April 09, 2007

東京学芸大学vs早稲田大学〜試合レポ

スターティングメンバーに鈴木修人の名前がない。前節の開幕戦で劇的な決勝FKを沈めた背番号7を欠いて、早稲田は東京学芸大と対戦した。


関東大学リーグ第2節
東京学芸大学vs早稲田大学
早稲田大学ア式蹴球部スタメン
GK1伊藤拓真
DF23藤森渉
DF4金守貴紀
DF5横山知伸
MF12松本征也
MF2塗師亮
MF17中川翔平
MF13松本怜
MF8山本脩斗
MF10兵藤慎剛
FW9渡邉千真


交代:
58分 17中川翔→31幸田
71分 12松本征→14首藤
89分 13松本怜→19前田



前節に続いてフリーパスで入場。会員証はしょぼいけどタダで入れるのはやっぱり大きい。




電光石火の一撃


鈴木がいないダブルボランチは塗師と松本征也の3年生コンビ。両翼には中川翔平と松本怜の2年生が名を連ねた。
学芸大のキックオフで始まった前半。相手が蹴りこんだボールを横山がおさえて中盤の山本へ。山本はルックアップするとすぐに左足で前線のスペースに柔らかいロビングを送る。走り込んだ渡邉はDFと競り合いながらボールをコントロールし、落ち着いてゴール右隅に流し込んだ。

呆気にとられるように不思議な空気が流れるスタンド。無理もない。キックオフのホイッスルから30秒とたっていない、電光石火の得点だった。
去年苦しめられたように、学芸大の持ち味は堅い守備。それだけに早い時間帯の先制点は非常に効果的だった。



拭えない不安分子と強靭な鎧を纏うヤマシュー


1点を失ったものの学芸大は昨年通りの早いプレスで早大に襲いかかる。高く保ったディフェンスラインにより試合はコンパクトなスペースで繰り広げられることに。早稲田は左の松本怜に積極的に振り、サイドからの突破で崩そうとするも松本怜の突破がことごとく相手の網に引っ掛かる。両手を広げる兵藤。その悪い流れは次第に守備陣にも伝染していく。
3バックの間を抜けようとするFWを捕まえきれない。ビルドアップがおぼつかない藤森の足元はたびたび学芸大に狙われた。クリアミスも目につくなどディフェンスラインの完成はまだまだ先のようだ。

その一方で攻撃は開幕戦より滑らかにボールが繋がった。横パスでかわすだけではなく渡邉の前に兵藤が飛び出していくことで怖さも身につけた早稲田。前半の中頃からはそれまで消えていた山本も前線に絡み始め、25分には塗師、中川、塗師、渡邉と綺麗につないだチャンスからヘディングでゴールを脅かす。
すると30分、左サイドでボールを受けると縦に突破。ライン際からクロスと見せかけて中に切れこみ、角度のない位置から左足で流し入れた。
激しいプレッシャーを受けつつも、そのDFを引きずりながら力で奪ったゴール。チェックを受けるとすぐ倒れていたかつてのひ弱なイメージは払拭された。バレンシアに参加して得たもの。山本にとってそれは決して小さくなかったはずだと確信できる、成長を示すゴールだった。



千真、お目覚め


2点のリードを奪った早大だが、攻撃の手綱は緩めない。
この日、鈴木不在の中盤で激しいプレスをかけ続けた松本征也から松本怜へと展開すると松本は中に高速ドリブルでえぐる。ふわりと中に折り返したボールを渡邉が鮮やかな胸トラップでコントロール。学芸大DFをワンタッチでかわしてネットを揺らした。
沸き立つ西ヶ丘。胸トラップのワンタッチに凝縮された渡邉のボールコントロールスキルを証明するには十分なファインゴールだった。

さらに渡邉にハットトリックのチャンスが訪れる。右からの低いクロスをクリアしようとしたDFが芝に足をとられ、ボールは中央にフリーで待つ渡邉へ。しかしシュートはゴールの遥か上、スタジアムの外へ消えていった。頭を抱えた背番号9。これにはベンチの大榎監督も大きなジェスチャーで落胆を示し、笑っていた。



