2009年12月07日
NDS『ノスタルジオの風』レビュー
これはいいものだ。
実にいいものだ。
本当にいいんだってば! マジで!
でも新品が値崩れしてるから、出荷の割に売れなかったというオチなんでしょうな。残念。これは是非ともイベントアニメシーン+音声追加でPSPで出して欲しいんですが。……GK乙とか言わない。でもさぁ…。
こういう感じのをゲーム中で見たいと思うじゃないか! なぁ!?
ちなみに辻野芳輝さんの絵が見られる特典付がオススメです。CDもついてGood……なんだけど、できれば先のコンセプトムービーのクオリティで楽曲も聴きたかったです。NDSだと色々演出面がパワー不足のような気がして残念です。
【概要】
やりこみ要素も備えていますが、基本的にシナリオ重視型のオーソドックスなRPGです。エンディングまで(多少寄り道しつつ進めて)30時間ぐらいで、携帯機のRPGとしては十分なボリューム。
難易度はやや平易。レベルがあがりやすく、お金にも苦労しないのでストレスが溜まりません。ただ、ボス戦におけるボスの行動がレパートリー不足でやや緊張感に欠けました。
メインシナリオと直接関係ないサブイベントも豊富で、またそれがほのぼのとした話が多く、やりこみ目的でなくともつい遊びたくなります。
逆にやり込もうとすると、取り返しがきかない仕様など、不案内なところも目立ちます。ワールドトレジャーの報告の挙動はどう考えてもおかしいし。スカラ・ブラエは何度報告すれば気が済むんだろう。
【シナリオ】
冒険者の父を持つ少年が、父親の連れてきた謎の少女を、悪の組織から守る物語。
……これだけ見て、スティングの『トレジャーハンターG』とか『神機世界エヴォリューション』(神機世界エヴォルシア)じゃね???と最初思いました。うーむ。お約束なのかなぁ。
とはいえ、上記二作品と決定的に違うなと思ったのが、シナリオにおけるヒロイン(女性キャラ)の扱い。特に、メロディの存在。少年少女の物語って結局、少年が主で少女が従というストーリー構造になると思うんですが(それもお約束の一つですね)、それを見事に裏切るシナリオにノックアウトされました。特にエルドラド・アクロポリスの二つのイベントは良いものだ。アクロポリスのイベントが何故ゲームクリア後の鑑賞モードに入っていないのか! あれは入れるべきだ!
他にも、エディをはじめとする、様々な親子関係の書かれ方も良いです。こういう正統派の物語は昨今忌避されがちのような気もするんですが、私は大好きだ良いぞもっとやれやってくださいお願いします。
ただシナリオで一つ気になったのが、敵役の書かれ方ですね。親玉はまだしも、様々な中ボスたちが何故あの組織にいてあのような活動をしていたのかが不明です。全員何らかの特殊能力を(某キャラを見るに、おそらく「生まれながらに」)備えているので、その辺が関わっているのかな?と思います。おそらく描ききれなかった設定があるのでしょう。やはり完全版が必要ですね。
全く余談ですが、ゲーム中に平気でワイバーン捕獲やらドラゴン退治のクエストだとあるのに、「ドラゴンなんているわけない」という台詞が出てくるのに矛盾を感じました。いや、正確には理解できるけどw 要するに「恐竜が絶滅せずに残った種=竜、と呼ばれている」ですね、分かります。この辻野さんのコメントが出たのってどこだっけ。REDカンパニー時代のZIRIA画廊か、移植版天外IIのREDストア予約特典冊子だったか……。辻野さんが天外シリーズでモンスターの竜をデザインするときに恐竜チックなのはそういう理由だから、という話で、多分これは天外シリーズに限った話ではない、辻野さん独自の発想なのでしょう。
【戦闘】
コマンド型ですが、味方&敵の行動ターンが表示されるため、戦略が立てやすいです。とはいえ、そこまでタイトな戦略を求められません。一応、戦闘の内容が評価されるシステムがあるのですが、どこがどう評価項目になっているのかが分かりづらく、、また上のランクを取ることのうまみが実感しづらかったです。一応、高ランクを取ると「経験値&金ボーナス」と「レアドロップ率上昇」があるのですが、前者はボス戦でもない限りそこまで気にするほどのものでもなく、後者は下のランクを取るとすぐ確率下がっちゃうんであんまりアテにできませんでした。
戦闘は、地上戦(最大4人のパーティーバトル)と飛行船バトル(一対多のバトル)に分かれていますが、地上戦はともかく、飛行船戦はやや遊びづらかったですね。敵の体力が多めの割にこちらの攻撃力は低く、更に向こうはダメージを多く与えてくるので。更に囲まれると最悪です。オマケに離脱しづらく、一回の戦闘に時間がかかるという…。ただし飛行船の通常戦闘曲は格好良かったですね。父ちゃんのテーマになるのも納得。
いわゆる魔法といった特殊行動は、それらの行動を成長させるために独自の経験値が存在して、その経験値を割り振ることで強化されてゆきます。自分自身のレベルと、特殊行動同士のレベルによって、新たな特殊行動を覚えたりしますが、終盤になるまでやりくりが大変だったり。私は使わない特技も律儀にレベル上げして後悔しました。「これぞ!」という特技に集中して割り振ったほうがいいですね。パットのサイレンサー(エンカウント率を低下)、フィオナのエンゼルダスト(敵に攻撃&HP回復)はもっと早くに覚えたかった……特にサイレンサーは覚えた瞬間がっくりしました。こんな特技あったんかい! これがあるだけで飛行船での移動がもっと楽になったのに……!
