3c669828.gif詰めたり、被せたりしたモノが、いったいどれくらい「持つ」のか?

どういう方法で取った統計かは知りませんが、おおよそ7年くらいというのが、今の日本の保険治療の平均だそうです。
長いと見るか、短いと見るかは、人それぞれだとは思います。


歯科大学の学生時代に、歯科理工学という科目がありました。
我々歯科医は、体のことだけでなく、各種修復材料の特性も知っておく必要があるわけです。
私が教わった歯科理工学の教授の講義は、とても面白く、一度も寝ないで(スミマセン、そんな学生だったのです)聴いたものです。
『賢明なる諸君は、すでにお気づきのごとく〜』が口癖のその教授のお話の中で、「材料学の見地から、口腔内ほど条件の過酷なところはない」と、いうお話が記憶に残っています。

口腔内の条件とは、冷たいアイスクリームから、熱々の鍋焼きうどんまでの、その温度差。アルカリ性のものから酸性のものまで、そのphの幅広さ。固い食べ物に圧縮されるかと思えば、粘着性の食べ物に引っ張られるその圧力分布の差異など。
そして、それらが、のべつまくなしにかかってくる、というものです。
そういった環境に耐えることに加えて、さらに体に無害でなければならない。

そういった条件を満たすべく、様々な修復材料があるわけですが、考えてみると、これらのことに耐える「歯」ってスゴイと思いませんか?

追伸:私が教わった、この教授はすでにお亡くなりになりましたが、その知性に裏打ちされた、よどみの無い話の講義は、今も心に残っており、心から尊敬しています。人前で話す機会があるたびに、この教授の授業を思い出します。