ふじもと歯科診療室BLOG

東京都稲城市の歯科医師の日記 

2010年01月

光陰矢の如し、と言いますが

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先日、うちで入れた保険の前歯の色が変わってきたので、キレイにやり変えたいという患者さんがいらっしゃいました。

いわゆる「差し歯」で、表面の樹脂の変色。

「何時やったんでしたっけね〜?」と言いながらカルテをみると、11年前。
患者さんに、11年経ってますとお話すると「え〜?!そんなに?」

私自身も、なんだかついこの間という感じすらしていたのですが、最近こういう会話になることが増えてきました。

開業したときに、ある先輩に「10年なんて、アッと言う間だぜ」と言われたことを思い出します。

そういえば、私の父親の前歯も私が治して23年。
それも、腕に自信がなかったので、保険で(^^;。

多少変色はしていますが、本人は全然気にしていないよう。


そうかと思えば、何度も何度もやり直している患者さんもあり、その回数を数えるのも恐ろしいほど。

いつのまにか、こんなにたっていたんだ、という出来事がある度に、月日の経つ速度の早さを実感します。

難しい「診断書」

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滅多にありませんが、「診断書」を書いて欲しいと依頼を受ける事があります。

ほとんどの場合、事故関係(交通事故や、遊んでいるときの外傷など)ですが、これが意外に難しいんですね。

歯が折れた、抜けたと言った場合は、患者さんには気の毒ですが、簡単。
でも、違和感が取れない、しびれた感じがある、といったレントゲンにも写らない/客観的な評価ができない症状を訴えられると、因果関係ともからめて、その病態を「診断」するのは、かなり難しいものがあります。

さらに、過去に治療経験がある歯であれば、その症状が、事故に起因しているのか?それとも、もともとの治療結果が悪くなったために起きている症状なのか、判別は極めて困難です。

ちなみに診断書は、うちの場合、どんな場合でも固定価格。
難易度の差による価格設定はありません。

そして簡単な場合の作成所要時間は、5分程度。
でも、難しい場合は、レントゲンやカルテと睨めっこして数日間考え続けることもあり、ビミョ〜な感じです。

マネできれば・・・

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膝の手術のために入院していた私の父が、昨日退院してきました。

ちょうど、私の休診日で、特に急ぎの予定もなかったので、退院のお迎えに行ってきました。
そこで、その病院のシステムをいろいろと聴かせて貰ったのですが、なるほどそれは良いなと思ったことがいくつか。

そのうちのひとつに、同じ手術をした患者さん(約10名ほど)を一堂に集めて、手術説明会を行ったということ。
同じ手術とはいっても、術前の患者さんの状態、細かい術式などは一緒ではありません。
ですから、それぞれの患者さんにどういう手術をしたかを、手術中のビデオを見せて説明されたそうなんです。

個人情報というものもありますが、でもそういう他の人の手術の説明も聴いたからこそ、自分のこともよく理解できたとは父の弁。

そして、理解が生む安心感の大きさには、感心しきりでした。


私も、歯周病の患者さん数人に一度にお話できないかと考えた事が、何度もあります。

ただ、総論的な話ではなく、それぞれの患者さんの状態を引き合いにだしながらお話しないと、なかなか理解されにくいのですね。
見方を変えれば、我々はいろんな病態を沢山診ているからこそ、歯周病の病態を理解しているわけです。

しかし、そうなると個人情報は丸見えです。
特に、お口の中は見せることを恥ずかしがる人もいるくらい。

なんとか、似た形ででも歯科に応用できないか、思案中です。

データをどう読むか?

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以前にも投稿したことがありますが、歯科の検査と医科の検査には大きな違いがあります。

ざっくり言うと、医科の検査は機能の評価の検査。
歯科の検査は形態の評価の検査と言えるかもしれません。

例えば、医科で肝臓の検査といえば、GOTやγ-GTPといった項目が並びますが、これらは肝臓の機能がどの程度かを表しています。
対して歯科では、例えばポケット測定などはポケットの深さが解るだけで(とも言いきれませんが)、そこから歯周病の病態はあれこれ推測しなければなりません。

単純に数値が下がったからと言って、喜んでばかりいられない。
術者が、その数値の意味をどう捉え、どう評価し、それを治療にどう応用するのか?


