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日本講演新聞に「一生幸せになれる秘訣とは!」が掲載されていました。
私も「幸せ」について考えることがあります。コロナ禍で色々と、思うようにいかない時もありますが、いつも「今ある幸せ」を感じています。共感することが多かったので紹介します。

ダライ・ラマとの対話〜一生幸せになれる秘訣を学んだ
筑波大学名誉教授(故人) 村上和雄

私は生命科学の現場で長年遺伝子の研究に携わってきて、ある時、「遺伝子暗号を解読するのはすごいけど、暗号を書いた人はもっとすごい」と気づきました。

でも「神様」とか「仏様」というといかがわしく思われるので、私はその存在を「サムシング・グレート」と呼ぶことにしました。そして「私はそのメッセンジャーになろう」と考えるようになりました。

仏教もキリスト教も素晴らしいことを説いていますが、いまだに戦争はなくなっていません。ですからこれからは科学者も「サムシング・グレート」のメッセージを説く必要があると思うのです。
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ある時、チベット仏教のダライ・ラマ法王にお会いする機会に恵まれました。この方は科学にも興味を持ち、科学者との対話も行っています。
非常に明るい方で、威張ってもいませんでした。「サムシング・グレート」に比べたらみんな遺伝子的には「同じ」ですから威張る必要はないわけです。

私はダライ・ラマ法王に聞きました。「いつが一番幸せですか?」と。
彼はすぐに「今この瞬間です」と答えました。するとそこにいた科学者たちがみんな拍手をしました。「自分たち科学者と対話をしている今こそが幸せな時間なんだ」と喜んだわけです。
でも、それはちょっと甘かった。彼はいつでも「今が一番幸せ」なんです。

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それはつまり、彼の幸せには条件がついていないということなんです。だからそれはずっと続いて、結局「一生幸せ」ということになるわけです。
すなわち一生幸せになれる秘訣は「『今が幸せ』と感じられる心を持っていること」なんですね。

私たちは、調子がいい時は「あ〜、幸せ」と思えますが、調子が悪くなるとすぐに「自分はなんて不幸せなんだろう」と、幸せを見失ってしまいますよね。
じゃあ、どうしてダライ・ラマ法王はいつでも「今が幸せ」と思えるのか。それは、たとえ病気にかかろうがどうあろうが、「これもサムシング・グレートが自分をもっと素晴らしい人間にしてくれるための試練だ」と考えられるからです。

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でも、これがなかなか難しいわけです。一人ひとり人類のすべてがこの境地に至ることができれば、戦争はきっと起こらないだろうと思います。

最後に、ダライ・ラマ法王は「すべての人の中に仏心がある。どんな心にも仏心がある」と語りました。すべての人は「サムシング・グレート」の子どもです。だから特定の人だけをひいきするわけがない。みんな幸せになってほしいと思っているはずです。

だから「人の幸せに役立つことで自分自身も幸せになる」ということがヒトの遺伝子には書きこまれているわけです。遺伝子には眠っているものがまだたくさんあります。それは一人ひとりにすごい可能性が眠っているということです。

その「可能性の花」をこれからいかに咲かせていくか。それはやはり自分の心の仏心と対話し、遺伝子を書いた「サムシング・グレート」のメッセージに耳を傾けるところから始まると思います。私は科学者としてそう考えています。