訳家もここは恐縮しながら「ここ、英語おかしいので直しますね」と言ったに違いない。

・食べ物はだいたい原作どおり。
肉じゃがはsimmered meat and potatoes。こんにゃくはkonnyaku gelと原作どおり。しかし、「金ダコのたこ焼き」は「Subwaveのバッファローチキンのサンドイッチ」に変更。銀ダコを知るはずもないから仕方ない。

・梨香の方言は南部訛り
で、出たー!英語の訛りといえばこれといっても過言ではない「y'all」を使うキャラ!日本語の方言をどう訳すのかといったらそりゃ南部訛りに落ち着くよね。

・エメラダの喋り方「です〜〜」は英語でも健在
エメラダの語尾を延ばす喋り方は「Reeeeeeally?」と英語でも健在。アルバートも「in a blink」を「inna blink」と書いて荒っぽい喋り方を英語で再現している。ただし、二人とも常にこういう話し方をするわけでなく、口調を変えないと誰のセリフかわからない場面だけ仕方なく使ってる感じ。


以上。
翻訳家の努力があちこちに見られる一作でした。

fairypot at 12:40│Comments(7)

この記事へのコメント

1. Posted by 名無し   2015年12月17日 21:54
文字が小さいよこのサイト
2. Posted by     2015年12月17日 23:23
おまいはどんなブラウザでも標準装備のズームも知らんのか
3. Posted by 横からマリコ   2015年12月18日 00:33
知ってるけど小せえよ
4. Posted by 名無し   2015年12月18日 08:20
フォントサイズなんか環境次第でいくらでも変わる。
自分の環境では別に普通の大きさだし、単にけちをつけているとしか思えん。
5. Posted by 名無しのILOVEJAPAN   2015年12月18日 20:46
無指定なら font-size:16px;
このサイトは font-size:12px;

モバイルを織り込んでるのかな?と思ったら
モバイルなら font-size:14px;

管理者がデスクトップPCのブラウザで閲覧してないのだろう
画像もズレてるし
6. Posted by 名無し   2015年12月19日 08:55
パソコンでみてるが、両サイドの空白がでかくて無駄に感じる

スマホ読者の方が多いんだろうか
7. Posted by 名無し   2015年12月19日 18:54
たまに海外の人が日本の作家について触れても、ミシマだとかカワバタだとかしか聞かなかった時代のおっさんからすると、日本の中堅ラノベが普通に英訳されて商売になっているこの時代は感慨深いものがある。
異文化でも通じる普遍性は翻訳ものでしか確認することができなかった。いまは「あ、日本のラノベも受け入れられるんだね」ってわかる。おおきな違いなんだよね。

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