ある意味、このプロセスこそが、歯医者の「腕」ではないかとすら思っています。

1980年にリストガーデン先生が発表した「 Periodontal probing,What does it mean? 」という論文があります。

数値の意味するところ。

読めるか読めないかで治療内容が変わる、大切なところと考えています。

具体的でないと伝わらない

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今まで何度か投稿したように、うちには歯科衛生士校の実習生が来ています。

人に教えることは、自分が2度教わる事とは言いますが、本当にそうだな〜と実感しています。
また、外からの風が入る事で、改めて自分の考えが整理されたりします。

昨日、実習生の言葉遣いが気になって、ちょっと変えてもらいました。
それは、「失礼します」と、言わないようにすること。


うちでは、「お大事にどうぞ」と並んで、私が使って欲しくない言葉なんです。

例えば、エプロンを掛けるとき。
患者さんがユニットに座ると、「失礼します」と言いながらエプロンを掛ける、というのは良くある光景でしょう。

しかし、うちでは必ず「エプロン掛けます」という声かけをするようにしています。

口の周りを拭くときなども「お口の周りを拭きますね」と言った具合に、常に「何をするのか」が相手に伝わるよう具体的な声かけをする。

そうでないと、ただ「失礼します」と声かけをしただけでは、患者さんにこちらの意図が伝わりません。

以前、あるレストランで、失礼しますと言われながら何をしようとしているのかが解らず、非常に不快な思いをしてから、うちでは絶対に使わないようにしています。

こちらがやる事は、常に具体的に伝える。

それにしても、一回お話しただけで二度と使わないあたり、意識が高い実習生さんですね。

予演会?

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昨日は、院内の歯科衛生士さんとの勉強会の日。

原則、毎週月曜日は、お昼休みをつぶして、勉強会をやっています。

昨日は、「歯周組織の検査データをどう生かすか?」というテーマで、私が言いたいことをいうという、偏った内容の話。

先日もちょこっと書きましたが、来年度早々に、歯科衛生士学校で、講演をやる予定でいます。
そこで、何をお話するか?

私の得意分野は、ペリオ(歯周治療)ですから、それを基幹に、なにか衛生士さんたちの為になる話が出きないか?と今から考えています。

院内勉強会は30分ですが、講演は120分。

思う存分、しゃべれます(笑)

と、いうわけで昨日の勉強会は、ちょっとした予演会のようでした。

消去法の基本は

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痛い、凍みる、噛めないといった患者さんの訴えに対し、すぐに対処法が見つからない場合があります。

例えば、凍みるということについても、ムシ歯なのか/知覚過敏なのか/歯髄炎なのかといったようにレントゲンを撮ったり、いろいろ調べてもハッキリしないということがあります。

そういう時には、消去法でひとつひとつその原因と思われる事象を検証していかなければならないのですが、そのときのうちの原則。

「必ずスタート時点に戻れることから始める。」

例えば、投薬だけ。
歯磨きの方法を変えてもらうだけ。
マウスピースなどを作ってみる(型を採るだけ)。

などが第一選択になります。


一刻も早く、症状から開放されたい患者さんには申し訳ないのですが、削ったり抜いたりは、もし違っていたら取り返しがつきません。

ただ、症状によっては数時間でわかることもあり、そんな時は午前中に来院なさった方に、午後の来院をお願いすることもあります。

診断がつくタイミング。

これをじっと待つことも必要だと考えています。

なぜ?

