2008年08月

2008年08月30日

脱・ひとりよがり

a8da2bef.jpg昨日は、稲城市要保護児童対策地域協議会代表者会議なるものに出席してきました。

長ったらしい名称ですが、要するに、虐待が疑われる児童に対し、地域でどうサポートしていくかという内容です。
こういった地域の活動って、とても大切なんですよね。
昨日も改めて地域活動の重要さを実感しました。


ところで、その会議に出席するため、またまた午後の診療は4時からに。
その間、診療はストップしていますから、スタッフにはその時間を利用して診療室のレベルアップ&ランクアップを図ってもらっています。

昨日は、先日完成した保険診療と自費診療の内容についてのパンフレットについて、患者さんにお渡ししたときにでそうな疑問・質問についてまとめてもらいました。

すると。

でるわでるわで、ビックリ。

一人20個は考えてと言っておいたのですが、どうもそんなものでは済みそうにありません。

私としては、かなりの出来のものと思っていたのですが、ひとりよがりだったんですね〜。

スタッフからでさえそれだけ出てくるということは、知識の少ない患者さんにとっては訳がわからないと言われても仕方がないものかもしれません。

歯医者のひとりよがりには気をつけているつもりでしたが、「つもり」で終わっていたようです。

早速、次回のミーティングで改善です。

fdo964 at 08:19|PermalinkComments(0)雑感 

2008年08月29日

コワい

f1df78d9.jpgこの時間、雨とカミナリがスゴいですね。

なんだかカミナリの音でゆっくり寝てもいられません。
こんな時に、パソコンなんか点けても良いのかちょっと心配なくらいです。


そして、心配なのが診療中にカミナリが落ちやしないかということ。
先日も、カミナリの影響でユニットのヒューズが飛び、診療に支障をきたしましたが、もし、モロに来たらパソコンに入っているデータも心配です。


以前、落雷の多い地域で開業している友人に聴いたところ、落雷しそうな感じが経験で解るらしく、あぶないと感じたらパソコンの電源を落としてコンセントを抜くそうです。

う〜ん、そんなこと言うのは簡単ですが、あっという間に診療が滞ってしまいそうで、考えるだに恐ろしい。

幼いころは、稲光やカミナリの音そのものがコワかったのですが、今は違う意味でコワい。
早くおさまって欲しいものです。

fdo964 at 04:02|PermalinkComments(0)雑感 

2008年08月28日

ムーシールド

d2edecfe.jpg子どもさんの歯並び相談は、毎日のように受けますが、ほとんどの場合「矯正した方が良いのでしょうか?」という質問。

HPにも掲載していますが、私の基本スタンスは「歯並びの悪さは病気ではない」なので、矯正した方が良いという言い方は基本的にしません。

ただし、例外が一つだけあります。
それは、乳歯列の反対咬合(いわゆる受け口です)。

以前は、永久歯に生え変わる時に経過をみながら矯正というパターンでしたが、ある方法を知ってから、乳歯列の段階からやったほうがベターという考えに変わりました。

それはムーシールドという装置を使う方法(写真のモノです)。

反対咬合は、おおまかに言って3つのパターンがあります。

1、上顎、下顎ともに正常成長だが、歯の生えている向きによって反対咬合になっている。
2、上顎の成長が遅いため、相対的に下顎よりも小さくなっているために反対咬合になっている。
3、上顎の成長は正常だが、下顎の成長が著しいため、反対咬合になっている。

