20200420-03その4で触れたエアフロー。

実は、多くの歯科関係者が混同しているのですが、エアブレーション、パウダーポリッシャー、ジェットポリッシャーと呼ばれる器材の一つで、スイスのEMS 社の登録商標です。


微細な粉を吹き付けて、ムシ歯や歯周病の原因となるバイオフィルムを除去するのですが、このエアフローは、これまでの類似機種と違い、

・選択的に摩耗性を低く抑えながら清掃ができること
・軟組織と硬組織を傷つけないようにバイオフィルムのみを効率的に落とせる
・温水下での作業のため、知覚過敏の場合も使用可能(程度によりますが、従来に比較して)
・パウダーが、エリスリトール主成分のため、虫歯予防になる

という特徴があります。

下図は、今までのクリーニングを行った後をマイクロで撮影した歯面です。

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表面にいくつかの線が入ってしまっているのが見受けられます。

この傷がバイオフィルムの温床となり、さらなる炎症を引き起こすきっかけを作ってしまうことが分かってきています。

また一見、歯の表面が滑らかに見えますが、これは歯の表面が摩耗されてしまっているため、将来的に知覚過敏を引き起こしやすくなってしまいます。

次にエアフローでのマイクロ画像です。
下の一枚目がクリーニング前のバイオフィルムが付いた歯面で、2枚目がエアフローをかけた後の歯面です。

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本来の歯面はそのままに、バイオフィルムのみを除去しているのがわかっていただけるでしょうか?

無駄な摩耗も見受けられず、歯本来の姿を保っています。また空気圧で除去するため、直接エアフローの先端が歯面に触れることはありません。

そのため、痛みや負担も軽減することができます。

今までは歯石や着色を中心に取っていましたが、歯石が虫歯や歯周病の原因ではないことが最新の研究で認知され、歯石の表面についたバイオフィルムがさまざまな症状を引き起こす源だと分かってきています。

もちろん歯石がバイオフィルムの足場となるため、最終的には除去しますが優先順位はバイオフィルムなのです。

予防先進国であるスウェーデンやスイスでは、歯に高速回転でブラシを頻回にかけ、歯面を傷つけるようなクリーニングは行われておりません。

歯を守るために、エアフローがクリーニングの主流となっています。