2022年01月
2022年01月31日
意外に気になる国家試験
昨日、一昨日は歯科医師国家試験の日でした。私が受験したのは 1987 年ですから、35年前。
それでも、あの緊張感と雰囲気は未だに覚えてますね。
合格率も高く、特に何か特別気をつけることもなかった時でもたいへんだったので、今年は、新型コロナ禍でいつにも増して受験生(&ご家族や大学関係者も)は大変だったと思います。
ちなみに、日本では歯医者はコンビニより多いと言われ、歯科医師過剰のイメージがありますが、例えば G7 諸国と比較すると、実は対人口比では下位なんですね。
私自身は、歯科医師が増えることを「商売仇が増えた」と思うことはなく、むしろ競争社会になって業界のレベルアップに繋がれば好ましいと考えています。
今日の写真は私が受験した国家試験の問題用紙。
今までいろいろなモノを整理してきていますが、これは廃棄できません。
2022年01月30日
時代に逆行? その2
昨日の続きです。実は、「院長に依存しない組織作り」については、開業時からいろんな先輩に言われてきました。
院長に依存しないということは、私の診療に携わっている時間が減っても、もしくは不在でも歯科医院として機能するということです。
これについては、医院移転時にはかなり真剣に考えました。
移転時には、もっと大きな建物にし、治療椅子を増やすこともできましたから。
しかし、スタッフを増やし規模を大きくすれば利便性は増しますが、緻密なマネジメントが要求されます。
いろいろ考えた結果、私にはそんなマネジメント能力はありませんし(マネジメント能力のある人を雇用する能力も含めて)、私の歯科医院ですから私自身が罹りたい歯科医院にしようと、今の形に決めました。
その結果として選択した「院長依存」の形態は、当然ながら昨今の流行りには乗れないわけです。
その弊害は、新規の患者さんを受け入れられないといところに顕著です。
未だに毎日のようになんとかならないか試行錯誤中ですが、この年末年始のお休み中に少しばかりのヒントを得ることが出来ました。
結果に結びつくのか先は見えませんが、なんとかしたいと考えています。
2022年01月29日
時代に逆行?
今に始まったことではありませんが、歯科医院経営についてのセミナーの誘いが毎日のように来ます。もちろん、私も一介の開業医ですから歯科医院存続のための経営の勉強は必要です。
自分のやり方に合う合わないがありますので取捨選択が大切と考えていますが、個人的に世の中の潮流に背を向けているなと自分で感じることが多くなってきました。
それは、「院長に依存しない組織作り」という言葉がキーワード化している傾向が以前よりも強くなってきた感があるからです。
確かに院長依存型というのは、絶対に大きな組織にはなれませんし、利便性にも限界があります。
世の中の流れで言えば、八百屋さんや魚屋さん、肉屋さんという個人商店が廃れてきているのと同じような傾向なのかもしれません。
いや、医療は違うでしょ?と言われるかもしれませんが、根本的なところでは似たようなところがたくさんあります。
そして、確かに現在の潮流としてはその方向に向かっていると感じています。
2022年01月28日
歯ブラシに拘って欲しい
患者さんとハミガキの話題になると、ほとんどの方に「お薦めの歯磨き粉ってありますか?」と訊かれます。確かに、うちの待合室にも多分知らなければ選ぶのがちょっと大変かな?と思われるほどの陳列があります。
そして、ご自分に合った歯磨き粉を使ってもらうとそれなりに効果を実感できるでしょう。
しかし、私がいつも強調するのは、まず歯ブラシ。
とにかく、歯ブラシで歯垢を落とすということがハミガキの目的です。
食べかすじゃありませんよ。
そもそも、口を綺麗にするなら洗口という言葉があります。
顔を綺麗にするなら洗顔、髪を綺麗にするなら洗髪という言葉があるように。
なぜ、歯だけが「みがく」んでしょうね?(かなり以前に投稿しているんですけど)
意外とここを知らない方が多く、だからこそ漫然とハミガキをして磨けていないことに気付いていないことが多いんですね。
2022年01月27日
わからない時こそ
Covid 19 もオミクロン株に変異し、いろいろと騒がれていますね。感染力が強いとか、重症度は低いなどという話しも聴きますが、実際のところはわからないことが多いと感じています。
当たり前ですが、わかれば有効な対策が出来ますし、その効果も明瞭になるはずですから。
もちろん、わからないという事だからと言ってボーっとはしてられません。
少しでも有効と思われることを、徹底して行うことが大切でしょう。
幸い、歯科の世界では患者さんから医療従事者に感染った、又は医療従事者から患者さんに感染ったという話しはほとんど聞きませんが、油断は禁物。
