真鍮天国

オーディオ機器について色々書いてます。 たまに違う物を書くかもしれないです。 ついったやってます。@FI_BA_A1です。 ブログのタイトルの意味は英語にするとわかるかもしれません。少し昔のこれが好きです。


昨年1年間集めたFinalカレンダーの特典、個人的には昔あったペーパーナイフ的な、マニア垂涎な粗品!っというのを期待したら、まさかのイヤホン。
しかも発売日より前に手に入る、という非常に有り難い展開!

TwitterでもそこそこRTといいねの反響も頂いてますし、限定品で聴けている人も少なそうな1本ですので、そこそこ詳細にレビューしてみます。
なお、一応Finalの公式の見解としては、150~200時間のエージングとの事ですが、取り急ぎ、10時間程度のエージングの状況でのレビューをします。
また、200時間以上は鳴らし込まれた記憶のあるE3000との比較を主として書きます。



まずは、僕のレビュースタイルとして、短く感想をまとめます。

Eシリーズは上流大事だよね、と思っていましたが、圧倒的に上流で音が変わる。
(Hifi-M8で書いていた記事をHP-A8も聞いたことで書き直すレベルに)

ただ共通して言える事は、E3000より圧倒的に解像度が高い。D型としては相当高い部類かと。
透明感はかなりあり、低域が硬いとまで言えるか微妙だが、キレのある感じの音。
E3000に比べ、低域のボワ付きが解消され、中広域のシャリシャリとした部分は耳につかない。
ただ、高域が上に伸びたお陰か、刺さりを感じるかも?

と言った感じです。




以下のレビューは、AK320直(バランス)、Hifi-M8(シングルエンド)、HP-A8(シングルエンド)での感想を総合的に纏めて書いています。


・開封

パッケージ・・・は、一先ず無いようです。
限定販売の製品版がどうかはFinalさんに問い合わせしてみています。(2/15 20時現在)
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付属品は、本製品専用?の完全に透明なEタイプと、Eシリーズ共通のポーチ、透明なイヤーフックが付属しています。
基本的には、Eシリーズに準拠のようです。(ここについても変更の有無を確認しています)
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・ケーブルの取り回しについて
言わずもがな、かもしれませんが、非常に柔らかいです。
2.5mm 4極では(特にDIY用プラグでは)珍しいL字で、プラグブーツは長めで柔らか、と、恐らく無理な力が加わった時に折れにくいように、といった気遣いを感じるプラグです。
(ここはFI-BA-SST25と同じかもしれません、比較はしていません)


それでは、音についてレビューをさせていただきます。


・低域について

E3000にあったボワ付きはかなり改善されているように感じます。
低域のフォーカスが下にシフトした感じで、ティンパニやバスドラム(オケや吹奏楽の大きい方)の低域の響きが豊かになって感じます。
また、潤工社の銀メッキ銅ケーブルの効果か、かなりスピード感のある低域です。
打ち込み系の低域はボワ付きが改善された事から少しBAドライバー系の低域を思わせるバスバスとした感じで気持ちが良いです。
ただ、ここは好みの範疇で、打ち込み系のアタックの高い音のチッというような音が好きな人は無印の方が好みかもしれません。

・中域について(主にボーカル)

E3000に比べボワ付きが解消されたお陰でドラムやベースがボーカルに被る感じは減ります。
ただ、完璧に分離される、という感じではないです。
自分は余りバキっと分離されすぎると音楽ではなくボーカルとバックの演奏を個個に聞いている感じがして好みではないので、このイヤホンの分離具合は好みの範疇で収まる程度の分離具合かな?と思います。

ボーカルに特化したようなイヤホンではないです。
女声ロックを聞いた感触としては
・ギターやベースを主と添えて、ボーカルが一歩引くのがE3000
・ボーカルを主と添えて、ギターやベースが一歩引くのがいぶし銀
といった感想です。
(個人的には、ボーカルが有って、ボーカルを盛りたてる形に楽器があると思うので、いぶし銀が好みです)

