FANTASY GIRLS

特に内容も変わらずにTMFA女子サッカー世界の未来のお話しっす この世界の女子サッカーは熱いんだぜぇ(笑)



サファイアカップが開幕し、開幕戦の日本対アメリカは3-3でドロー。
開幕戦から非常に激しいゲーム展開であり、今後の試合にも期待が高まる。
2日目は全国各地で7試合が行われ、グループA、B、D、Hの各国が緒戦を戦った。




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スタジアムに甲高い笛の音が3度鳴り響いた。
この瞬間、サファイアカップ開幕戦である日本対アメリカの試合が終演を迎えた。
巨大なデジタルスクリーンに表示されているスコアは「3-3」。
日本のみならず、世界のほぼ全てのメディアが予想をしなかったこの結末。

ただ、試合を見つめた観客はこの結果を、この奮闘を笑顔と拍手で讃えていた。







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後半35分に松風かなえが放ったシュートはアメリカを戦慄させるには十分だった。
それまでのかなえは前線でのキープ力を生かしたポストプレーとその身長による空中戦に留まっており、密集地での反転からシュートというスタイルは一度も見せていなかったからだ。
かなえ、そして羽奈とアメリカにとって触ってはいけない爆弾となったふたり。
ますます殻に閉じこもるようにして守備的に振るアメリカ。
大会前の試合予想を完全に裏切る試合展開。
ここでアメリカは最後のカードを切る。
疲弊している両サイドバックをフレッシュな選手に代える。
この交代が示す通りアメリカは残り10分、亀のように甲羅に頭を突っ込んで凌ぎきる構えだ。






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「はうわっ」
新国立競技場観客席脇の通路の奥、少々小太りの男性が転がるように倒れ、持っていた一眼レフのカメラを取り落とした。
カチャリと床に転がったそのカメラを黒い革靴が踏みつぶした。
男性は青い顔をして顔を上げる。
小麦色の肌と茶色い長い髪、サングラスで黒いスーツを着た女性、アーカムは艶やかな唇を引き結んだ表情で男性を見下ろし、男性はその視線に耐えられずに下を向いた。


『あら、また盗撮?今日は多いよね』
アーカムの左耳に付けたイヤホンから声がする。
スタジアムのほぼ反対側にいる同僚、サーティの声だった。
試合の興奮につけ込んだ盗撮の被害は後を絶たず、アーカム達警備班はそういった事にも対応している。
すっかり怯えている男性の首根っこを掴んで防災センターに連行中のアーカム。
すると外の客席からまた大歓声が漏れ聞こえてくる。

「……頑張ってるようだな」
アーカムは小さな声でそう呟いた。



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日比野あすみはかなえと羽奈のやり取りを見据えていた。
SCMで一緒のチームであり、ユース時代から切磋琢磨してきた間柄であるが、あすみはかなえのことを殆ど知らない。
ユース時代に同じように失格者の烙印を押されながらも這い上がったという意味で、かなえを近しい人間と考えてはいる。

だから驚いた。
羽奈に見せているかなえの姿は、あすみが見たことの無い姿だから。






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新国立競技場地下選手控室、入り口のプレートには「アメリカ」の文字。
前半で退場となったケイシー・キングは拳を震わせながら後半開始3分の様子をテレビモニターで見据えていた。

確かにテクニックも素晴らしかった。
しかしそれだけではない。
こちらが交代した直後であり、連携を確認する前に仕掛けた。
ふたりの距離感が掴めていないこの時間帯を狙って一気に抜いた。

あの素直で怖いドリブラーとは違う。狡猾な鷹のような選手だ。


だから激しく後悔した。
あのピッチに自分が居られないことに。




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