それぞれに、適した治療方法がありますが、比較的矯正だけでは解決しにくいのが3のパターン。
場合によっては手術という方法を採らざる得なくなります。

実は、上顎と下顎の成長の時期は異なるので、乳歯列の反対咬合をそのままにしてくと下顎がどんどん成長して大きくなってしまう恐れがあります。

乳歯列の段階から針金を入れるのは、かなり大変ですし、床矯正といわれるやり方もちょっと面倒なところがあります。

ところが、この「ムーシールド」は、就寝時にお口に入れるだけ。
舌のクセを改善することによって、反対咬合を治すという発想なんですが、これがかなり効果的。

うちでは2年程前より始めたのですが、私自身最初は半信半疑でした。
「こんなもので・・・・?」というのが正直なところ。

しかし、次々と治っていく子どもさん続出です(一人だけ、効果に物足りないお子さんがいますが)。

今後、その効果が永久歯にどう影響するかがよりハッキリしてくると思いますが、少なくとも乳歯列で反対咬合を治しておけば、下顎の過成長を押さえるられることはできるでしょう。

そうなれば、上記の3のパターンに陥る可能性はかなり軽減できるはず。

ですから今のところ、この方法だけ「した方が良い」という言い方でお答えしています。

fdo964 at 02:44|PermalinkComments(0)小児歯科 

2008年08月27日

どれだけ経験しようとも

44849474.jpg一昨日のブログに臨床経験22年と書きましたが、これだけ経験があっても、未だに初めての経験をします。
しかも、ここのところ、それが頻発。

先日来院した4歳の男の子。

下の一番奥(通称E)の歯だけにムシ歯がポツンとあります。
通常、ここにムシ歯が出来ている子は、その他にもできやすい場所があるのですが、なぜかここだけ。
しかも、ハミガキはすごくきれいにできています。

そして、その小さな穴の周囲のエナメル質を削ると、ムシ歯が中でフラスコの底のように広がっています。
これは予想通りだったのですが、スプーンエキスカベータという、文字通りスプーンのような形態の器具でムシ歯を一掬いしたところ、いきなり出血!
なんと、歯髄(歯の神経ですね)まで達していたんです。しかも、一番小さなサイズのエキスカでたった一掬いしか取っていない程度なのに。

ちなみに、事前に何の症状もありません。

また、なぜか永久歯が生えて来ず、乳歯がずっとそのままという人(高校生です)。
レントゲンを撮ると、ちゃんと永久歯はあります。
しかも、別に変な向きでもなんでもありません。向きが悪くて生えて来ないということは良くありますが、別にレントゲン上では普通。なぜ、生えてこないの?

10万人に一人の確率でしか発症しないという珍しい症例の経験もしている私ですが、それでも毎日のように
小さな「初めて」経験があります。

ですから、毎日毎日慢心するヒマなどありゃしません。

fdo964 at 08:43|PermalinkComments(0)雑感 

2008年08月26日

地域医療とは?

4a0ad84e.jpg昨日は、診療後に歯科医師会の会議でした。

と、いっても一部の有志が集まっての話し合い。

歯科医師会の大切な役割の一つに、市の健康課の事業に協力することが挙げられます。

特に代表的なのは、1歳6ヶ月児健診/3歳児健診/幼児健診/妊婦健診といった健診事業(もちろん、他にもいろいろありますが)。
その中でも、1歳6ヶ月児健診や3歳児健診は、毎年各自治体の統計もでる、地域差が分かりやすいものです。

残念ながら稲城市は、平成19年のデータでは、都下26市の中でも、下から数えた方が早いという高い有病者率。
救いは1歳6ヶ月健診時では23位なのが、3歳児健診時には19位ということでしょうか。

健診は最初に行うのが1歳6ヶ月児健診ですから、そこでピックアップされた有病者(簡単に言えば、ムシ歯がある子)に対しての働きかけで多少なりともムシ歯は減っているのでは?と順位からだけでは思ってしまいます。

もちろん、受診率や健診の見方の差異がありますから一様に比較はできませんが、そうは言っても一位との差は歴然。

そこで、この順位をなんとか来年、再来年と上げていけないものか?
また、どうすれば上げられるのか?

そんな話合いでした。

自分の医院に来院してくれる患者さんのことだけでなく、地域全体を良くしていきたい。
そして、その為にはどういう取り組みが大切なのか?