という訳で、以前からやっている早朝のお掃除をより徹底しています。
わからない時こそ基礎に戻り、それを徹底する。
実は、この朝の掃除が私にとってちょうど良い準備運動にもなるので、一石二鳥かな?って感じています。
2022年01月26日
終わりの始まり
先日、ある歯科関連雑誌の「終わりの始まり」と題した論文を見つけました。何が終わりなのかな?と思って読んでみたところ、ジェネラリスト的な歯科医師の終わりが見え始めたという内容でした(要するに、何でも屋さん的な私のような歯科医師)。
つまし、専門医の時代が来るということ。
確かに、すでに大都市では、開業していても診療は歯科全般ではなく、狭い専門領域のみという歯科医院が増えてきています。
さらに言えば、歯内療法という根の治療の分野では特に増えている印象です。
今までも、歯科口腔外科や矯正歯科などは専門性が高く認知されて来ました。
専門性が高いというのは、それだけを深く勉強したり、技術を習得しないとなかなか出来ないという世界。
今までは、どちらかというと二次医療機関的な要素があったのですが、一次医療機関でもそういう事が求められるようになってきたという時代の流れなんでしょうね。
2022年01月23日
口は全身の鏡 その3
他人の事ではなく、実は私自身も高血圧と糖尿病を持病としています。なので、生活習慣の見直しの必要性に迫られた経験があります。
定期的に主治医の検査を受けることはもちろん大切ですが、それ以上に自分なりに睡眠、運動、食餌なども変えてきました。
ただ、どうすれば良い結果に結びつくのは人それぞれ。
例えば、糖質制限などもその程度は病状に合わせるべきですし、食事の時間なども大切です。
私自身は今日の写真の「フリースタイルリブレ」という器械を使って記録を採り続けたことがあります。
血糖値や HgA1c だけでなく、食後の血糖値の上昇ぶり(血糖値スパイク)を測定すると、自分の癖(?)がわかるんですね。
その結果を基に、食事内容や食事時間も見直しました。
2022年01月22日
口は、全身の鏡 その2
個人開業医は、自分が歳を取ると、それに伴って患者さんの年齢層も上がっていくというのは、昔から言われている事です。当然(?)、うちも例外ではありません。
だからかもしれませんが、高血圧、糖尿病、と言った病気を抱える患者さんの数が年々増えています。
そしてこれらの病気は、同時にお口の中にも影響します。
生活習慣病に括られてしまう疾患ではありますが、たとえ怠惰な生活をしていなくても生まれながらの体質でこういう病気になるのではないかと、個人的には考えています(もちろん、中には明らかに暴飲暴食や生活習慣からという方もいますが)。
こうした全身疾患を持つ患者さんの場合、かかりつけのお医者さんとの連携は大切ですが、それ以上に自らの生活を見直して欲しい場合があります。
同じような生活をしていても、病気になるならないの持って生まれた体質に左右される部分は、その体質に合わせた生活習慣を知ることが有効な対策と感じるからです。
2022年01月21日
2022年01月14日
35年ぶりの歯科治療
昨日は、自分の歯科治療を35年ぶりに受けてきました。もともとは、小学校1年生の時に処置をしたところ。
大学を卒業し、勤め始めた歯科医院で先輩の「ちょっと使ってみたい材料があるから」という理由で再治療したのですが、「使ってみたい」という言葉通り耐久性が悪く、あっという間に欠けました。
そこで、今でも私が生涯の師と仰ぐ先生に治療してもらったんですね。
24歳の頃ですから、35年前の事です。
すごく痛いとか取れたということではなく、なんとなくおかしいという程度だったのですが、新しい治療も体験してみたいという理由もあって、受診しました。
誰に処置してもらおうか随分と迷ったのですが、休診日が重ならず、私が受けてみたい手法に長けていて、しかも手早くやってくれそうな先生にお願いしました。
目論見通り、初診にも関わらずあっという間にその日のうちに処置終了。
う〜ん、流石です。
それにしても、いくら解っていてもやっぱり緊張するものですね。
患者さんの気持ちが(少しだけ)わかった1日でした。
ちなみにお願いしたのは、セレック というセラミックを用いた処置。写真は、旧い型のもので、私が受けたのは最新型です。
さらに言えば、古い詰め物を外したところ、ほとんど悪くなっていなかったそうです。
当時、一番面倒臭い(でも一番精密)フル寒天印象(という型の採り方)と模型材はベルミックスストーン、詰め物は 22K Gold の処置だったのですが、材料云々よりも師匠の腕前も凄いということを改めて認識しました。