2009年10月14日
ブログ第5号 軸対称モデル(その2)
両端がフランジになっている管を繋ぐ。管には10(kgf/mm2)の
圧力の流体が流れているケースを仮想する。
★管 : Φ150mm
★フランジ: 板厚10mm、8本ボルト締結
★材料 : 管、フランジともSUS
★内圧 : 10kgf/mm2
★固定 : 両フランジは「ボルト部のみで完全に固定」
■接触モデル使用の有無による結果の違い
(1)接触モデル 不使用
解析時間は、約20分
これは、非現実的な解析結果であるが計算結果を得ることが簡
単であり、より精度の高いモデルへのステップになる。さらには、
多くの予備的な情報を得ることができる。
フランジ・パイプの設計のみならず、フランジ用のパッキンやOリングの選定、設計に利用できるような結果を得ることができた。
(2)接触モデル 使用
解析時間は、約30分
接触などの便利なモデルを利用することで、より現実的な結果を
得ることができる。
フランジ口開きの違いなども解析することができ、より失敗の少な
い設計が可能となる。
2009年10月09日
ブログ第4号 軸対称のモデル
■管をフランジで繋ぐ
両端がフランジなっている管を繋ぐ。管には10(kgf/mm2)の
圧力の流体が流れているケースを仮想する。
軸対象、且つ、管の長手方向対象性を考慮したモデルとした。
この状態の静的な強度解析を実施してみた。
では、簡単に条件を決めておく。
★管 : Φ150mm
★フランジ: 板厚20mm、8本ボルト締結
★材料 : 管、フランジともSUS
★内圧 : 10kgf/mm2
★固定 : 両フランジは「ボルト部のみで完全に固定」
メッシュは、コンピュータ任せの6面体とした。
■解析結果
(1)管の膨張による管部の応力が最も高い。
(2)最大応力部は、管部膨張による力、フランジ部の維持力が
拮抗する部分
(3)ボルト締結力
「固定部の反力」により、ボルト締結力を知ることができる。
■結果の出力を合わせて、解析時間は12分。
管部の膨張は、材料力学の理論式から求めることができる
が、フランジがある場合は不可能。
CAEを利用することで、管の選定、ボルト締結力、触れなか
ったがフランジ変形量を見ることでOリングやガスケット、パッ
キンの選定もできるようになる。
簡単のため、フランジを固定している側、は剛体としてモデル化
しているし、フランジは自由に変形するようモデル化している。実
際に近づけるモデル化をしてみることにする。
2009年10月07日
ブログ第3号 とても簡単なモデル(その2)
■立方体の押しつぶし
立方体を定盤の上に乗せて上から圧縮し、押しつぶす状況のモ
デルを考える。そのときの応力(分布)は、底面ではコーナーの応
力が高い結果となった。
さてこの問題、立方体が定盤にしっかり固定されている条件を利
用したが、実際にはどうだろうか。
荷重をかける上面、定盤と接地する底面、接地条件(摩擦)に依
存する可能性はないだろうか。それによって、コーナーの応力は
どうなるだろうか。
では、条件の変更をして解析をしてみる。
★ 立方体: 10cm角
★ 材 料: 一般的な、スティール(鋼)
★ 圧縮力: 上から、100kg
★ 定 盤: 定盤は動かない
追加(修正)の条件オプションとして、
★1 上底面: 摩擦はなく、「自由」に動く
★2 上底面: 金属摩擦に応じて動く
■解析結果
★1 上底面: 摩擦はなく、「自由」に動く、場合
これらは、約26分の解析時間が掛かった。
このような条件のパラメトリック実験は、潤滑剤などと利用に
より可能であるが、到底30分では実施はできないし、歪の計
測だけでも結構難しい。
こういう点がCAEの良いところである。