市の衛生士さんも交えての真剣討議。

開業時の挨拶文などで、地域医療に貢献したいなどと書いてあるのを良く見ますが、もっとも目にみえる形での地域貢献は、沢山の方々に働きかけて有病者率を下げる事。

3年後の目標に向かって新たなスタートです。



fdo964 at 00:36|PermalinkComments(0)歯科医師会 

2008年08月25日

チャレンジャー

dc97cc74.jpg昨日の日曜日は、2008横浜市長杯インターナショナルカクテルコンペティションに行って来ました。

毎年招待状を頂いているのですが、今年はなんと、私の最も敬愛するバーのマスターが出場するということで、なぜか私も妙に気合が入り、開始1時間も前に会場に到着。

カクテルコンペは、やはり若手と言われる方々の出場が多く、件のマスターの年齢の方(と言っても、私と同じ年なんですが)はごくごく少数。

私の身に置き換えてみれば、症例発表を知らない人たちの前でやり、評価を仰ぐということでしょうか?
すでに臨床経験22年という中堅どころとしては、妙なプライドが邪魔をして、そんな場に自分を置こうなんて勇気はありません。

他人に評価されることで自分の自信が崩れることを恐れていてはいけないことは、百も承知ですが、追い込まれるような事情が発生したのならばともかく、自分から進んでそんな行動を起こそうなんて気には、私の場合とてもなれません。

しかし、彼は傍から見る限り特に気負った風もなく、見事な技を披露していました。

残念ながら入賞とはなりませんでしたが、それもサラッと受け流す淡々とした姿勢に感銘を受けました。

う〜ん、素晴らしい!

私もこの精神を見習いたい。

あいにくのお天気でしたが、実に清々しい一日でした。

院内勉強会

ec94a1be.jpg今年は、お盆休みもとらず診療していますが、スタッフは交代で休みをとっています。

そのため、今月は全員が一同に会するという時間がほとんどありません。
しかし、今日は、ひさしぶりのほぼ全員集合日。

そして、恒例の歯科衛生士の院内勉強会の日です。

毎週一回、課題図書について読んできてもらい、それについてうちでは実地にどう生かすべきかという解説をしています。
私が解説することにより、知識をどう臨床に生かして欲しいか私自身の考え方も理解してもらえるようなので、密かに一石二鳥の方法かも?と思っています(笑)

課題図書については、私自身が実際に講演を受けたことはないのですが、山本浩正先生の著書が読みやすく、また内容にも共感できることが多いので、2冊続けて使っています。

私自身、勤務医のころなどに抄読会などで様々な文献に触れましたが、その内容をどう臨床に生かすかについては、なかなか難しいと感じていました。
知識として知ってはいても、目の前の患者さんにどう応用するかはその知識がどこまでお腹まで落とし込めているかで決まるもの。

また、繰り返し覚えこむようにしないと、いつのまにか忘れていたり勘違いしていることもあります。

そういった意味では、こういう勉強会はエンドレス。
私のパワーがなくならない限り、続けていきます。

2008年08月24日

「で」ではなく「が」のために 2

762cd886.jpgちょっと大げさかもしれませんが、私は、どんな時代に、どこに生まれたかということを意識することがよく
あります。

医療の世界でいえば、国民皆保険が定着し、医療=保険診療という意識の時代に、そういった制度を実現させた日本という国に生まれ育ったわけです。

前回のお話で言えば、訴訟の多い、さらに保険制度が日本ほど整っていない米国という国に生まれれば、日本では考えられない治療を受けなければならない(もしくは受けることすらできない)可能性もあるわけです。

