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「河瀬直美監督『殯(もがり)の森』グランプリ!」

「第60回カンヌ国際映画祭」で27日、日本映画の『殯(もがり)の森』(河瀬直美監督)が、パルムドール(最高賞)に次ぐグランプリ(審査員特別大賞)を受賞した。10年前、デビュー作『萌の朱雀』が、映画祭と並行して開かれている監督週間に出品され、新人賞のカメラドールを受賞し、「カンヌに育てられた」と話した河瀬監督。還暦を迎えた世界最大の映画祭に記念すべき新たな足跡を残した。

授賞式で、審査員長のスティーブン・フリアーズ監督がグランプリ作品を「モーニング・フォレスト(題名の英訳)」と告げると、会場から大きな拍手が起こった。河瀬監督は高揚と緊張の入り交じった面持ちで壇上に上がり、日本語でスピーチ。「たくさんの困難があり、人はよりどころを求めるが、形のあるものでは満たされない。光や風、先祖など目に見えないものに支えを見つけた時、人は一人で立っていけるのだと思う。そういう映画を評価してくれてありがとう」と堂々と話し、再び大きな拍手がわき起こった。

 『殯の森』は河瀬監督4本目の長編劇映画で、カンヌのコンペティション部門への出品は、03年の『沙羅双樹』以来2度目。今回は初めてフランスとの合作で、奈良市の田原地区で合宿形式で撮影した。日本の伝統的な自然観を背景とした自身の体験から培った死生観を、静かな物語に込めた。

 映画祭期間中、『殯の森』の公式上映は26日夜で、22作品のコンペ作品の中でも最後だった。カンヌでは例年、序盤と最終盤に話題作を並べる傾向があり、上映順からも映画祭側の期待が感じられた。メーン会場のリュミエール大劇場で行われた公式上映では、終了後に総立ちの拍手が約5分も続き、好評だった。

 河瀬監督は「日本人として恥じない内容の映画だと思っている。グランプリは、日本が大切にしなければいけないことを世界に発信できたということだと思う」と話していた。

 

やったぜ!

日本映画がかなり“場違い”な印象だった今年のカンヌ。

最後にシメてくれた。

 

資金集めに世界を駆け回った河瀬監督。

養母の介護、出産を経験しながら脚本を書いた。

公式上映時、3歳の息子を抱きかかえていた姿が印象的だった。

 

まさに母強し。

作品の製作意図を監督自身が語った…

「生も死も大事な出来事だが、概念として始まりとか終わりじゃなく、人間の営みとして続いている結び目のようなものとして描いた。」

http://www.mogarinomori.com/introduction.html

 

オメデトウ!

その他の賞は以下の通り。

 

【パルム・ドール】
『4か月、3週間と2日』
(クリスティアン・ムンジウ監督)

【60回記念賞】
ガス・ヴァン・サント監督
(『パラノイド・パーク』)

【最優秀脚本賞】
ファティ・アキン
(『エッジ・オブ・ヘブン』)

【最優秀監督賞】
ジュリアン・シュナーベル
(『潜水服と蝶』)

【最優秀男優賞】
コンスタンチン・ラウロネンコ
(『バニッシュメント』)

【最優秀女優賞】
チョン・ドヨン
(『シークレット・サンシャイン』)

【審査員賞】
『ペリセポリス」
(マルジャン・サトラピ&ヴァンサン・パロノー)

【カメラ・ドール】
批評家週間
『メドゥーゾット』
(エトガール・クレット&シーラ・ゲフィン)