軌道に乗ったチームづくり


鈴木のいない中盤だったが、決して見劣りはしない。松本征也が丁寧にスペースをつぶしていく一方で、塗師は前線まで飛び出して積極的にプレッシングを敢行する。塗師の高くとったポジショニングはこの試合における一つのポイントだった。敵陣深くでボールを回す学芸大DFに襲いかかりインターセプトを決めたプレーには得点にこそ至らなかったものの、大榎監督は納得の表情を浮かべていた。

「ヌリ、あんまり引きすぎないで高い位置から!」
後半に塗師のポジショニングについて指揮官がかけた言葉である。チームのコンセプトとして塗師の前線からのプレスが重要だということを如実に示すものと言えよう。


58分、中川翔平に代わってピッチに入ったのは1年生の幸田。新入生のデビューとしては一番乗りだ。首藤が入るまで右サイドを務め、以後はボランチをそつなくこなした。ポジショニングの修正を指摘される場面もあったが、スライディングでのクリア、中盤からのスピードにのったドリブル突破などデビュー戦としては十分過ぎる出来と言えるだろう。松本怜のようなスピードを生かした突破というわけではなく、柔らかいボールタッチでディフェンスの足に引っ掛からない場所へボールを運ぶタイプのドリブル。スピードにも乗っており、2列目、あるいは3列目から中央突破を狙えるドリブラーと言えば正しいだろうか。楽しみな1年生が入ってきた。



芽生えた自覚は


後半は学芸大も意地を見せて早稲田の左サイドを中心に反撃を試みる展開。相変わらず危うさの垣間みられるディフェンスラインの足元を狙うプレーが多くなる。
それでもシュートはGK伊藤がコースを読みきって確実にセーブ。昨年のインカレを経て確実に成長した姿を示した。


「いま流れ悪いよ!足動かそうよ!」
兵藤が声をあげる。昨年と大きく変わったところである。おとなしいという印象が強かった早大が声を出すチームに変貌していたことは私に少なからず驚きを与えた。

とは書いたものの、学芸大にそこまで押し込まれたわけではない。依然、ポゼッションは早大が圧倒していたし攻撃の形も十分作れていた。
前線の3人はポジションチェンジを繰り返してDFを撹乱。ゴールを決めて調子も上向きだったのか、特に渡邉の動きが良かった。引いてボールをもらう動きからゲームメイクまで質の高い動き。後半途中から山本が前線に張り出す形となったが、2シャドー、2トップ、3トップと自在にシステムを変化。個々の高いテクニックと連係を生かして多彩なバリエーションを生み出した。

課題をあげるとすれば、深いところまでえぐってのクロスが欲しかった。学芸大が高いラインを敷いていたためか、アーリー気味に早いタイミングでクロスをあげるシーンが多かったが、ゴールライン際まで縦に勝負するパターンを見てみたかったのもまた事実だ。


後半は得点こそ奪えなかったが、伊藤を中心に危なげなく反撃を凌ぎ勝点3をもぎとった。堅守の学芸大から3点取っての勝利は大きい。早い時間帯での先制点。次の試合でも鍵になってくることは間違いない。

昨年失敗したスタートダッシュ。次節の東海大にも勝利し、上げ潮の状態で昨季3戦3敗と苦杯を舐めた法政に挑みたい。


結果:
東京学芸大学0×3早稲田大学
(前半0×3)
得点:渡邉2、山本


fantasistalily at 09:03│Comments(0)TrackBack(1)MatchReport☆観戦レポート | UNIV.Soccer☆大学サッカー

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1.  【スズキ】鈴木修会長「研究開発費はそれだけでもだす」  [ 軽自動車ニュース&ブログ ]   May 01, 2007 20:46
スズキの鈴木修会長は27日の決算発表の席上、研究開発費については「技術屋の津田紘社長に、問答無用でどんどん使ってよいと指示している」と語った。好業績でキャッシュフローは潤沢なだけに、環境対応技術など将来技術への投資は青天井でもよいとの考えを示した。07年度の...

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Recent Comments