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先日の総武臨床研究会で、先輩に「お前のところに電話しても、話し中ばっかりだな。受話器、外れてない?」と言われました。

これ、似たようなことを患者さんに言われることもあるのですが、確かに、電話が繋がりにくいよう。

もともと電話は多いのですが、今年に入ってから急増と言ってもよいくらい。
ほとんどが、予約変更の電話なんです。

なぜか、キャンセルが多いんですね。
もちろん、治療中断ではなく、キャンセルして次の予約を取り直す方がほとんどなのですが、多い時は、一日に10人以上にも。

今までも、時々そういうことがありましたが、今月は異常とも思えるほど。

うちでは、受付以外でも電話を受けられるようにしてあるのですが、もしそれをしていなかったら受付は電話番と化していたかもしれません。


それにしても、時期的なものなのか、世情でそうなってきているのか・・・・。

受け継がれるDNA

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昨日は、診療後に総武臨床研究会の例会へ。
新年初の例会でした。

そこで、昨年の活動記録、今年の活動予定などの配布があったのですが、ある後輩の医院の封筒に入れられたその資料を見ようとすると、封筒に見覚えのあるロゴが・・・。

実は、うちの診療室のロゴとほぼ同じ。

このロゴは、私の師匠の小幡先生の医院のロゴを、許可をいただいて使わせてもらっているもの。
以前、うちに勤めてくれた勤務医の後輩も、このロゴが気に入って、佐賀の歯科医院で使っています(当然、小幡先生には許可をいただきましたが)。

そして、昨日の後輩も、小幡先生のところで臨床研修を受けた人間。

同じような考えの人間の繋がりを感じます。



小幡先生の気風を受け継ぎ、伝えたい。
そう感じた一幕でした。

厚み

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ここ数年、仕事の「厚み」ということをよく考えます。

例えば、歯科という科の中でも、保存科/補綴科/矯正科/口腔外科/小児歯科といったような「各科」があります。
細かく言えば、それぞれの科がさらに細かく分かれます。

専門性が強いと言えばそれまでですが、でも口腔は一単位。


矯正をするにしても、保存/補綴といった知識がある人がやった処置と、ない人での処置は、同じ矯正処置をしたとしても、おそらくプロセスや結果も違うはず。

それぞれの専門知識や技術を習得するのは大変ですが、でも診療の「厚み」を増やす、もしくは維持するためには必須です。



黒澤 明監督は、映画「赤ひげ」のセットで、小石川診療所の診療室の薬草棚に全部本物の薬草を詰めたそうです。
ところが映画では、薬草を取り出すシーンなどありません。
しかし、なぜか映画の中では、薬草が詰まっているように見えるんですね。

重みや匂いは、なぜか「感じられる」もの。
映画のシーンに必要ないからと、適当にセットを作っていたら、観客はどう感じるのでしょうね。
そして、そういうところに「手を抜く」ような仕事はしたくないと考えています。


単純にムシ歯を削って詰めるという処置でも、口腔衛生学/微生物学/疫学/保存修復学/歯科理工学/咬合学の知識が必要。

それも、知識だけではなく、それぞれの「厚み」が必要。

私の仕事に対するキーワードです。
livedoor プロフィール

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Profile
藤本 卓
東京都稲城市の歯医者、藤本 卓(たく)です。
出身地を訊かれると、とっても困る小学校5つ、中学校4つを渡り歩いた自称「転校王」。
「ここにきて良かった」と患者さんに言っていただけることを目標に、日々診療に取り組んでおります。
趣味は、仕事と読書と酒&パイプ。

好きな言葉が「真理は常に少数派とともにあり」の天邪鬼。

昭和38年1月 生まれ
昭和62年3月 東京歯科大学卒業
平成5年10月 稲城市にて開業
平成17年9月 現在地へ移転

日本歯周病学会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
日本障害者歯科学会会員
日本臨床歯周療法集談会会員
総武臨床研究会会員
口腔感染症懇話会会員
南多摩予防歯科研究会会長
八南歯科医師会稲城支部支部長
稲城歯科医会会長

ふじもと歯科診療室
東京都稲城市東長沼3103-12
(京王稲城駅徒歩1分)

電話 042−378−7105
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