前にも書きましたが、ボス敵の行動が単調(クリア前。クリア後のエクストラはさほどやりこんでないので不明)なのも気になりました。割とボス敵の造形がかっこよく出来ているので(雨宮慶太さんだ!)、なんかこう……弱すぎて気になる、という。
【グラフィック・音楽・演出】
イベントは3D三等身キャラによる人形劇が基本です。顔がアップになるとちょっと作りが荒いのが気になりますが、仕草がそれらしく出来ていて(特にパットの「やれやれ」という動きが良い)、可愛い。
あと、キャラクターデザインの辻野芳輝さんのイラストが時たま挿入されますが……えぇと、これアナログ彩色したのをそのまま取り込んだ……だけ……? 電源投入後のオープニングもそうですが、ちょっとこれはあんまりでないかい? 手抜きにしか見えないぞー。何とかしろー。エンディングの一枚絵はギャラリーモードで鑑賞させろー。エンディングのフィオナは可愛いなチキショウ。可愛すぎるだろ!!! なんであれがシアター(鑑賞モード)で再生できないのかと。
どうもこの企画は10年来のものらしい(特典の設定資料集より)ので、元々はPS/SSレベルの据え置きハード向に考えられていたのでは?と思います。音声だのアニメだのとバリバリ90年代・第五世代的ゲーム演出がもっとあったらなぁ、だからPSPで完全版を出して欲しいなぁ。
……やかましい。
あと音楽にも音源的な限界を感じました。NDSの音は硬質であんまり魅力を感じません。任天堂ハードウェアには馴染みが薄いのですが、それでもSFCはすごく良かったのになぁ。それ以外はイマイチ。
「ワールドトレジャー」という、世界各国の遺跡を探すクエストが存在するのですが、これも発見する喜びが薄いので、もうちょっと何とかならなかったかなと思います。めちゃくちゃ小さいイラストと、ちょっとした解説がつくだけなんですよね。イラストの解像度はせめて全画面であってほしかった。
世界各国の街とダンジョンの音楽&マップ造形がとても良いだけに……って、そこで容量と手間を食ったのかなぁ。何にせよ、この辺は惜しいです。敵造形も、解像度低すぎてなぁ。もっと大きい解像度で見たいなぁ。PSP(略)
こういう感じのをゲーム中で見たいと思うじゃないか! なぁ!?
ちなみに辻野芳輝さんの絵が見られる特典付がオススメです。CDもついてGood……なんだけど、できれば先のコンセプトムービーのクオリティで楽曲も聴きたかったです。NDSだと色々演出面がパワー不足のような気がして残念です。
【概要】
やりこみ要素も備えていますが、基本的にシナリオ重視型のオーソドックスなRPGです。エンディングまで(多少寄り道しつつ進めて)30時間ぐらいで、携帯機のRPGとしては十分なボリューム。
難易度はやや平易。レベルがあがりやすく、お金にも苦労しないのでストレスが溜まりません。ただ、ボス戦におけるボスの行動がレパートリー不足でやや緊張感に欠けました。
メインシナリオと直接関係ないサブイベントも豊富で、またそれがほのぼのとした話が多く、やりこみ目的でなくともつい遊びたくなります。
逆にやり込もうとすると、取り返しがきかない仕様など、不案内なところも目立ちます。ワールドトレジャーの報告の挙動はどう考えてもおかしいし。スカラ・ブラエは何度報告すれば気が済むんだろう。
【シナリオ】
冒険者の父を持つ少年が、父親の連れてきた謎の少女を、悪の組織から守る物語。
……これだけ見て、スティングの『トレジャーハンターG』とか『神機世界エヴォリューション』(神機世界エヴォルシア)じゃね???と最初思いました。うーむ。お約束なのかなぁ。
とはいえ、上記二作品と決定的に違うなと思ったのが、シナリオにおけるヒロイン(女性キャラ)の扱い。特に、メロディの存在。少年少女の物語って結局、少年が主で少女が従というストーリー構造になると思うんですが(それもお約束の一つですね)、それを見事に裏切るシナリオにノックアウトされました。特にエルドラド・アクロポリスの二つのイベントは良いものだ。アクロポリスのイベントが何故ゲームクリア後の鑑賞モードに入っていないのか! あれは入れるべきだ!
