2013年10月20日(日)、茨城県北浦にて2013 F.B.I. FLOATERMASTERSトーナメントの最終戦となる第6戦が開催されました。
最終戦を迎え、今季フローターマスターの候補は長谷川氏、藤井氏、神戸氏の3選手。

ポイント数の状況から、長谷川氏と藤井氏の一騎撃ちという状況でしたが、それよりも大きな問題が迫っていました。

大会数日前、史上最大クラスと言われる台風26号が関東圏を通過。
その影響で霞ケ浦の水位は最大で2m弱上昇し、その後、日に日に減水したものの、大会当日には『平水時+60cm』というデータが公開されていました。


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+60cmの水位。護岸が水に浸っている。








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空の様子。くもり。
荒れそうな気配はあまり感じられない。



















今大会のエントリー人数は30名。オール艇が24艇、ノンオール艇が6艇のエントリー。北は盛岡。南は名古屋からと遠方からのエントリー。

大会当日の朝、天候は曇り。
湖にはまだ台風の影響が残り、水質は強い濁りが入ったカフェオレ色。
強い風が残っているものの現地観測では風速5m。


プラクティスの段階では「北浦絶好調!」の声も上がり、サイズは600g程度と伸び悩みながらも、
多くの選手が好感触をつかんでいる模様。

天候さえ安定すればリミットメイクが続出し、僅差のウエイト戦となることも予想され、
このエリアでは数少ないキロフィッシュを混ぜることが勝負を分けるだろうとの予想がなされていました。


しかし残る問題は、天候。

前日、幹部により大会中止を含む、スタートエリア変更などの協議がされたものの、当日朝の様子ではずいぶんと穏やか。各社の天気予報ではいずれも風は徐々に収まるとの予報から通常通りの開催されました。

しかし、このあとFBI史上稀にみる悪天候になるとは。。。





以下、ここからの文章は大会の臨場感を感じていただくため、文章を書いている本人を三人称として扱い、「です・ます」調から変更することご了承ください。





~朝の様子~

朝のミーティング
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トーナメントディレクターの神戸氏から
大会の注意事項が説明される。















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長谷川氏と松村氏







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ビッグフローターが良く似合う角田氏。




















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盛岡から参戦の木幡氏。























~AM6:30 ノンオール艇のスタート~

この時点では湖面は比較的まだ穏やか
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田村氏(手前)と細貝氏(奥)








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杭を狙う浅沼氏








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~AM7:00 オール艇のスタート準備~

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今期、大活躍を見せ
ルーキーオブザイヤーを獲得した岡本氏









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タフコンディションにめっぽう強い内藤氏





















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クリークカンパニーの個性的な艇に乗る高久氏








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淡水魚に造詣深い飯野氏








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久しぶりの参戦 有本氏




















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トータルコーディネートが水辺に映える
赤がイメージカラーの飯塚氏









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現在、ポイントリーダー
現在「FBI最強」を誇る長谷川氏








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元祖ビッグフィッシュキラー
秋の霞ケ浦ではこの人あり。
保坂氏








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秋田から仙台に引っ越し、
トーナメントに帰ってきた川端氏
こういううれしい再会が多いのもFBI。


















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初参加の新井氏。
暗い天気のなか(?)
明るい空気を作ってくれた











AM7:30 オール艇のスタート
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スタート後、約30分。そよそよと柔らかな雨が降り始める。


その10分後、あきらかに大きな水玉となって激しい雨に変わる。


さらにその10分後、北風が吹き荒れ始め、風表では水面で留まることも困難に。



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写真では分かりにくいが横殴りの激しい雨





遠目で見てわかるようにスタート方面に引き返す選手。近くの風裏に向かう選手が目につきはじめる。


多くの選手が天候の回復を信じ、風裏に避難するものの天候はますます悪化。
強風に強いノンオール艇や、小型のポンツーン艇以外は、その場にステイしての釣りは困難になる。





10:00頃 対岸に渡った選手は、スタートエリアに戻れない状況に。多くの選手が近くの岸に避難。
※霞ケ浦においては、フローターは岸にさえ寄ればどこからでも陸上に避難することができる。



11:00頃 本部にヘルプ要請の電話あり、運営幹部に連絡。
すでにスタートエリアから上がり、岸で避難している選手が湖岸を周り、陸に上がっている選手を車で回収に向かう。

後で知ったことだが、この時点での風速は14m(台風並み)。


13:30 釣りを続けていた4選手がスタートエリア付近に戻るが、スタートエリアで勝負は続く。
※彼らにとっては船を安全にコントロールできる範囲の風で、釣りを続けられる状況であることを付け加えておく。


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スタートエリア付近で釣りを続ける選手





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帰着時間に戻る長谷川氏


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藤井氏


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内藤氏





14:30 ウェイイン
大会本部は、無事、全員の帰着を確認した。


釣りを断念し、近くの岸に安全に避難した選手。
湖を周り避難した選手を回収に走った方々。
それぞれ的確な判断を行った選手たちにこの場を借りて深く感謝申し上げたい。




さて、結果だが、今大会は天候の悪化により中止・再試合・・・ではない。

全員がノーフィッシュだろうと各選手が予想していたものの、3選手が魚をキャッチした模様。
その3選手の中にはフローターマスター候補の長谷川氏と藤井氏が含まれており、それぞれが一本ずつキープしている。
さらには、3人目の刺客、内藤氏がここに割って入っている。
彼は2005年のクラシック覇者であり、これまで超タフコンディション時の霞ケ浦戦を2回制した曲者である。



