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 人は、訪れた場所を去る時に、自分の一部を置いてくる。
 そして、その場所に再び戻った時、その置いてきた部分と出会うことで、
 今まで知らなかった自分に出会う。

 これは以前も紹介した『リスボンへの夜行列車』という本に出てきた言葉(といいつつ、長い本でどこに書いてあったか思い出せないので、だいたいこんな感じというだけで・・・)ですが、私、この本が大好きで、何度も何度も開いてしまいます。
 今日はこの文を読んでから「旅ってなんだろう?」と小一時間考えていました。
 
 たしか以前この本のことを書いた時に紹介した言葉は、
『我々が、我々の中にあるもののほんの一部分を生きることしか出来ないのなら、残りはどうなるのだろう?』
 という言葉だったと思います。他にもこの本には、どこを開いても美しい言葉が散りばめられています。一度目は全部を通して読むべきだと思いますが、そのあとは、適当にどこかを開いて、そこを数ページ読むだけで、きっと心に残る言葉があると思います。そして、その言葉の意味を考えているうちに、知らず知らず視線は宙を見つめ、自分の内面へと旅していることでしょう。そんな本です。
 ぜひ、読んでもらいたい本です。だから何度も忘れた頃に紹介の記事を書きたくなるわけですが(笑)

 自分の読解力では、たぶんこの本をいきなり読んだらワケがわからなかったと思います。自分は映画『リスボンに誘われて』を先に見ました。映画ではこの本の良さのほんの一部しか表現されていませんが、それでも映画を見たほうがいいかもしれません。自分がもしいきなりこの本を手に取ったら、放り投げて最後まで読めなかったかも。
 
 人生を変える本を一冊紹介してと言われたら、自分は絶対にこの本を挙げるでしょう。誰か一人でもこの本を読んでみようと思ってくれると嬉しいのですが。