何のためにボールを触るのか、何のためにボールコントロール練習やボールコントロールトレーニングがあるのか？

すべては、試合でボールを持てるようになるため。

日本人に欠けている感覚に「ボールを持てる」がある。

サッカーを蹴球と書くように「蹴る」ことばかり。

もちろん、サッカーは最後は蹴らなければならないが、蹴るまでに自身がボールを持てていなければ、自分のサッカーではない。

ボールを自分のものにして、自分でボールを持てるから、自分のサッカーが成立する。

自分がボールを持てないサッカーは、サッカーではない。

サッカーは誰でも出来るが、誰もが自身のサッカーでサッカーが出来るわけではない。

自分より相手が上なら自分のサッカーなど、出来るわけがない。

だから、自分が上手くなるために、自分がボールを持てるようになるために、日々の練習、向上が一番大事。

ボールを持てるとは、日本で言われているドリブルではない。

ボールを持てる選手は、11対11の中で、誰のものでもないボールを自分のものにして、自分でボールを持てて、自分で判断できる技術がある。

それは、ファーストタッチの前から決まっている。

球際の強さは、ボールを持てる技術。

球際で、ボールを持てる技術がある選手は、そのボールを自分のものに出来る技術があるということ。

ファーストタッチとは、そういうこと。

それが出来ない技術の時点で、ボールを持てる技術はない。

ワンタッチの重要性とは、そういうことだから。


ドリブルなんとかみたいなことをやっている時点で、サッカーは上手くならない。

それらを指導している人間に、プロ選手は一人もいない。

もし、そういう指導をしているプロがいたら、ただの金儲けであり、サッカーは上手くならない。

ボールを持てる技術の本質は、安易なドリブルでも、フェイントでも、一対一の練習でもない。

ボールコントロール技術は、当然ながら最低限の技術であって、そこから繋がるものでなければならない。