・高域について

E3000に比べ、高域のフォーカスは少し上にシフトした感じがします。
それも有ってか、ノーマルのE3000が持っていた(Finalで言うとFシリーズの中でF4100のような) シャリシャリとした感じの高域が無くなります。
(僕には苦手な音なんですが、これが好みの人も居るみたいなので、改良された、と言っていいのかは少しためらいますが)
代わりにサ行やシンバル等が盛り上がる場面では煩い(=刺さる)と感じるかもしれません。

高域のフォーカスが上にシフトした甲斐あってか、このドライバーの本来持っていると思われる硬質で金属質な音(グロッケンやアゴゴベルのような)が際立ち非常に心地良く、
また、トランペットやフルートの音色のクリアさが増しよりリアルな感じがし、(個人的にはその表現では最高だと思っている)CL750に近い物を感じます。
ウィンドウチャイムのような楽器の音はキラキラとはしている物の、所謂感じの銀のケーブルで無理矢理高域を伸ばした時にありがちな線の細い妙にキラッキラするというよりは、自然な感じの音で非常に好ましく思います。
また、D型としてはかなり解像度は高いのではないか?と思います。


・バランス?シングルエンド?

正直、このイヤホンの変化はかなり薄く感じます。
ローエンドの伸びを取るならバランスですが、シングルエンドの低域の塊感で耳に向かってくる感じも個人的には捨てがたく思います。

個人的にはシングルエンド派ですが、このバランス接続は僅かな差な事もあって、バランスもいいよね、と思いました。
ただ、プラグの強度を考えると、日常的に使うにはシングルエンドの方が良いかな?
もう少し言うと、強度に不安を抱えてまで常にバランス接続をする程の差はないかなと思います。

イヤーピースを変えるより変化は薄いかな?そうとさえ思える程に僅かに感じます。
(まあ迷ったらバランスにしておけばシングルエンドに変換は出来るんですけどね)


・E3000 いぶし銀をオススメできますか?
ロックやポップスを主体とする人だと、少し悩ましいです。
E3000の中高域当たりのシャリシャリとした感じが無くなり、低域のボワ付きが無くなったイヤホン、それがいぶし銀です。

これに魅力を感じるなら、ありです。

ただ、ベースラインやドラムを聞きたい人はE3000ノーマルの方が合うかもしれません。
また、サ行の刺さりが気になる人はオススメできません。

器楽を聞く人なら、圧倒的にオススメできます。
高域について、なんとも上手く言葉に表せないですが、E3000が必死にフルートの音を表現しているのに対して、いぶし銀はクリアに澄み渡りながら歌うような感じのゆとりを感じます。
低域についてもE3000はティンパニが細かい動きをするとモゴモゴとしてしまい、ん?となる所も、きちっと表現できます。
また、チューバ等の低音楽器の倍音の豊かな響きを感じられます。
それも有ってか、器楽曲の最後の全ての楽器で和音を作って締めくくる所は綺麗な一つの塊となり、おおっ!決まった!という感じがしました。

EN700Proを手に入れました!!

・ざっくりまとめ
EN700BASSとはケーブルが変わっていますが取り回しのしなやかさはやっぱり良いです。
また、純正がL字である所に一般的なまっすぐな2Pinケーブルを刺しても装着感は悪くないです
音質はEN700BASSよりもローの重心が下がった感じがします。
そのお陰でボーカルが食われる感じがなくなり、EN700BASSにあと一歩!と感じた人には強くおすすめできます。



それでは、レビューをしていきます。
尚、EN700BASSは以下”BASS"、EN700Proは以下”Pro”と表記します。

【開封】
付属品としてはBASSとほぼ同じといえます。ので、基本的にはこちらをご覧下さい。
ケーブルとプラグが違い、私のモデルは赤青の左右でツートンのモデルで、それに合わせるようにイヤーピースも色が違っているのは非常に好印象です。
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付属のイヤーピースでは、Eartip Iはカマボコ気味、Eartip IIはドンシャリ気味でProにはEartip IIが合うように感じたので、BASSのレビューと比較するならEartip Iだろう!と言う所ですがEartip IIで聞いています。