他にも、エディをはじめとする、様々な親子関係の書かれ方も良いです。こういう正統派の物語は昨今忌避されがちのような気もするんですが、私は大好きだ良いぞもっとやれやってくださいお願いします。
ただシナリオで一つ気になったのが、敵役の書かれ方ですね。親玉はまだしも、様々な中ボスたちが何故あの組織にいてあのような活動をしていたのかが不明です。全員何らかの特殊能力を(某キャラを見るに、おそらく「生まれながらに」)備えているので、その辺が関わっているのかな?と思います。おそらく描ききれなかった設定があるのでしょう。やはり完全版が必要ですね。
全く余談ですが、ゲーム中に平気でワイバーン捕獲やらドラゴン退治のクエストだとあるのに、「ドラゴンなんているわけない」という台詞が出てくるのに矛盾を感じました。いや、正確には理解できるけどw 要するに「恐竜が絶滅せずに残った種=竜、と呼ばれている」ですね、分かります。この辻野さんのコメントが出たのってどこだっけ。REDカンパニー時代のZIRIA画廊か、移植版天外IIのREDストア予約特典冊子だったか……。辻野さんが天外シリーズでモンスターの竜をデザインするときに恐竜チックなのはそういう理由だから、という話で、多分これは天外シリーズに限った話ではない、辻野さん独自の発想なのでしょう。
【戦闘】
コマンド型ですが、味方&敵の行動ターンが表示されるため、戦略が立てやすいです。とはいえ、そこまでタイトな戦略を求められません。一応、戦闘の内容が評価されるシステムがあるのですが、どこがどう評価項目になっているのかが分かりづらく、、また上のランクを取ることのうまみが実感しづらかったです。一応、高ランクを取ると「経験値&金ボーナス」と「レアドロップ率上昇」があるのですが、前者はボス戦でもない限りそこまで気にするほどのものでもなく、後者は下のランクを取るとすぐ確率下がっちゃうんであんまりアテにできませんでした。
戦闘は、地上戦(最大4人のパーティーバトル)と飛行船バトル(一対多のバトル)に分かれていますが、地上戦はともかく、飛行船戦はやや遊びづらかったですね。敵の体力が多めの割にこちらの攻撃力は低く、更に向こうはダメージを多く与えてくるので。更に囲まれると最悪です。オマケに離脱しづらく、一回の戦闘に時間がかかるという…。ただし飛行船の通常戦闘曲は格好良かったですね。父ちゃんのテーマになるのも納得。
いわゆる魔法といった特殊行動は、それらの行動を成長させるために独自の経験値が存在して、その経験値を割り振ることで強化されてゆきます。自分自身のレベルと、特殊行動同士のレベルによって、新たな特殊行動を覚えたりしますが、終盤になるまでやりくりが大変だったり。私は使わない特技も律儀にレベル上げして後悔しました。「これぞ!」という特技に集中して割り振ったほうがいいですね。パットのサイレンサー(エンカウント率を低下)、フィオナのエンゼルダスト(敵に攻撃&HP回復)はもっと早くに覚えたかった……特にサイレンサーは覚えた瞬間がっくりしました。こんな特技あったんかい! これがあるだけで飛行船での移動がもっと楽になったのに……!
前にも書きましたが、ボス敵の行動が単調(クリア前。クリア後のエクストラはさほどやりこんでないので不明)なのも気になりました。割とボス敵の造形がかっこよく出来ているので(雨宮慶太さんだ!)、なんかこう……弱すぎて気になる、という。
【グラフィック・音楽・演出】
イベントは3D三等身キャラによる人形劇が基本です。顔がアップになるとちょっと作りが荒いのが気になりますが、仕草がそれらしく出来ていて(特にパットの「やれやれ」という動きが良い)、可愛い。
あと、キャラクターデザインの辻野芳輝さんのイラストが時たま挿入されますが……えぇと、これアナログ彩色したのをそのまま取り込んだ……だけ……? 電源投入後のオープニングもそうですが、ちょっとこれはあんまりでないかい? 手抜きにしか見えないぞー。何とかしろー。エンディングの一枚絵はギャラリーモードで鑑賞させろー。エンディングのフィオナは可愛いなチキショウ。可愛すぎるだろ!!! なんであれがシアター(鑑賞モード)で再生できないのかと。
どうもこの企画は10年来のものらしい(特典の設定資料集より)ので、元々はPS/SSレベルの据え置きハード向に考えられていたのでは?と思います。音声だのアニメだのとバリバリ90年代・第五世代的ゲーム演出がもっとあったらなぁ、だからPSPで完全版を出して欲しいなぁ。
……やかましい。
あと音楽にも音源的な限界を感じました。NDSの音は硬質であんまり魅力を感じません。任天堂ハードウェアには馴染みが薄いのですが、それでもSFCはすごく良かったのになぁ。それ以外はイマイチ。
「ワールドトレジャー」という、世界各国の遺跡を探すクエストが存在するのですが、これも発見する喜びが薄いので、もうちょっと何とかならなかったかなと思います。めちゃくちゃ小さいイラストと、ちょっとした解説がつくだけなんですよね。イラストの解像度はせめて全画面であってほしかった。
世界各国の街とダンジョンの音楽&マップ造形がとても良いだけに……って、そこで容量と手間を食ったのかなぁ。何にせよ、この辺は惜しいです。敵造形も、解像度低すぎてなぁ。もっと大きい解像度で見たいなぁ。PSP(略)