どちらが良いとは言い切れませんが、折角保険制度があり、保険外診療でも様々な選択肢を選べる現代の日本で生活しているわけですから、それを生かさない手はありません。

しかし、保険と自費の違いやその内容に関しては、なかなか一般の方には分かりにくいと思います。

そこで、一目で分かる診療内容の違いリーフレットを作成中!
まもなく完成です。

スタッフの一人がとっても頑張ってくれました。

〜で、という表現は、妥協の響きだけでなく、良く分からないから任せるという消極的な響きもあると感じており、それをなんとかしたいと常々感じていました。

今までも、様々なリーフレットを作ってきましたが、どうも「おススメ」している感が拭えませんでした。
しかし、ススメられた患者さんの心理を考えると、ちょっと複雑。

私としては、単純に知っていただいた上でチョイスしてもらいたいという気持ちなのです。

数ある選択肢の中から、ご自分の意思で選択できるような情報提供がなんとかできないものか?
そして、その選択の手助けとしてのみのリーフレットができないものかと試行錯誤してきました。
今回のリーフレットがその手助けになればうれしいのですが・・・。


fdo964 at 06:20|PermalinkComments(2)診療姿勢 

季節の変わり目

f2062771.jpg一昨日から、関東地域は急に涼しくなりましたね。

いつも不思議に思うのですが、夏だけは涼しくなると「夏が終わった」と感じます。

冬から暖かくなってくると「春が来た」。
春から暑くなると「夏が来た」。
秋から寒くなると「冬が来た」。

冬が終わった、春が終わったという感じはありません。

しかし、一昨日からの気温の変化はちょっと急ですね。
こんな時は、またまた体調不良になりやすいですから、お気をつけください。

2008年08月23日

いよいよ・・・・

先程、ネットで見つけた、気になるニュースです。

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健保組合解散 限界超えた社会保障費の削減

2008年8月23日(土)1時52分配信 読売新聞

 社会保障費の削減路線の無理が、いたるところで生じている。大企業が自前の健康保険組合を解散する動きもそうだ。

 物流大手「セイノーホールディングス」のグループ企業31社でつくる「西濃運輸健康保険組合」が解散し、加入者は、主に中小企業従業員向けの政府管掌健保に移ることになった。

 母体企業の経営事情とは関係なく健保組合が解散するのは、極めて異例だ。政管健保の方が、企業も加入者も保険料負担が軽くなるというのが、その理由である。

 背景にあるのは、新しい高齢者医療制度が始まったことに伴う負担増だ。

 高齢者医療の制度改革は、75歳以上の「後期高齢者」に関するものだけでなく、65〜74歳の「前期高齢者」についても実施された。方式は異なるが、いずれも、現役世代が加入する健保組合が費用の一部を負担し合う。

 後期高齢者に対する支援は、昨年度までの老人保健制度でもあった。しかし前期高齢者医療への負担は新しく加わった。

 西濃運輸健保の場合、現行の保険料率は8・1%だが、高齢者医療に関する負担増により、10%以上に引き上げねば運営できない。政管健保に移れば保険料は一律の8・2%で済む。

 無論、西濃運輸健保だけの問題ではない。今年度は約1500ある健保組合の9割が赤字となる見通しだ。政管健保を上回る水準に保険料を上げざるを得ない健保組合は、解散を検討するだろう。

 政管健保への移行が続けば、国が政管健保に出している年間約8000億円の負担金も膨らむ。

 「健保解散」現象の根本的な原因は、国の社会保障費削減路線にある。市町村が運営し、高齢者の大半が加入していた国民健康保険の財政破綻(はたん)を回避するのが制度改革の眼目だが、同時に公費は抑制するというのだから、ツケは健保組合に回る。

 高齢者の保険料負担と同様に、健保組合の負担も限界である。

 政府は社会保障費を毎年2200億円抑制する路線を維持するために、政管健保への国庫負担金のうち750億円を健保組合に肩代わりさせる法案も国会に提出している。多くの健保組合は、耐えられないのではないか。

 もはや、社会保障費の削減路線とは明確に決別すべきである。

 消費税を社会保障目的税として税率を引き上げ、超少子高齢社会に必要な財源を確保しなければならない。


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いよいよ来たか、というところでしょうか?

これからの政府の対応には、要注意ですね。