IMG_0073
先週取材をさせていただいた「パステルイタリアーナ」新宿ミロード店、田村店長の原稿を書き上げましたので、ちょっといい話を紹介します。

売上は1500万円とパステルナンバー1で、前年対比も110%と好調です。リニュアルをしたことや、ドリンクバーを増設したこと、2時間制も大きな要因ですが、田村店長の人柄が分かる下記のエピソードも大きいと思います。
原稿を少し紹介します。
IMG_0066
●うれしいメール
「田村店長がまだ店長ではなかった頃の話。田村社員の元気な挨拶やお見送りに対し、居酒屋っぽいとの声はあったものの、ほとんどのお客様からは好感を持っていただいた。
あるとき、そんな田村店長の姿を見た女性客からの長文メールが本社に届いた。

その女性は一緒に来店した彼と、別れ話でケンカになったという。険悪な空気に包まれた二人。だがやがて、元気いっぱいに『いらっしゃいませ!』『ありがとうございました!』を繰り返す田村社員の大きな声とさわやかな笑顔が、二人の目と耳に飛び込んできた。ケンカの真っ最中だったのに、二人して思わず笑ってしまったそうだ。
IMG_0076 
『なんて明るくていい笑顔だろう。お客様のために一生懸命やっているんだ』と思った瞬間、ハッと我に返って『私たち、これでいいの?』と自問した。つまらないことで争っていることが、急にバカバカしく思えてきたという。
「あなたの姿を見て元気をもらい、仲直りしました。そしてこのたび結婚することになりました。本当にありがとうございました」と、メールは締めくくられていた。
 
飲食店は何と素晴らしい空間なのだろう。元気な声や明るい笑顔一つで、人を幸せにできる場所なのだ。
P022557788_480[1]
●涙の卒業式
3月になると、複数名のアルバイトが卒業を迎える。田村店長は彼らのために毎年卒業式(卒業証書授与式)を行う。卒業証書の文面には、店のために4年間頑張ってくれたことに対する店長からの感謝の言葉と、忘れられない思い出がいっぱい詰まっている。

また卒業生も、店長にほめられたことや言い争ったこと、お客様に喜ばれたことやバイト仲間との楽しい思い出など、4年間の出来事を振り返りつつ、一人ひとり自分の言葉で全身全霊を込めて語る。最後までやり遂げた達成感、店長への感謝の気持ち、仲間やチームワークの大切さを教わったと語りながら号泣する卒業生たちの姿を見ると、我慢できずに店長も号泣してしまう。
IMG_0077
『店長は、スタッフが直面するさまざまなシーンをはじめ、人生の節目や門出にも立ち会います。良い影響を与えたいですね』と、田村店長。私たちは、若者を育てるという大切な役割をも担っているのだ。」

飲食店は全国で75万店、そこでアルバイトをする学生は数百万人。
日本の若者に社会に出る登竜門として、礼儀・礼節やチームワークの大切さ、ホスピタリティ、人の優しさ(人間力)を教えることができるのは、飲食店の店長ですね。
店長には、日本の若者を変える使命もあるのです。