Tyy9308r先日、歯科医院でのタービン(歯を削る道具)を患者さんごとに交換し、キチンと滅菌している歯科医院が調査対象の半数近くであるとの報道がありました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170701-00050111-yom-soci

正直、私も驚きました。

意識の問題と言えばそれまでですが、私の周囲でこの滅菌を実施していない友人はいないからです。
ただ、一部の歯科医院ではそうだろうということは感じていましたが、まさか半数とは・・・。

私が歯科医師になった30年前は、このタービンを患者さんごとに滅菌するという習慣はありませんでした。
今から振り返れば信じられないかもしれませんが、グローブをして診療するということすら一般的ではなかったんですね。大学病院での実習時代など、たまにグローブをつけて診療しているのを見かけると「ああ、肝炎の患者さんを診ているんだな」という程度の認識でしたし。

かつては、それでも問題なかったわけです。
もっと言えば、感染症という概念がなかった時代では消毒・滅菌などしなくても医療行為は行われていたわけですから。

おそらく、未だに滅菌しないまま診療している歯科医師の意識というのは「そんな時代でも大きな問題は起きなかったじゃないか、何をそんなに騒ぐんだ?」というところかもしれません(私にはよくわからないので想像ですが)。

しかし、培養技術を始めとする医療技術の進歩によって様々な病因がわかるようになると、そんなことは言ってられません。

滅菌しない割合がこんなに高くてもそれが原因とされる病気が騒がれないということは、実際ほとんど起きないからだと個人的には推測します。

が、医療は常に確率論だけで語るべきではなく、滅菌不十分からの院内感染患者さんが一人でも出れば、それで大問題なはず。


そもそもこういった低次元の問題が取り上げられること自体、悲しく思います。
だって、患者さんは「綺麗なのが当たり前」と思っているわけですから。