金曜担当 D:ヤマダコウ
私がとても大好きな町の一つである山形県米沢市。
周囲を険峻な山々に囲まれ
夏は暑く、冬は豪雪、
鮮やかな春、紅葉の秋、
四季折々の美しい景色を織り成す。
米や牛肉、果物や野菜などの食べ物が大変美味しく
何度も訪れたい魅力的な町である。
上杉家の城下町米沢市は
非常に歴史情緒溢れる町である。
伊達政宗生誕の地であり、
上杉謙信はじめ上杉歴代藩主、
直江兼続や前田利益(慶次)の甲冑、刀剣、文書、
国宝『洛中洛外図』など
多くの歴史遺産を有している。
そして上杉家の御廟所があり、
愛の前立で有名な直江兼続ゆかりの地でもある。
直江兼続は
樋口兼豊の長男として生まれた。
上杉謙信の跡継ぎ争い
(御舘の乱)後の
家臣同士の争いによって
家老の直江信綱が殺され、
越後の名家直江氏は断絶する事になる。
そこで上杉景勝は
直江信綱未亡人のお船の方と
樋口兼続を結婚させ
婿養子として直江家を継がせ
直江兼続と名乗る事になった。
才知武道を兼ね備えると言われた直江兼続だが、
最上義光との戦いで山形攻略に失敗したばかりか
反撃されて庄内地方を失ってしまう。
長谷堂城の戦いの撤退戦は
敵の徳川家康や
最上義光に賞賛され
旧日本軍参謀本部『日本戦史』に
記されるほど
見事であったそうだが
関ヶ原の戦いの行方を読み違えるなど
私が思うに
戦はそれほど得意では無いのではないかと思う。
彼が本領を発揮するのは
関ヶ原の戦い以後の
経済復興ではないかと思う。
次回は私が思う直江兼続の得意分野について書こう。
写真は愛の前立で有名な
直江兼続所用の
金小札浅葱糸威二枚胴具足だ。
前立の『愛』を
愛情の愛と思っている方もいるかと思うが、
実は軍神『愛宕権現』の愛である。
直江兼続が崇拝する上杉謙信が
戦勝の神『飯縄権現』を兜の前立にしていた。
それを真似たのではないだろうか。