これでフローターマスターの行方は最後の最後までわからなくなった。
年間を通して誰よりも真剣にトーナメントに取り組み、入念なプラクティスを重ね努力してきた二人。
今年数多くの魚を持ち込んだこの二人にとって、今日の僅かこの一本のウエイト差だけが、全国を駆け巡った長いトーナメントトレイルの明暗を分けることになる。

ここまで来ると、知識、技術、体力、戦略・・・そういうものは関係ない。
ましてや史上最悪とも言える悪天候の中で魚をキャッチしていた時点で、何らか別の力が作用していたと言っても過言ではない。
まさに勝利の女神が微笑む方に栄光が転がり込むことになる。




これこそがトーナメント!

普段釣っているブラックバス一匹。
トーナメントともなるとキャッチする難易度は普段と比べものにならないほど格段に上がり、一匹の重みは天と地の差を生む。
大会に出なければ、そのリアルは感じ取れないだろう。






さて、前置きが長くなったが、まずは内藤選手が計測。
ライブウェルで暴れる魚は660g。
この時、北浦のアベレージが600g弱と言われていた中ではまずまずのウェイトだ。
風の影響が少ないワンド裏に入りドライブクローの5gテキサスリグ。
このほかにもスピナーベイトでグッドフィッシュを掛けるなど、ミスさえなければナイスリミットが揃っていた。

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続いて長谷川氏。 ライブウェルの中を強くかき回し、大きな魚が暴れているという演出で会場は盛り上がる。
しかしウェイトは伸びず結果は520g。
狙ったのはスタートエリアから4kmほど風上に巴川河口付近のアシ。
ルアーはゲーリー4'シュリンプのテキサスリグ。

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最後に藤井氏。
もったいぶりながらライブウェルから抜き上げた魚は1020g。
この時点で長谷川氏との一騎撃ちを制した藤井氏に軍配が上がり、今大会の優勝と2013年のフローターマスターが決定した。

狙ったのは風裏となるドックの外壁。ルアーはバークレー3’パワーホグのダウンショットリグ。

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この日の藤井氏には隠れたエピソードがある。
この日、勝負を決める魚をキャッチした竿が大会終盤に折れてしまった。
この竿は彼が長い時間を掛けて開発に携わり、深い愛情を注いだベイトフィネスロッド CristXross「Lady Luck」のプロトタイプ一号機。
使い手が愛着を重ね、一生使い続けられるようにという思いを込めて一切の手抜きなしで仕上げた一本であった。
ネーミング『Lady Luck(幸運の女神)』に込められた意味が、まさに今日起こった出来事だった。

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当日、使った竿 CristXross「Lady Luck」(折れた後)


今年は特に鬼気迫る思いもあり、大会運営を幹部に委託し、勝負に全力を注いできた藤井氏。
共に一年間闘い続けてきた幸運の女神は、満身創痍の藤井氏に大きな『Luck』を残して燃え尽きた。




<表彰式>
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DSC_0485 (2560x1626) (1280x813)参加賞など









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今大会、荒れた湖に終了時間まで浮いていた4選手のうちに上位3選手が入っており、
技術やパターンはさておき、今回の勝負を分けたのは『魚への執念』。
これら3選手は、この強風をある程度視野に入れたプラクティスを行っており、
朝一、ある程度穏やかな時間から風上に大きく移動。
3選手ともまずは東に大きく迂回し、風裏となる護岸と平行に北に向かった。

バスを釣るための能力に加えて、自身の体力や漕艇力なども戦略に加わるフロータートーナメント。
この醍醐味は他にはない。





<成績表>
優勝  藤井将之 1020g/1本
2位  内藤臣  660g/1本
3位  長谷川和雄 520g/1本

ビッグフィッシュ賞:藤井将之 1020g
参加者30名(初参加1名)、ウェイイン3名




<2013年フローターマスター確定>


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今大会の優勝は自身17度目(歴代1位)。
大会3連勝はFBI史上初。

この大会で2013年度フローターマスターを獲得した。







<集合写真>
全体集合写真がボケてしまいました。スミマセン。。。

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<2013年総合ランキング>
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<大会動画>




以上で、今年一年のFBIフローターマスターズトーナメントのレギュラーシーズンを終了いたします。
選手の皆様には今年一年、大きな事故もなく無事大会が開催ができたことを心から感謝しております。
また協賛いただきました各社と個人協賛をいただいた方々にこの場を借りてお礼申し上げます。



次回は今年最後のイベント。
今年一年活躍した招待選手のみで行われるフローターマスターズクラシックです。
開催日は11/3(日)、場所は千葉県某所にて開催されます。
招待される選手の皆様には詳細をあらためてご連絡いたします。
FBIの2大タイトルとなる今年最後のイベントを皆で楽しみましょう。





Report:M.Fujii
Photo:M.Fujii,Y.Tamura,N.Asanuma
Movie:Y.Furuse