・低域
低域はBASSよりもフォーカスが下がった感じで、良くなって感じます。
あまり女性ロック等でベースを聞く聞き方をしない人ですが、このイヤホンでは非常に心地よく、思わずベースに聞き入ってしまいました。
ですが、Spinfitを使うともう少しローエンドの伸びが欲しいような、少しボワ付くような感じがします。
まあ純正イヤピから変えるとね…って所ですね

・中域
低域の項目でも書きましたが、非常にクリアになりました。
1BA程ではないにせよ、スッキリ系で聞いていて心地よいです。
BASSよりもボーカルは近付いた感じで、非常に気持ち良いです。


・高域
BASSに感じたフルート系のような高域は近くなり、非常に不満のない1本になりました。
ただし、このEartip IIだと人により刺さるかもしれません。
きゃりーぱみゅぱみゅみたいなドンシャリしたサウンド作りだと少し気になります。

・解像度
ダイナミックとしては高い部類だと思います。
音楽的に楽しませてくれます。
個人的に解像度のリファレンスにはダフニスとクロエ 第二組曲の第一楽章を使っています。
(元吹奏楽の人なので吹奏楽版ばっかりですみません・・・)

実際のレビューには東京佼成ウインドオーケストラの演奏を聞いています。
気になる人はe-onkyoにあります、こちらです

冒頭の木管の連符とハープの音が埋もれやすい曲ですが、非常に丁寧に聞こえます。
また、高域がBASSよりも伸びるお陰で、途中のピッコロの等高域のソロは連符群に埋もれず、非常に気持ちよく聞こえます。

・端子について
カスタム2Pinは0.78mmと言われていますが、プラグにより太い物が若干有ります。
感触としては、オヤイデの2Pinが程良い抵抗感でハマったので、Bispaは少しきつめかと思います。

純正は角度が付いたタイプなのでストレートなのはフィット感が悪いんじゃ?と思いましたが、思った程違いは無さそうです。
と言うか正直普通のイヤホンのフィット感と同じに感じます。

ただ、純正のケーブルは良い意味で耳にまとわりつく感じが強いので、そのEN700系のフィット感が普通のイヤホンに近付く、と言ったフィット感の変化に違いはないです。

総評
EN700BASSにあった弱点が潰され、かなりオールマイティな1本です。

但し、EN700BASSの完全な上位互換か、と言われると少し悩みます。
というのも、EN700Proはスピード感が増し個人的に好みなのですが、EN700BASSの個性の有るゆったりした音ではなくなってしまいました。

きっかけは、およそ1年前のふとしたECR-500を聞いてみたいなぁ・・・という呟きでした。
そこに倉庫で眠っていたECR-500が有るので聞けますよ!というリプライを頂き、伺ってきました!



今回お伺いしたのは、磯村無線(@isomuramusen)さんです
ホームページはこちらです
火曜、日曜定休とのことですが、前もって連絡が欲しいとのことです。因みにTwitterのDMでも大丈夫でした!

7月一杯までは展示しているとのことです。

お店の中は非常に見ていて楽しく、
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懐かしいビデオカメラだったり
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世界最小のテープであるデジタルマイクロカセット等の往年のソニーの製品が並んで居る一方で、最新の有機ELの4Kテレビもある量販店では味わえない不思議な空間でした。
またSONY専門のお店だけ有ってかとても商品知識が詳しく、説明を頂いた4kテレビが自室には置けないですが欲しくなってしまいましたw


さて、前置きが長くなりましたが、そろそろECR-500のレビューをば。




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はいどん!

