83c070a0.jpg遂にSilent Green Village Recordings のホープであるPGのファーストソロEPが完成!!

PG 1st EP [6 sides of portrait] 全曲試聴

取扱店舗:Disknote盛岡

以下トラックリストとライナーを掲載
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PG

6 sides of portrait

01-knock knock
02-whiteout
03-sun
04-虚空
05-explosion / libido
06-Planetform
07〜12=instrumentals

written by : PG
all tracks by : FESSOR

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 高校生の頃からラップを始め岩手の北上を中心にライブを重ねる。その頃SGVのラッパーである写楽と出会いSGV入りを決意する。その後、大学進学の為秋田へ移住。秋田においても定期的にライブをしながら、FESSORと共に音源製作を開始。FESSORは岩手在住のためネットで音源のやり取りを重ね2006年1月、遂に1stソロ音源である 「6 sides of portrait」を完成させた。
 このEPの中でのPGのリリックはどれをとっても詩的であり叙情的でありまた内省的である。このリリックは何処から紡ぎだされているか…?彼は現在、秋田市郊外の自然豊かな丘陵地に住んでいる。忙しいキャンパスライフを送る傍ら時間をみつけては散歩をしたり、風景写真を撮ったりと私生活ではレイドバックした時間を過ごしているようだ。また彼のブログ「Insomniac Lab」のタイトルの通り不眠症(単に寝つきが悪いだけ)のようで、そんな時は読書をしたり、それでも寝つけない時は明け方にタバコを買いがてらよく散歩をするようだ。霧深い緑の風景や夜明け前の何とも素敵な空のグラデーション、静けさと自分…その中から感じた様々な機微を言葉に移しかえているのだろう。
 PGはこのEPの製作中、NAOHITO UCHIYAMAやspeedometer.、INNER SCIENCE等をフェイヴァリットに挙げていた。共通して言えるのはインストゥルメンタルであるという事。様々な風景を連想させるような電子音のグラデーション、詩的でメランコリックなメロディー、中毒性の高いシンプルで深いブレイクビーツ…幾多の音が彼の頭の中では鳴っていてそれが詩的であり叙情的でありまた内省的なリリックを生み出していると言えるのではないだろうか。
 2006年、PGはパソコンによる曲製作を始めるようだ。音を解体して構築する作業をする事で音楽を聴く事が倍面白くなる。シンガーが音程などを理解する事が重要なようにラッパーも音楽の構造を理解する事は多少なりとも重要な要素ではないだろうか。それをラッパーである彼が覚える事により大きな収穫をするだろうと筆者は考えている。また同年秋に彼はアメリカ留学を控えている。向こうでの生活が彼の音楽、そして人生に多大な影響を与え彼自身の成長に繋がることを期待したい。
 このEPが彼にとって、またSilent Green Village Recordingsが提唱する「盛岡サウンド」にとって重要な一枚になるに違いない。様々な期待を込めて、このEPが広く聴かれることを望みたい。
                                (text : 佐々木)