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『イントゥ・ザ・ワイルド』を観た。

敬愛なるショーン・ペン監督最新作。

登山家ジョン・クラカワー原作「荒野へ」を10年の歳月をかけて映画化。

 

1992年の夏、アメリカ最北部アラスカ州の荒野に遺体で発見されたクリストファー・マッカンドレス。

東海岸の裕福な家庭で育ち、優秀な成績で大学を卒業。

約束されたエリートへの道を捨て、22歳の彼が選んだ“真実を探す”旅…その最期の2年間。

 

『モーターサイクル・ダイアリーズ』の撮影監督エリック・ゴーティエが切り取るアメリカの圧倒的な大自然に鳥肌。

マッハGoGoGo『スピード・レーサー』の主役!『ロード・オブ・ドッグタウン』エミール・ハーシュの輝き。

83歳の名優ハル・ホルブルックの哀愁。

 

読書好きのクリスが引用し過ぎる言葉が心に残る。

ラスト近く、初めて自分の言葉で喋る。

「幸福が現実となるのは…」時すでに遅し。

 

鑑賞後の高揚と落胆、愛しさと切なさ、潔くてやるせない。

現金を焼き捨てるシーンと時計を捨てるシーンがダブる『イージー・ライダー』『スケアクロウ』『地獄の逃避行』…傑作だらけの70年代アメリカン・ニューシネマの感覚。

個人的には、マカロニウエスタンの英雄クリント・イーストウッドへのオマージュが必見…見逃し厳禁。

 

ボブ・ラフェルソン監督『ファイブ・イージー・ピーセス』。

ジャック・ニコルソン演じるボビーは、車椅子生活をしている父親に対して涙ながらに語る。

「俺がいるとそこが悪くなるから、俺はそこから逃れようとするだけだ。疫病神と同じさ」