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「月刊食堂」に目を通していたら、松坂健さんのコラムが良かったので紹介します。
人生の「男時」と「女時」

ジャパネットたかたの、高田社長の社員教育の原点は「ライバルは過去の自分」という一点だ。
昨日よりも今日、今日よりも明日、少しでも進歩し「自分史上の最高を目指せばよい」と社員に説いてきた。
だから、ジャパネットたかたは売上げ目標を立てず、ただ前年をクリアすることのみに全力を傾注することが流儀だった。

もちろん、経営環境は千変万化するからうまくいかない時もある。しかし、そういう時でも慌てず、今やれることを誠実に実行し、それがダメなら別の手立てを考える。そうシンプルに考えるべきだというのである。これを世阿弥の言葉に換えると次のようになる。
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「時の間にも、男時・女時とてあるべし」「当流に万能の一徳の一句あり。初心忘るべからず」
世阿弥は自分たちの取り囲む時代環境のことを「時分(じぶん)」と名づけ、人生に勢いのある時を「男時」とし、逆に勢いが欠けて他人に隆盛が移っている時を「女時」とした。

時分を左右することは人智では成し得ないため、そうした時も目の前の課題を一生懸命こなすことが大事だと説く。気をつけるべきは時分には花の時があることだ。それを真実の花と考えたくなるが、そう思うことこそが真実の話になお遠ざかることになるということ。
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どういうことか?世阿弥はこれを「時分の花に迷いて、やがて花を失するを知らず」と表現する。時分の花とは経営者にとっての成功体験ということだろう。ではどうすればよいか?
世阿弥は万能一徳の一句ありとする。それが「初心忘るべからず」という。
世阿弥が言う「初心」とは芸における未熟さのこと。「初心忘るべからず」とは、「芸の未熟さを思い出し、精進せよ」という意味。
飲食チェーンの経営者も過去の成功体験が忘れられず、衰退していった企業があります。
「初心忘るべからず」とは、変化・改善の連続ということでしょう!