今回の視聴環境としては、ECR-500のアンプユニットがスピーカー端子から信号を受ける設計のため、
AK320→MAP-S1(マルチオーディオプレーヤー、つまりコンポ)→ECR-500という構成で聞きました。

・雑感
装着感はかなり良かったです。
重量としては350gと比較的重めの部類ですが、僅かに軽い手持ちのT70やRP-HD10よりも快適でした。

側圧は弱すぎず強すぎず、長時間聞いていても疲れませんでした。
(長々とありがとうございました)
また、ヘッドバンド調整は金属らしいカチカチとした小気味良い感触で、およそ40年前のSONYのハイエンドの風格を感じる物でした。

音量についてはPOPS等の音圧の高い音源では問題無かったですが、クラシック等のそうではない物では少し小さいかなぁ、まあギリギリセーフだけど・・・といった音量でした。
ここについてはMAP-S1の出力の大きさも関わるかもしれません。


・低域について
40年も前で、ソニーが初めての自社設計の平面駆動、低域が皆無じゃないか?と思っていましたが、案外出ていました。
ただ、量は多くないです。ローエンドへの伸びは物足りなさがあります。感触としては、金管アンサンブルのチューバ程度までならいい感じです。その辺までなら質はよく感じます。

・中域について
低域の分離が優れる訳ではないですが、とてもクリアで澄み切って感じます。
女性ボーカルなんかを聞くと低域に少し食われるなぁ・・・と思うものの、透き通った感じが癖になり、ついつい聴き込んでしまいました。
サックスの艶めかしい音は非常に美しく表現してくれました。

ここは平面駆動故の歪み率の少なさかもしれません。


・高域について
こちらも伸びはあまり良くなく、低域も含め所謂カマボコ傾向、といった感触です。
ただ、完全に出ていない訳ではないようです。刺さる感じは無いです。

但し、このカマボコな感じについてはECR-500の他のレビューを読む所、アンプ部等の劣化が原因となっているのかもしれません。
(Zigsowのレビューを読んだ所、昔はレンジが広かったが久々に出したら狭くなっていた、との話あり)


・定位と音場
専用アンプに繋がるヘッドホンの端子が4極なので今で言う所のグランド分離になるかと思います。
それも有ってか、非常に定位感は良かったです。

ただし、音場は開放型としてはあんまり広くないなぁと思います。
密閉型ヘッドホンのような閉塞感もないです。
定位の良さも有ってか特に不満が無く、良くも悪くも特筆する程の事は無かったです。


・解像度について
現代的なヘッドホンとは表現が違う感じがします。

近頃の線の細いカリカリとした高解像度な感じが全く無いので、最初は解像度が低く聞こえるかもしれません。
なんとも非常に繊細、といった感想です。

ダフニスとクロエ(作曲:M.ラヴェル)の吹奏楽版を聞いてみました。
(参考:https://youtu.be/1WJXO9xfcAg
 但し、私が聞いたのは指揮:
金聖響 演奏:東京佼成ウインドオーケストラのe-onkyoさんで配信されているこちらです)

この曲の冒頭は木管楽器の細かな動きでモコモコとなんとなくこなすような機器が多いですが、それぞれの楽器がしっかりと表現され、しかし楽器毎にキッチリカッチリ分離され、音楽ではなく音を聞く、と言った感じもなく、とても気持ちよかったです。

また、宇宙の音楽(P.スパーク)を聞いてみました。
(参考:https://youtu.be/KkWfS5p7mWU
 但し、私が聞いたのは指揮:
ダグラス・ボストック 演奏:東京佼成ウインドオーケストラのe-onkyoさんで配信されているこちらです)

この曲の冒頭のウィンドウチャイム等とホルンのフレーズは宇宙が始まる直前の瞬間、その後の盛り上がった所がビッグバンを表現しており、冒頭部はまさに嵐の前の静けさ、といった所です。

そのピリッとした緊張感の有る、息が詰まるような空気が聞いている側にも伝わってくる程で、繊細な表現が生み出す空気感の凄さを感じました。



大まかではありますが、以上でレビューとなります。




この度は貴重な機会を下さった磯村無線さん、本当にありがとうございました。
とてもフレンドリーな雰囲気の店長さんで、非常に居心地が良かったです。
滅多に聞けないだろうしゆっくり聞いていきな、といった感じでついつい長時間試聴してしまいました。お世話になりました。

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